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メンバーが育たない本当の理由:これからのリーダー・マネージャーの条件 - 良い策の前に、いま“やめること/始めること”(全4記事)

メンバーが育たない本当の理由 行き過ぎた上意下達が招く“思考停止マネジメント”

【3行要約】
・メンバーが育たない悩みは多くのリーダー・マネージャーが抱える根深い問題として知られていますが、その真の原因は見過ごされがちです。
・株式会社dazzly代表取締役の筒井千晶氏は、変化の激しい時代において指示管理型マネジメントの「行き過ぎた運用」が組織の成長を阻害していると指摘します。
・リーダー・マネージャーは自身のマネジメントスタイルを見直し、メンバーの自律性を育む環境づくりに取り組むべきです。

セミナーのテーマと全体像

筒井千晶氏:本日は「メンバーが育たない本当の理由:これからのリーダー・マネージャーの条件 -良い策の前に、今“やめること/始めること”-」といったテーマでお伝えさせていただきます。

(スライドを示して)アジェンダとしてはこのような流れになっております。基本的には、概念や理論など、ちょっと抽象的なお話が続くかなぁとは思いますが、最後のところで実践のヒントとして活かせるようなお話も加えていけたらと思っておりますので、よろしくお願いいたします。


スピーカー自身のバックグラウンド

私のプロフィールを簡単にお伝えさせてください。あらためて株式会社dazzly代表取締役の筒井千晶と申します。今、こんなかたちで人や組織のサポートをさせていただいているのですが、もともとは現場でずっと育った人間で、思いっきり現場畑の人間です。

主にIT関連のプロジェクトだったり、プロダクトの開発のマネジメントをずっとやっておりました。ITの業界にいたものの、テクニカルな適性がなかったので、そのあたりは本当に苦労はしましたが、なんとかここまでやってきてこれている人間です。

プロフィールにも「前例のない困難な」と書いてありますが、けっこう試行錯誤が非常に多い現場に関わらせていただいていました。物事がすんなり進まないことばかり起きていた経験が多かったです。

なので、そんな中で自分自身が気づいたことを本日お伝えできればなぁと思っております。なので、ぜひみなさまもご自身の状況を置き換えながら聞いてもらえるとありがたいなと思っております。


セミナー開催の背景にある問題意識

今日のセミナー開催にあたって、背景みたいなところなんですが、リーダー・マネージャーがやらなきゃいけないことが増え続けている中、やはり人を動かすことにすごく集中をしていて、目的や関係性が置き去りになってしまっているというお話を非常によくお聞きしますし、お見受けします。

そういった状況から脱出しなきゃいけないという危機感を持ってはいるんだけど、どうやって脱却すればいいのかという点において悩んでおられる方も非常に多いんじゃないかなと思っています。これまでのマネジメントから脱却をして、目的に向かっていくためのリーダーシップのあり方についてお話をさせていただきます。

脱却という言葉を使っていますが、そのためにはまず自分自身のマネジメントスタイルを問い直す必要があるかなぁと思っています。少し耳の痛いお話をさせていただくかもしれませんが、そういった内省が変化をしていくための近道なんじゃないかなと思っております。短時間ではありますが、この時間が未来を変える力に少しでもなれるとうれしいです。

指示管理型マネジメントとピラミッド構造

では、さっそく本編のほうに入っていきたいと思います。1つ目のところ「指示管理型マネジメントの弊害」というテーマでお伝えします。「これからの時代に求められる対応力とは」という切り口でいろいろな記事や内容が飛び交っているんじゃないかなと思います。

その中で、変化の激しい現代、不確実という言い方がよくされますが、そういう時代において指示管理だけでは限界があるため、現場の知恵とスピードを活かすマネジメントへの転換が急務ですよということが言われています。

(スライドを示して)なので、こういった組織のピラミッド型の構造はあまり良くないというお話をよく見かけるんじゃないかと思いますし、私もこれまでけっこうお伝えしているお話だったりします。指示中心のマネジメントは、短期的な成果にはつながるかもしれませんが、長期的にはメンバーの受け身化、疲弊、関係性の劣化を招きますよと、そんなお話を聞かれるんじゃないかなと思います。


「わかったつもり」で終わらせないための深掘り

これだけ聞くとなんとなくわかった気になってしまいがちだと思いますし、私もこれまではそれ以上は深堀りしてこなかったのですが、今回はもう少し深掘りをできたらと思っています。

じゃあ本当の弊害は何なのかというお話です。指示管理型マネジメントの本当の弊害、1つ目は行き過ぎた上意下達。行き過ぎたというところがポイントかなと思います。いかなる時も上司や先輩の指示に反論してはいけないといった暗黙のルールです。当然必要な面もあると思いますが、行き過ぎてしまうと、本当にいついかなる時もそういうことを求めがちになっちゃうんじゃないかなと思います。

