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ビジネスリーダーのための「部下の言いなりとは違う!」承認力セミナー(全5記事)

部下へのマネジメントにおいて「承認」が重要な理由とは 信頼関係の構築・長期的な成長につながる“認めるスキル”

【3行要約】
・マネジメントにおいて、承認と指導のバランスは多くのリーダーが抱える課題です。また、嘘をつく部下への対応は難しいといった声も挙がっています。
・「認める」とは、人格を否定せずに相手を受け止める姿勢が需要だと平岡洋平氏は説明。
・リーダーは部下の成長を長期的に見据え、自分も正直でいることで信頼関係を築くことが重要です。

前回の記事はこちら

「承認」と「指導」のバランスの取り方

橋本ゆり香氏(以下、橋本):さて、じゃあ4つ目の質問にいきますか。

平岡洋平氏(以下、平岡):4つ目にいってみますか。「明らかに指導が必要なケースでは、承認と指導をどのようにバランスを取るといいですか?」。

繰り返しにはなるんですが、承認と指導をごっちゃにしちゃうからおそらく難しくなるんだと思います。なので、プロセスとして自分の中でしっかりと分けて、指導の前後に「認める」をサンドイッチする意識を持つことがすごく大事になるかと思います。

あとは、短期でメンバーの言うことだけを絶対に解決するんだったら指導一択になっちゃうと思うので、やっぱり長期で見ることですよね。例えば、子どもがジャングルジムで危ないことをやっても、ある程度まではやらせるみたいな。本当に危険な時はもちろん止めるけど、その感覚にもけっこう似てるかと思うんです。

なんでも先回りでやっちゃったら成長しないので、部下の成長をしっかり長期的に見た上で、必要に応じて指導はやる。だけど、できるだけ成長の確率を高めていく承認の部分をエッセンスとしては増やしていくといいかなって、個人的には思いますね。

橋本:みなさんがふだん板挟みになる……と言うとあれかもしれないですが、いろんな立場の中でがんばっておられるだろうなというのを想像しております。

平岡:本当に何回も繰り返し言って「しつこいよ」って感じなんですが、得てして「認める」って、世間一般では「受容」とか「同意」というふうに認知されていて、もともとある言葉だからすごくわかりづらいんですよね。

今回のセミナーにおける「認める」というのは、「ジャッジしない」「比較しない」ということなので、特にわかりづらいんです。

明らかに嘘をついている部下……どう対処する?

橋本:今、(参加者から)メッセージをいただきました。

平岡:ありがとうございます。

橋本:「嘘をつく部下に対してリフレイン(相手が言った感情の言葉などをそのまま繰り返すこと)をしたり、なかなか受け止めることができないんですが、何か受け止めることができるような方法はありますか?」。嘘をついているなとお感じなのですね。というか、もう何か嘘が判明しているのかしらね?

平岡:また、これもかなりレベルが高いですね。

橋本:お声は出せそうですか?

平岡:もし、可能であれば。

質問者2:お世話になっております。

橋本:お世話になってます。もしよかったら、どんな状況なのかをもう少し聞かせていただけるとうれしいなと思ったんですが。

質問者2:店長をしているんですが、他のスタッフに言ってることと私に対して言ってることが違ったりしていて。それで、その子が嘘をついてるということは明らかにわかってるので、それを否定せずにリフレインするのがなかなか難しいんです。この嘘も1回受け止めなきゃいけないのかな? と思って。

橋本:言ってること自体を受け止めないといけないのか、でも嘘なんじゃないかっていう葛藤が起きているってことですか?

質問者2:そうですね。もう明らかに嘘なんですが……(笑)。

橋本:状況の共有をありがとうございます。理解できました。洋平さん、いかがですか?

平岡:どんな嘘なのかを知らないで言うのもあれなんですが、これが嘘なのか本当なのかは根幹の部分のプロセスであって、その前のプロセスで「そういうふうに思ってるんだね」って言うのは、(承認スキルと)同じ考えが成立すると思いましたね。

「これは嘘か本当か?」というジャッジのさらに前の段階というか、「そういうふうに思うんだね」「そういうことがあったんだね」って言うこと自体は、(通常の承認と)同じように関われるかなと私は思っていますね。ただ、嘘がどんなもんなのか、その種類によってはそんな場合じゃないということもあるかもしれないし、ちょっとわからないです。

橋本:そうですね。訂正しなくちゃいけないこともあるかもしれないですよね。

平岡:そうですよね。

橋本:答えはないけれども、意見のある方がいたらぜひチャットにも入れていただけるとうれしいです。

平岡:これはすばらしい質問ですね。

橋本:リフレインしたり受け止めたら済むのかというと、(この問題を)解決したいと思うんですよね。私だったら「こうかなと思ってたけどな~」とか言っちゃうかな。嘘みたいになってしまうのは関係としてとっても不健全だなと思ったので、自分も正直でいる。

