お知らせ
お知らせ
CLOSE

Nulab Conference 2025(全3記事)

成果を出し続けるチームのリーダーは「うなずき」が深い AI分析でわかった、トップ5パーセントリーダーの共通点

【3行要約】
・リーダーシップとマネジメントの違いが曖昧なまま、多くの管理職が長時間労働に苦しんでいます。
・越川慎司氏は815社の調査から「中間管理職の労働時間は2019年から17パーセント増加している」と指摘し、その原因はチームの自律性の欠如にあると分析。
・成果を出し続けるリーダーになるには、「4.5〜6cm深いうなずき」でメンバーとの信頼関係を構築し、チームの存在意義を明確にすることが重要だと提言しています。

チームマネジメントに成功している組織の共通点

越川慎司氏:そもそも、チームマネジメントは必要なんですかね? マネジメントは過去を管理することですよね。でもみなさんは、未来に向けて何をするかを考えるリーダーですよね。

今日はお願いがあります。30分しかないので、「聴いて終わり」はやめてもらいたいんですよ。インプット、勉強、読書(をしても)それを外に出さないと、まったく意味がないです。今日、例えば写真を撮って「越川という人がこういうことをやっていたよ」と、「Backlog」とかで社内に流していただいていいですよ。でも、それでは組織は変わらないですよ。

組織が変わるのは、上司が変わることでも社長が変わることでもなく、今日ご参加のみなさんが行動することなんですよ。なので、お願いがあります。今日はどれか1つ、「行動するんだったらどれか?」という観点で聴いていただければと思います。偉そうにしゃべっていますが、ちょっと高いところ(壇上)からすみません。

私は4つの職場で働いたことがあります。

1、2、3、4、順番に上が大企業、下が中小企業、左が国内で、右がグローバル。1社目がNTT。僕はもう30年前から社会人なんですが、NTTはすごいですよ、「ラジオ体操第2」までやる会社ですから。

昔は、言われたことをやったほうが売上・利益が上がっていたんですよ。だって、NTTは当時、世界時価総額1位なわけですよ。世界で1位。だから当時はそれで合っていたんですよ。でも、今は合わないんですね。だから昔のことを一方的に否定するんじゃなくて、目的に対して正しい手段が何かと考えないといけないんですよ。

今みなさんが苦労しているのは、「残業するな。30時間を超えたら人事部に報告しろ。でも成果は落とすな」ということ。歴史上、こういうことはやったことがないですから。

だから今、チームのメンバーに求められていることは、言われたことをやる実直さではなくて、自分で考えて動く自律的な行動なんですよ。正直に言うと、これがあればマネジメントは必要ないですから。

AI導入に成功している企業はわずか22.1パーセント

だって中間管理職の労働時間は、2019年から17パーセントも増えちゃっていますよ。プレイングマネージャーだから(仕方ない)じゃなくて、自分で動く。自分で考えてやる人たちが動いていけば変化にも対応しやすいし、マネジメントも要らないんですよ。ということが、30年間の社会人経験の中で僕もわかったんです。

僕はNTTで月300時間とか残業していて、仕事が一番楽しくて充実していた時にうつ病になりました。睡眠時間が少なくなると、うつ病になるんですよ。(日本)マイクロソフトの役員の時もなりました。だから疲れる前に休まなきゃいけないんです。

だから明日、お休みの方はしっかり7時間以上睡眠を取ってもらいたいんですけど。(僕は)リセットするためにアメリカに渡りました。WebExって知っていますか? 後にZoomの創業者になったエリック・ヤンという人と一緒にやったんですけど。

3番、中堅中小企業のベンチャーの方々が今日は多いのかな。僕もそこに行きましたけど、WebExが買収されちゃったので追い出されるという。僕はクビにもなっていますから。クビになることもよくあるんです。

そして仕方なく、4番の日本マイクロソフトに入ったのが2005年です。ビル・ゲイツなんかと一緒に仕事をしていたんですが、日本マイクロソフトに来て、みなさんを苦しめているWord、Excel、PowerPoint、Teamsもろもろの責任者でした。すみません。

テクノロジーがチームを変えることはありません。人間がチームを変える時に手段としてテクノロジーを使うんですよ。だって生成系AIを使っている企業のうち、成功している企業は22.1パーセントしかないんですよ。それは、Google検索の代わりに生成系AIを使っちゃっているからですよね。

「いやいやいや、そもそもこの作業は必要なの?」「人間がやることが必要なの?」という掘り下げがないと、手段のテクノロジーはうまくいかないんですよ。

ということで今、815社、17万3,000人の人間を主体としたチームマネジメント、リーダー育成とテクノロジーを組み合わせた支援をしています。

社内会議で41パーセントの社員が内職している

今日は4つ出しますけど、ご参加の方はどこかには所属されていますよね、フリーランスの方も。そういった意味ではみなさんとすごく近しい関係なんじゃないかなと思いますので、残り25分、トゥギャザーさせていただきたいと思います。

知っています? 「トゥギャザー」。キョトンとしている方がいますけど。(これを言ったのは)ルー大柴というんですけど、親戚のおじさんなんですよ。そうすると「似ているな」と言う方がいるじゃないですか。そんなの予測していますよ。ちょっと横に並べてきました。はい、おじさん。

(会場笑)

ということで、ここから先は「藪からスティック」なことを言いますので、横文字が増えます。

これも実はデータ・エビデンスに基づいているんですけど、抽象度の高いことは言いません。具体的なアクションをしてほしいから、「オープンマインド」とか「意識を変えろ」とかは言いません。

