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(2025年再掲版)誰もが、リーダーシップを高められる方法5選(全1記事)

リーダーがあれこれ手を出し「KPI地獄」に陥る職場 リーダーに向く人・向かない人の違いトップ5 [2/2]

リーダーに向かない人は仕事を「ワーク」と考える

第3位です。(リーダーに)向かない人は仕事を「ワーク」と考え、向く人は仕事を「プレイ」と捉える。これ、大事です。「ワーク」というのは仕事で、別に普通のことを言っています。「プレイ」とは、訳すと「遊び」ですものね。「不謹慎な。不真面目な」と思わないでください。今から解説します。

ソニーの創業者の井深大さんは、こういうことをおっしゃっていますね。「仕事の報酬は仕事。それが一番うれしい」。仕事を与えられるのが一番うれしいという感覚を持っているか・持っていないかって、すごく大きいんですよ。仕事がおもしろいものであるかどうかというのは、別に教わるものじゃなくて、思うものなんですよね。

そこで「仕事観」というのが出てきます。「観」というのは観光業の「観」で、(仕事を)どのように見ているかですよね。仕事に対する見方、あなたはこの三択のうちどれですか?

1個目は「レイバー」。仕事はがまんしてやるものだという、労役ですよね。2個目は「ワーク」。「仕事は仕事ですよね。ちゃんと全うします」というものです。3番目は「プレイ」。「仕事はおもしろいものです。できることであればもっとやりたいです。ただ、時間制限もあるので、それ以上はやりませんけどね」ぐらいな感じですね。

リーダーは、「プレイ」ではないと務まらないんですよ。マネジメントは違っていて、業務が滞りなくきちんと終了できるように管理をすることをマネジメントと言います。

営業であれば、営業成績をちゃんとマネジメントすることがマネジメント(の役割)じゃないですか。でも、これはリーダーと違うんですよ。リーダーとはメンバーにエネルギーを与え、モチベートしていく役割なんです。

どうすれば仕事をおもしろく感じるのか

1人の管理職は2つの役割を持っています。「マネジメントをする」という役割と、「リーダーシップを発揮する」。今はリーダーシップの話をしています。ですから、「プレイ」の発想を持っていない人の部下は、めちゃくちゃかわいそうです。

研修でプログラムがあるんですが、最初はほとんどの方が「(仕事は)ワーク」だとおっしゃいます。でも、研修が終わってから「プレイ」になるんです。「なるほどね」と思われます。やはり管理職の方は仕事が好きなんですが、その観点までは行っていないことが多いです。

ちょっと整理してみてください。どうすれば仕事をおもしろく感じるのか。そして、仕事をおもしろく感じるためには、今やっている仕事の意義を考えて、それを部下に伝えてください。「なんで我々は、ここまでしてがんばらないといけないのか?」というのも1つの意義で、大事ですよね。それを自分の言葉で考えてください。その時点で「プレイ」になります。

もう1個の切り口です。「他の会社もいっぱいあって、もっといい会社があるかもしれません。でも、なんであなたは今の会社でがんばっているんですか?」。もし仮にそんなふうに部下に言われたら、どう答えますか? そんな人はいませんけどね。

……あ、僕の部下に1人いました。「なんで伊庭さんは転職せんと、今の会社にいるんですか?」って。その時は「余計なお世話や」と言いましたが、図星ですよね。

その時に、私もちゃんとトレーニングを受けていれば「僕はこのためにこの会社にいるんだよ」というふうに言えたと思うんですが、(実際に)言ったのは「余計なお世話」。これはトレーニングを積んでいない表れです。なので、ぜひ今のうちに考えておいてください。

そのために、まず自分自身も「この仕事はこういう意義があるので、自分はこうしたいんだ」というふうに考える時間を持つのも大事です。加えて、「自分がこの部門にいられるのは、あとどれぐらいかな?」「今いるうちに、これをしておきたいな」と考える。「しておきたい」が出ましたね。この時点で、ほぼ「プレイ」になっています。