コーチングにおいて「どれだけ正直でいられるか」は重要

橋本:コーチングの話になりますけど、コーチングセッションをしている時にコーチがどれだけ正直でいられるかというのは、クライアントが正直に話せる場を作る上でとても大事なんです。なので、嘘をついているなって思ったら、私だったら「すごく納得がいかないな」みたいなことは言いますね。

でも、この人が私に対して絶対に嘘をついてるのか、周りの人に対して嘘をついてるのかもわからないので、「なんか違和感があるなぁ」って言うかもしれないなと思いました。洋平さん、聞いてみてどうでしたか?

平岡:でも、嘘をつくという問題に対しては絶対に対応したほうがいいと思うんですよ。例えば「あっちではこう言ってたよ」と言うとか、どういう対応なのかわからないですが、嘘をずっとつき続けるのは誰にとっても良くないと思うので、そういう対応は1つあると思います。

何度か私が言ってる根幹の部分の対応なんですが、それを言う前に(承認を)入れるかなぁ。ただ、「このレベルの人に)だったら入れる必要ないよ」みたいな意見も絶対にあると思いますね。

橋本:「認める」とか「承認」というのは存在に対してなので、何をしたとしても、あなたがここにいるということに対して否定しないとか、人格を否定しないってことだと思っています。

平岡:そうなんですよ。

橋本:成長できるということを信じてるってこと。

平岡:そうです。認めるって、例えば雨が降ることににいいも悪いもなくて、ただ「雨が降ったね」ということなんですよね。だから、それを認めるのは嘘をついた場合でも成立すると私は思うんです。もちろん「嘘をついてるんですよね」という言い方ではないんですが、部下の方の言ったことをリフレインすることはできるかなっていうのが私の考えですね。

橋本:「そうなんですね」「○○なんですね」という確認の意味で言うこともあるかもしれないですね。ただ、信頼関係がない状態や嘘をつかれてしまうような状態ってすごく苦しいですね。

平岡:本当にこれはリアルな事例ですよね。

橋本:ぜんぜんお答えになってないかもしれないんですが、聞いてみていかがですか?

質問者2:はい、大丈夫です。ありがとうございます。

橋本:いえいえ。

質問者2:「自分も正直でいる」ということに対して、なんかごまかしちゃったりすることがあるので、そういうところもやってみようかなと思いました。あとは修行だなと思ってやってみようかなと思います(笑)。

平岡:そうそう、すばらしい。ありがとうございます。

橋本:正直でいるのは勇気がいることですよね。応援しております。

平岡:「修行」というのはすばらしい解釈だと思います。

質問者2:(笑)。

平岡:これは絶対にいいんですよ。私も本当にやばい時って、「自分の成長になる」とか「自分の修行だ。トレーニングだ」っていつも意識的に思うようにしてるので、すばらしいと思います。

質問者2:ありがとうございます

相手が嘘をついてしまう理由を考えてみる

橋本:今の嘘の話に対してのコメントもいただいているので、みなさんも同じようなことがあるのかもしれない。ぜひ参考にしていただけたらなと思いました。

平岡:コメントも確認してみましょうか。「相手を傷つける嘘なのか、自己防衛する嘘なのか。あとは、他のメンバーから聞いた内容を『○○ってこと?』とリフレインして、それとなしに伝えますがいかがでしょうか?」ということですね。これはゆり香さんの回答にも近いんじゃないですか?

橋本:そうですね。みんなの知恵をたくさん書いていただいています。(参加者のコメントで)「同じ悩みがあります」「どうして嘘をついちゃうのか。怒られすぎたからなのか?」「嘘の意図が気になるね」という話も確かにありますね。

平岡:確かに、嘘をついているメンバーは安心できてないという現状があるのかもしれないですよね。これは誰のせいかというのはまったく別問題として、今の状態としてですね。

橋本:そうですね。

平岡:原因は置いておいて、そのメンバーの方が今の状態として安心できていれば、嘘をつかなくなる可能性が高くなると思います。

そういう意味で言うと、リーダーの立場の方々が「今、自分にできることはなんだろう?」というところから考えていく。そうすると、「信じきる」とかはすばらしいと思います。でも、わかってる嘘とかもあるからね。難しい嘘はわかんないけど。ただ、それでも認めるスキルは使えると思うんだけどね。

橋本:本当に修行になるかもしれないよね。ありがとうございます。では、時間ですね。

平岡:そうですね。

橋本:今日はありがとうございました。いろんなご質問をいただいたことによって、豊かな時間になったなと思います。

平岡:そうですね。今日はすばらしいディスカッションができたと思います。ありがとうございました。

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