今、私が恥ずかしながらおじさんの画像を出したのは、みなさんの目線を上げるためです。目の前でスマホを持っていますよね。スマホをずっと見ている方は、今後、内職して私の講演を聴かない方が多いんですよ。

知っていました? 社内会議では41%が内職をしているんですよ」。つまりみなさんはがんばっているんです。能力はあるんです。でも相手が聴いてくれないから、その能力が評価されないんです。だから聴かせないと駄目なんですよ。

あなたは能力がないんじゃなくて、上司とかチームの環境のせいなんですよ。だったらしっかりと信頼を積み上げて自分の能力を発揮できるチーム・環境に持っていかないと、自分が成長できないんですよ。だから、くだらない仕事とか経費精算とか、そこで信頼を積み上げられるから真面目にやったほうがいいんですよ。だから、(それをやらないで)一生懸命みなさんがしゃべっても、会議も聴いてくれないですよ。

だから、最初の5分間で目線を上げさせる。そうするとしっかりと聴いてくれるという。だから、みなさんが行動を変えないといけないんですよ。というエビデンスドリブンでご紹介します。

成果を出し続けるチームの「リーダー」の特徴

チームは何のためにあるんですかね? 仲良くするため? チームワークを作るため? いやいやいや、チーム目標を達成するため。組織目標を達成するためだけにチームが存在するんです。その手段として、例えば仲良くするとか、助け合うとか、切磋琢磨するとか、ミーティングをするということがないと、目的と手段を履き違えますからね。

じゃあ、例えばコロナ前も、以前のリーマン・ショックとかでも、そういったイベントがあっても成果をずっと出し続けられているチームはどこなんだろうと考えたら、業種・業態、企業規模、関係ありませんでした。

もう本当に全体のトップ5パーセントぐらいのチームなんですけど、成果を出し続けている。エースが抜けても成果を出し続けるんですよ。人手不足でも成果を出し続けているんですよ。という人たちの共通点が110個以上あったんですけど。

今日は、うまくいっていないチームに、もう日々……今週もやっているんですが、再現実験して再現確率が70パーセント以上のものをご紹介したいと思います。

では、藪からスティックなクイズにいきます。ルー語、出ますからね。「クロスリバーの代表」と言っていますけど、越川だからクロスリバーですからね。

では、ちょっと会場の方、どこかに手を挙げてください。業種・業態、企業規模にかかわらず成果を出し続けるチームマネジメントができているリーダーの特徴です。○○が大きいんです。

1番、「声」。2番、「拍手」。3番、「態度」。4番、「うなずき」。どれか1つ、笑わずに手を挙げてもらっていいですか。よろしいですか? じゃあ、1番の「声」だと思う方。

(会場挙手)

ありがとうございます。いつもより大きくしゃべっていますから。「拍手」だと思う方。いない?

(会場挙手)

2人、3人。ありがとうございます。3番、「態度」だと思う方。

(会場挙手)

あっ、いた、こういうのがいいっすね。午前中、大阪のお客さんにやったんですけど、7割が3番に挙げるんですね。大阪って素敵ですね。4番の「うなずき」だと思う方。

(会場挙手)

ありがとうございます。圧倒的に多いじゃないですか。そんな当たり前の答えを今日僕が持ってくると思いますか? 答えは4番です。

(会場笑)

トップ5パーセントのリーダーは「うなずき」が4.5センチ〜6センチ深い

これが、テクノロジーの難しいところでもあると思うんですけど。これはもう分析しているから、うなずきが深いことはわかっているんですよ。でも、なぜかがわからないじゃないですか。AIは結果を出すんですけど、そのプロセスがわからないんですよ。つまり、AIが出した情報の検証、もっと言うと反証ですね。AIと反対の情報を調べるのは人間なのかなと。

僕も7種類のAIを使っていますけど、今、精度はだいたい8割ぐらいですよね。間違ったやつをお客さんに出しちゃうと、さっきの信頼を損なってしまうので抜てきされない、受注がもらえない、評価されないという。

「じゃあ、なぜか?」ということで調べました。トップ5パーセントのリーダーは、うなずきが4.5センチから6センチ深い。みなさん、これを調べた我々がすごくないですか。うなずきを調べるんですよ。815社の社内会議を3万2,000時間録画していますので、調べられるんですよ。

エンジニアの方が多いと、例えば「Emotion API」とかですよね。「Cognitive API」とかで感情分析もできるし、「Face API」で顔をトラックできますよね。そうすると、うなずきもわかるという、そんなストーカーみたいな仕事をしています。

続きを読むには会員登録
(無料)が必要です。

会員登録していただくと、すべての記事が制限なく閲覧でき、
スピーカーフォローや記事のブックマークなど、便利な機能がご利用いただけます。

無料会員登録

すでに会員の方はこちらからログイン

または

名刺アプリ「Eightをご利用中の方は
こちらを読み込むだけで、すぐに記事が読めます!

スマホで読み込んで
ログインまたは登録作業をスキップ

名刺アプリ「Eight」をご利用中の方は

デジタル名刺で
ログインまたは会員登録

ボタンをタップするだけで

すぐに記事が読めます!

関連タグ:

この記事のスピーカー

同じログの記事

この記事をブックマークすると、同じログの新着記事をマイページでお知らせします

コミュニティ情報

Brand Topics

Brand Topics

人気の記事

    新着イベント

      ログミーBusinessに
      記事掲載しませんか?

      イベント・インタビュー・対談 etc.

      “編集しない編集”で、
      スピーカーの「意図をそのまま」お届け!