会話不足を補うために1on1をする

第2位。向いていない人は、上から眺める。「うーん、がんばっているかな? あの人はしんどそうね」と、上から見ております。向いている人は上からではなく、降りていって「おいおい、どうなっているの?」というふうに一緒に考える人です。

本田技研工業の本田宗一郎さんが、「上の人が、下に降りてきて、みんなと一緒に昇る努力をしないといけない」と言っていますが、まったくこのとおりです。だからこそやっていただきたいのが、現場の事実を見ることです。下まで降りていかないといけないんですよ。現地・現物でございます。

これをやらないと何が起こるかというと、きれいな理想論を言いがちになります。「そんなもの現場でできないよ。いっぺんやってみぃよ」というふうに現場で言われたりします。現場が見えてないと、やはり人の心もつかめませんし、判断もズレます。

そして、こう思われたと思います。「伊庭さん。でも、僕(私)は忙しいんですよ」と言う人、多いですよね。ぜひやっていただきたいのは、会話の機会を持つための1on1ミーティングです。1on1ミーティングをぜひやってください。2022年時点では、企業の7割がすでに公の制度としてやっています。やっていないのであれば、会話不足が起こっているんじゃないですか?

会話不足を補うために1on1面談をやっていますが、「これは何?」という話が当然あるかと思います。僕はUdemyで1on1ミーティングの講座を持っているんですが、「(1on1ミーティング)何ぞや?」というところを無料で閲覧できるようにしています。

「普通の面談と違って、世の中の7割の会社はこんなことをやっているのか」と(理解できると思うので)また見てみてください。これをやるだけでも、否が応でも下に降りていけますので、ぜひやってみてください。

不安であれこれ手を出し「KPI地獄」に…

第1位は「向いていないリーダーは、不安のためにあれもこれもやってしまう」。でも、向いているリーダーはやることをビシッと絞る。これをやらないと、まあ不幸なことが起こります。時間と人力は限られていますから、あれもこれもやってしまうと現場が疲弊します。

ひどい場合は、KPIという現場をマネジメントする指標が、7つも8つも走っている組織があります。それは「KPI地獄」で、メンバーはかわいそうでしかない。KPIを7個も8個もやってどうするんだ? という話ですよね。その場合は、最低でも3つまでに抑えてください。「最低でも」です。ベストは1個ですから、3つでも多いですよ。

(時間と人力は)限られているから、まずはやることを絞ることが大事。そして、「キーストーン」という考え方を持っておくといいですね。これはリバーシの角のことです。リバーシゲームをする時に、角を押さえれば勝率は上がるじゃないですか。じゃあ、我々が今トライしていることの「リバーシの角」は何だ? という話です。そこを押さえておくといいですね。

例えば僕が営業をしていた時で言うと、「リバーシの角」というのは、Aランク、Bランク、Cランクのお客さまがいた時に、このランクのお客さまのリピート率を20ポイント以上上げることです。「これだけで売上の全体がこれだけ伸びます」と言えたわけですよ。こういうふうに、「ここをやればいい」というのがリバーシの角なので、それを出しておいてください。

そのためには、数字に強くなる。現場に強くなる。他の部門の成功事例に強くなる。これをぜひ押さえておいてください。そして7割いけると思えば、もう絞って次へ進んでください。「でも、伊庭さん。突き進んでいった先に何もなかったらどうしますか?」というと、その場合はすぐに軌道修正をする。そのほうが早く達成ができますので、ぜひそうしてください。

今日の内容はお役に立ちましたでしょうか。リーダーというのは、誰も自信があるわけではありません。名経営者でも、こう言っています。ユニクロの柳井(正)さんは「今も、自分が自信があるかどうかわからない」という表現をされています。

リーダーというのはゴールがないんです。ですから、まず「こうあるべきだ」ということは押さえておいたほうがいいです。今日はその一部をお話しさせていただきました。ぜひ確認をしていただけたらうれしいと思います。お役立てください。



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