【3行要約】
・多くの企業が「優秀なマネージャーが育たない」という課題を抱えていますが、その背景には5つの根本的な理由が存在します。
・人材領域で15年の経験を持つポート株式会社の滝澤亮太氏は、単なるスキルトレーニングだけでは解決できないと指摘。
・マネジメント人材育成には、昇進制度の見直しや役割の明確化など、多面的なアプローチが必要です。
優秀な管理職が育たない悩みに向き合うセミナーの導入
滝澤亮太氏:あらためまして、みなさまこんにちは。私は、本日セミナーの講師を担当させていただきます、ポート株式会社の滝澤と申します。みなさま、どうぞよろしくお願いいたします。
今日は、「優秀なマネージャーが育たない理由と解決策」というテーマで、セミナーをお届けできればと思っています。今から、約1時間程度。今日は13時までのセミナーになっております。みなさま、ぜひよろしくお願いいたします。
では、お時間も限られておりますので、さっそく中身に入っていければと思います。まずは簡単に、ポートという会社と私の自己紹介を最初に少しだけできればと思います。
社会課題の解決を掲げるポートの事業とパーパス
まず、会社の紹介です。(スライドを示して)これは私たちのパーパスです。「社会的負債を、次世代の可能性に。」という思いを持って、事業を展開させていただいています。ここにも書いてあるとおり、今を優先することによって、さまざまな社会課題が、後回しにされてしまっているというところ。例えば高度経済成長期に関しては、経済の成長はあったものの、地球温暖化を次世代に繰り越してしまった。そんなふうに私たちは捉えていますので、そういった「いろんな社会課題を、自分たちの手で解決していこう」という思いで事業を展開しています。

実は事業としては、基本はこの1番左にある人材という領域になるのですが、それ以外にもリフォームとか、エネルギーとか、カードローンとか。あとは新規の領域でヘルスケアとか。こういったところをさまざま展開している会社です。
人材領域を歩んできた講師自身のバックグラウンド
続いて私の自己紹介をできればと思っています。あらためて、ポート株式会社の滝澤と申します。今、私は先ほどあった人材の領域というところのカテゴリに属しています。その中でも、(スライドを示して)ここに書いてあるとおりコンサルティングDiv、いわゆる、商品を持たずにコンサルティングを行っていくところのシニアマネージャーとして、事業の責任者をしています。
簡単に経歴を紹介させていただきます。2009年に大学を卒業して社会人になっています。この(2024年)4月から16年目に入りました。約3年と3ヶ月、新卒で入社した人材系の会社に従事して、そのあと転職をして、ポートに入社しました。ですので、まるっと15年間、いわゆる人・組織という人材の領域には携わっています。だいたい年間で、150社から多い時は200社ぐらい、お打ち合わせをさせていただいています。これまで約300社以上、ご支援をしております。

実は自分自身マネージャーでもありますし、最終選考手前の面接官をやったりしていますので、自社の人事部も経験したことがあります。今日はそういった経験の中で得た、さまざまなノウハウをぜひご提供できればなと思っておりますので、よろしくお願いいたします。
企業らしさを軸に人事課題を解決するコンサル組織
今、私が統括させていただいているコンサルティングの部署についても少しだけお話できればと思っています。各企業には「企業らしさ」というものがあって、それを一番の思いとして落とせば、いわゆるパーパスや経営理念になるかなと思います。
こういった「らしさ」というものを軸に、組織課題の解決、育成定着、採用など、人事課題全般に対してコンサルティングをしていきます。商品ありきではなくて、お客さまの課題ありきで、オーダーメイド型でコンサルティングをしていくのが、コンサルティングDivです。
今日のセミナーで伝えることと期待する持ち帰り
今日のセミナーの立ち位置だけ、先に簡単にお伝えします。今日は、実際にあったフレームワークだったり、考え方だったりをご説明します。あとはプラスαで事例などもご説明します。汎用的に使えるテクニックみたいなものは、今日ぜひお伝えできればと思っています。
では、さっそく中身に入っていきたいと思います。まずは全体のタイムラインからご紹介をします。今日は大きく5つございます。まず「はじめに」ということで、今日のセミナーがどういった背景から実施することになったのかということで、実際にお客さまからもらっている声なども踏まえながら、ご紹介できればと思っています。
2つ目が、今日のテーマでもある「優秀なマネージャーが、なかなか輩出されない」というテーマです。それがどうしてなのかというところと、そこに対して、どういう解決策があるのか。このあたりについて少しお話ができればと思います。3つ目は、それを踏まえての他社さんの事例ですね。
「優秀なマネージャーが育たない」が増えている背景
では、まず「はじめに」ということで、先ほどもお伝えしたとおり、今回のセミナーを実施させていただく背景を少しお話しします。
お客さまから、「優秀なマネージャーが輩出できない」「困っている」というご相談をいただくことが増えています。お話を実際に聞いていくと、昇格や育成のやり方がけっこう誤っていたり、もう少し工夫ができるんじゃないかなと思うところがあります。
「そういったケースが非常に散見されるなぁ」ということで、私たちは「こういうやり方があるんじゃないか」というところを、もう少し定型的にみなさんにお伝えすべく、今回のセミナーを開催させていただいた次第です。
実際、そこに対する解決策として、いわゆるコーチングとか、リーダーシップとか、マネジメントのスキルを向上させていく研修をよく見ます。結論から言うと、「そのスキルアップだけをやっていても、本質的な研修や課題解決にはなかなかならないんじゃないかな」と思っているところがあります。今日は、そうじゃないアプローチも踏まえながら、何ができるかというところをお伝えできればと思います。

多くの企業さまが悩んでいるというのは、私どもも感覚的にはありました。実際、リクルートマネジメントソリューションズという、リクルートの研修などを行っている会社さまのアンケートによると、多くの企業さまが、このマネジメントの輩出だったり、「どうやったら(マネージャーが)育っていくのか?」というところで非常に迷っているというのが上位に来ています。

まさにみなさまも悩んでいらっしゃるポイントなのかなと思います。じゃあ、ここに対して今日はどうしていくのかということで、優秀なマネージャーが育たない理由を、5つの課題を切り口に、お話をさせていただきたいなと思います。
まずは課題5つをお伝えした上で「じゃあ、そこに対して、どんなアプローチ方法があるのか?」というのをご説明します。そのアプローチ方法を「実際にやりました」という、各企業さまの事例や、ご支援させていただいた事例、有名な企業さまの事例だったりをご紹介して、最終的には、みなさまがこの内容を踏まえて、「次に、こんなことをすればいいな」というところがイメージできる状態にしたいなと思っています。どうぞよろしくお願いいたします。
マネージャーが生まれない要因を5つの課題に整理する
では、まず「優秀なマネージャーが生まれない理由」ということで、5つに分けて、ご紹介できればと思います。まずA、「プレイヤー気質の社員をマネージャーにしている」。続いてBが、「一様のマネジメント手法が通用しない」。Cが「卒業方式でマネージャーにしている」。Dが「意欲が低い」。そしてE、「マネージャーの役割を正しく理解できていない」。この5つが非常に多く、ご相談いただく中で共通しているところかなと感じています。

今日は、この5つに沿って「どのようにやっていけばいいのか?」というところをお話できればなと思っています。