【3行要約】
・ 管理職になると専門性が失われるという不安がある一方、リーダーシップは業界を問わず通用する「普遍的なポータブルスキル」として注目されています。
・森本千賀子氏は“現在は業界の垣根がなくなり、特定業界のスキルより個性を引き出すリーダーシップが求められている"と指摘。
・これからのキャリアでは“人の力をどう引き出せるか"というリーダーシップスキルを磨くことが、自分の市場価値を高める要素となります。
リーダーシップのキャリア市場価値を探る
司会者:今日のゲストスピーカーの「もりち(森本千賀子氏)」さんをご紹介させていただきます。もりちさん、どうぞよろしくお願いします。
森本千賀子氏(以下、森本):みなさん、こんばんは。もりちこと、森本でございます。よろしくお願いいたします。じゃあ、ちょっと自己紹介をさせていただければと思います。
山田さんも「づーみん(平岡いづみ氏)」もリクルートということで(笑)、今日は3人の元リクルート女子でお届けしたいと思います。
私はもともと、新卒でリクルートに入りました。リクルートってやりたいことを見つけると、だいたいそのまま卒業しちゃったり、場合によっては起業したりすることが多いんですが、私はリクルートがとても大好きだったので、気がついたら25年(在籍して)いました。
その中で、ずっと人材紹介のビジネス。「自分がもっとワクワクできる場所があるんじゃないか」という転職をしたい方と、そういう方を採用したい企業さまとのマッチングを、ひたすら25年やっておりました。
もともとはプレイヤーでスタートしているんですが、途中、マネジメント側に移りまして、最大だと100人ぐらいのメンバーをマネジメントしていた時期もあります。
ところが、ちょうど次男が生まれたタイミングで旦那さんが単身赴任になってしまいました。旦那さんもリクルートにいて、私は2人出産しているんですね。
ということで、実はもう1回プレイヤーに戻りました。リクルートエグゼクティブ(エージェントの)コンサルタント、組織のピラミッドで言うところのハイクラスの方々の転職支援です。
それで、最後ですね。やはり、やりたいことに自分の時間を100パーセント使おうということで独立しました。それが2017年になります。
今はCxOと言われるような、いわゆる経営人材の方々のキャリア支援や採用支援を中心に、社員15人ぐらいの組織のマネジメントをやらせていただいています。
22枚の名刺を持つパラレルキャリア
森本:それ以外にスタートアップの支援ということで、IPO前後の企業さまの社外役員とかアドバイザーとか、あとはNPOの理事とかですね。今日も実は午前中(に大学で講義をしてきました)。(東京成徳)大学でキャリアデザインアドバイザーの道場長というのを拝命されまして。キャリアデザインの授業を、1年間ずっと伴走するようなことをやったりとかですね。
気がついたら今、22枚の名刺を持たせていただき(笑)、本当に楽しみながらパラレルキャリアを推進させていただいています。
2人の子育てをしながら仕事もずっと続けてきております。私のライフワークは、社会人の方に適切なキャリアを届けることもそうなんですが、小学生、中学生、高校生に起業家マインドを注入するという(こともやっています)。
文科省さんから任命を受けまして、アントレプレナーシップ推進大使を拝命し、いろいろな学校に行って、起業家マインドを授業でお届けするということもやらせていただいています。よろしくお願いします。
司会者:お願いします。
山田聖子氏(以下、山田):よろしくお願いします。
司会者:すごい。もう何足のわらじなのかわからない(笑)。
森本:ちょうどこの間、自分でも数えてみました。(名刺が)22枚ありました。
司会者:すごい。ありがとうございます。今日はいろいろな視点でのこれからのリーダーシップについてお聞きできればなと思っております。
管理職になることはキャリアにとってプラスなのか?
司会者:じゃあ、ここから少し、山田さんのファシリテーションにバトンタッチします。これまで「Good Team」で、新しく管理職になられた方とか、「リーダーシップを発揮しなければならないんだけれども、どうしたら?」みたいなところのリアルな声をたくさんお聞きになられていると思います。
ぜひ、その部分をもりちさんに切り込んでいただきたいなと思います。よろしくお願いします。
山田:いづみさん、ありがとうございます。じゃあ、もりちさん、ここからよろしくお願いいたします。
森本:はい。こちらこそよろしくお願いいたします。
山田:さっそくなんですけれども、今日ご参加の方もそうなんですけど、日頃Good Teamのサービスをご利用いただいている方には、管理職の方、それから管理職になる前の方もいらっしゃいます。
「管理職になることが、本当に自分のキャリアにとってプラスになるのかな?」とか、「管理職になった時に専門性が失われてしまって、これからやっていけるのかな?」みたいなご不安だったりだとか。
「セカンドキャリアのタイミングになった時にマネジメントと言われても、管理しかしてこなくて、自分の手元に何も残っていない気がして怖い」っていう声をよくいただくようになったんですね。
管理職にはいろいろな世代や立場、状況の方がいると思うんですけど、まさに今日のテーマである「リーダーシップのキャリア市場価値」というところで、リーダーシップの経験がどのように自分のキャリア市場(価値)に影響していくのか。ぜひ、お話をうかがえればと思っております。
5年後にも使えるスキルは15%という研究も
森本:はい、ありがとうございます。まず、例えば業界知識とか職種のスキルといったテクニカルなスキルを持っていても、5年後に使えるものってどれぐらいだと思います? 山田さん。知識とか経験とか、今持っているものですよ。5年後に使えるもの。
山田:よく考えたらSNSもAIも移り変わりが激しくて、3年後にはもう大きく変わっちゃって、5年後ってなんだか想像がつかない状態ですね。
森本:(笑)。そうですね。もしかしたらもっと加速しているかもしれません。リズ・ワイズマンさんという教育学者の方が調べたデータでは、5年後に使えるものは、実は15パーセントなんですよ。
1年で3分の1が時代遅れ(になる)と言われていて、だいたい9ヶ月で2倍のペースで情報って(増えるとリズ・ワイズマンさんは説明しています。)みなさん、ものすごい(情報の)シャワーを浴びているんですよね。だからアップデートをし続けない限り、どんどん(スキルが)陳腐化します。
じゃあ、そんな中で大事なものは何なのかと言えばですね、ポータブルスキルなんですよ。
山田:ポータブルスキル。
森本:要するに、持ち運びができるスキル。どういう業界や環境だろうと、いわゆるハイパフォーマンスを発揮できるスキルが非常に大事とされていて。
ポータブルスキルの中にも、やはり大事なスキルがいろいろとあるんですよね。その中でもよく言われるのがリーダーシップです。だから、これは普遍的なスキルですね。
例えば人や組織を動かす力とか、自分1人で成果を出すんじゃなくて、組織全体を成果に導き、企業とか事業を成長させるスキルです。
そういう意味でも、リーダーシップは本当に普遍的なポータブルスキルで、これを身に付けておきさえすれば本当に、どの業界や成長ステージだろうと、ちゃんと価値として認められると思います。