2つ目、これも同じような感じですが、行き過ぎたマイクロマネジメントです。管理を徹底する。それをマネジメントの成功と誤解をして、細かすぎる指示、介入が増えていく。なんでもかんでも指示をしてしまったり、どんどん介入をしていってしまう。それこそ行き過ぎてしまうというところです。

3つ目、これが一番大きいのかなと個人的には感じています。マネジメントの正解バイアスが働いてしまう。このやり方がマネジメントの正解であると思い込んでしまって、マイナス点に気づきにくい。けっこうこういうことが起こってしまっているんじゃないかなと思います。

なので極端に言うと、ちょっと思考停止したマネジメントスタイルから抜け出せなくなってしまう。そういったことが起こりえてるんじゃないかなと思います。これは、リーダー層・マネージャー層に限った話ではなくて、メンバーも含めてこういう状態になってしまっているんじゃないかなぁと感じることもあります。知らず知らずのうちに落とし穴にはまっていってしまっているんじゃないかと思ったりもします。


思考停止マネジメントの落とし穴

(スライドを示して)思考停止のイメージ図というかたちで描かせていただいていますが、指示すれば部下はやるはず、やるべき、従うべきみたいな発想だったりとか。あとは部下にさせるためにどうするかっていう、こんな感じで考えられている方もいるんではないかなと。

ピープルマネジメント、一人ひとりに合わせたマネジメントと言われて久しいですが、多くの現場ではまだこういった発想が根強く残ってしまっているんじゃないかなと思います。


「指示する」ことの落とし穴

先ほど落とし穴と言いましたが、どんな落とし穴なのか。「指示する」の落とし穴としては、指示だけすればいい、あと手段だけ示せばいい、目的や背景は伝えなくていいとなってしまう。結局メンバーの自律性を奪って思考を停止させてしまっているんじゃないかというところです。

なので、指示しないと動かないという構造を作り出している要因は何かとか、受け身化を招いてしまっている理由は何かというと、このあたりにもあるんじゃないかなぁと思います。


「管理する」ことの落とし穴と過度な介入

じゃあ、「管理する」の落とし穴としては何か。先ほどもキーワードとして出しましたが、過度なマイクロマネジメントになっていないか。マイクロマネジメント、どのあたりに口を出してしまうのかなんですが、人、行動や能力を握ってしまう。あとは成果・結果を握りすぎてしまう。求めすぎてしまって、これじゃあ結果出ないだろうとか、これじゃあ絶対成果出せないだろうというようなところから、どんどん現場介入も正当化していってしまう。

あとはプロセス、進め方の握り癖。こんな進め方じゃダメだろうというところで、ここもどんどん口を出していってしまうという感じなんですが。これも関係性が双方向だったらまだいいんですが、一方通行になってしまってるんじゃないかなぁと感じることもあります。相手方を見ずに、なんでもかんでも指摘だけしていってしまっている側面もあるんじゃないかなと思っております。


「思いどおりに動かしたい」という無意識のとらわれ

メンバーを思いどおりに動かすことに無意識にとらわれてしまっていないだろうかというところが一番厄介な状態なのかなと思っています。(スライドを示して)イラストにもありますが、これは落ち切ってしまっている状態なので、無意識下でこんなとらわれ方をしてしまっているんじゃないだろうかと。

そうなると今自分がどういう状況になっているのかが、なかなか見えなくなってしまうので、どこを変えていけばいいのか、どこを改善していけばいいのか、どうしてこうなってしまっているのかも見えづらくなってしまうんじゃないかなと思ったりしています。

「指示管理は時代遅れ?」を問い直す

一度立ち止まって考えてみたいことは、指示管理型マネジメントは時代遅れと本当によく言われていますが、それは本当なのかという点です。実は今まで話していたようなマイナス面だけを踏襲したスタイルになってしまってるだけなんじゃないだろうか。そういうマイナス面だけを踏襲してしまっているので、マネジメントを手段にすり替えてしまってはいないだろうか。「こういうやり方だったらいいだろう」とか、本当に、手段・手法に頼りすぎていて、本来やらなければいけないことから、ちょっとずれてしまっているんじゃないかなぁと思ったりしています。



この後のセクションでも、このあたりを一度立ち止まって考えてみたいところで、触れた内容も踏まえてお伝えしていければなと思います。本日はマネジメントスタイルを見直すというテーマも掲げていますので、セクションの終わりで問いをみなさんに投げかけていければなと思っております。

この問い、投げたからといって発表いただくものでもありませんし、こちらに知らせていただくものでもないので、ぜひみなさまの頭の中でちょっと発想いただけたらなと思っています。

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