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職場を上手にモチベートする科学的方法~無理なくやる気を引き出せる26のスキル~(全8記事)

見えていない自分の武器の見つけ方 「楽にできる・夢中になる・譲れない」で見抜く、得意のサイン

【3行要約】
・職場のウェルビーイング向上には壮大な改革より「小さな介入」が効果的――多くのビジネスパーソンが見過ごしがちな日常の言葉かけの力が再評価されています。
・グロービス経営大学院の若杉氏と米良氏は、エビデンスに基づく手法と読みやすさの両立に苦心しながら、2年がかりで本書を執筆。
・リーダーは相手の「当たり前すぎて気づかない強み」に着目し、具体的に言語化することで、メンバーの自己効力感と幸福度を高めることができます。

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小さな介入が人を変える

若杉忠弘氏(以下、若杉):パネルディスカッションに移りたいと思います。それでは太田さん、米良さん。よろしくお願いします。

太田昂志氏(以下、太田):ここからは私が、ファシリテーションを担当させていただきます。あらためて、本書の執筆を担当した、グロービス経営大学院の太田昂志と申します。よろしくお願いします。

このあとの流れですが、パネルディスカッションでお二人に私から、いくつか質問をさせていただきながら、本書の書ききれなかった背景や裏話。あとは喜びとか、執筆の苦労みたいなところも、うかがっていこうと思っています。

では、事前にいくつか質問してみたいと思います。まずは、若杉さんに聞いてみてもいいですか。この書籍は2023年に企画をして足掛け2年。長い時間をかけて、企画・執筆をしていったわけですが、本書を執筆しようと思った最初のきっかけや問題意識を教えていただいてもいいですか?

若杉:昔ある人に「若杉は物を書く力があるね」と言われたことがあるんです。それが自分にえらく響いたんですね。それが今の執筆するという作業につながっているんです。その一言なんですよ。階段ですれ違い様に「若杉、いい文章を書くね」(笑)。それが僕の心を、ガラッと変えたんです。

そして今、執筆をするという仕事もしているわけじゃないですか。「あ、この短い介入で、人って変わるんだ。やる気が変わるんだ。モチベーションが変わるんだ」と思ったんですよ。壮大なことをやらなくても、いろいろなことができるんだと思ったんです。

そしてこの分野に興味を持って、リーダーの人に聞くと、彼らはもちろん、DXとか、トランスフォーメーションとか、人事評価の大きな改革とか、大きな改革をやっているんですが、実は優れたリーダーは、細かいことをよくやっているということがわかりました。小さい介入を少しずつ、少しずつやって、メンバーに火をつけて、チームの体温を高めているということがわかったんですよ。

この方法に関しては、実は世の中に意外と知られていないと思ったし、「ぜひ知ってもらいたいな」と思ったのが、執筆のきっかけです。

太田:ありがとうございます。何気ない一言は、今日の前半のプレゼンにも少しありました。ポジティブフィードバックに近いやり方ですね。若杉さん自身の自己効力感が高まっているという感じですかね?

若杉:そうですね。


悩んだのはエビデンスと読みやすさの両立

太田:とはいえ、たぶんこの2年間は、いろいろな論文を調べたり、ウェルビーイングというまだ体系立っていないものをまとめる時に、ご苦労もあったと思うんですけど。執筆の過程でご苦労されたところは、どのあたりにありますか?

若杉:意外と……。(笑)。

(会場笑)

太田:(笑)。実はそんなに苦労がなかった?

若杉:苦労したのは、やはり何を入れて、何を入れないかとか、どういう順番でお伝えするかとか、どういう文章に落とし込んでいくかですね。普通に書いちゃうと「あなたの成功体験ですよね?」とか「いや、それはあなただからうまくいくんですよね」というのが、けっこう多くなっちゃうんです。

私たちがやりたかったのは、多くの人に届くやり方。多くの人にとって成果が出るやり方。要はエビデンスがあることをきちんと伝えたかったんです。そしてエビデンスを一生懸命伝えようとすると文章が硬くなるんですよね(笑)。「そのエビデンスがあるから大丈夫だよ」のメッセージとともにわかりやすく書くというところに、けっこう試行錯誤しました。今、だんだんいろいろな苦労を思い出してきた(笑)。

太田:私は最初から苦労しましたね(笑)。

若杉:意外とないかなと思ったら、苦労がたくさんありました。

太田:いろいろと情報があってある程度まとめられた。ただ、伝える難しさがいろいろあったという。そんなところかなと思います。

「小さな介入」で効くという発見

太田:この観点で米良さんにもぜひ聞いてみたいと思います。米良さんも、これまでウェルビーイングに関して、ご自身で研究されたりとか発信されていたと思います。知識も持っていて、いろいろと伝えたいこともあったと思います。いざ、本書を書くにあたって、新たな発見はありましたか?

米良:先ほどの若杉さんのお話にも関わるんですが、「意外と小さなことでもいけるんだな」ということが、1つの発見でした。あとは私がけっこう学者肌なんですよね、こう見えて。なので……。こう見えて!

太田:(笑)。

(会場笑)

米良:こう見えて学者肌なので。文章が硬いんです。エビデンスをしっかり出そうとすると硬くなってしまって、それを若杉さんが、うまくほどいてくれたというのが、我々にとってすごく福音だったなと思っています。

若杉:本当ですか!? ありがとうございます。ポジティブフィードバック!

米良:こういうふうに具体的にポジティブフィードバックをするといいんじゃないかなと(笑)。

若杉:うれしいですねー! なんか今日、気持ちよく寝れそうですね(笑)。


強みは“当たり前”に隠れる

米良:「若杉さんの文章がうまい」と、言われた方がいらっしゃったじゃないですか。文章を作るのがうまいっていうのはおそらく若杉さんの強みですよね。

若杉:いや、どうなんでしょうね。

米良:いや、絶対に強みだと思います。私は横で見てたから。同じ本を書いた人間が言うので、かなり正確な情報だと、私自身は思っています。強みは、ポジティブ心理学の研究で、ものすごく着目されています。

自分の強みを使っている時に幸せを感じると、よく言われているのですが、一番盲点になりがちなのが「自分の強みに気づきにくい」ということなんですよね。英語でいうと、3つのEって言われます。Essential、自分にとってかけがえのない感じがするということ。もう1つのEがEnergetic、その強みを使っている時に自分が生きている感じがする、ですかね。

もう1個のEが、Easyなんです。自分にとって簡単すぎるので、これが強みだとは思わないということが、よく起こります。ポジティブフィードバックに関連するのですが、みなさんリーダーとして、「この人のここがうまいな」と思ったら、ぜひ「ここは、あなたの強みだよ」と言ってあげてください。

そうすると、その人が自覚的にそれを使えるようになって、その人の幸せ感が上がっていきます。ぜんぜん質問から離れたところに着地しましたけれども。太田さんに、お返しします。



太田:ありがとうございます。このあたりはとても大事ですよね。あらためて、お二人のそれぞれ強み・特徴が出てきたと思いますが、この書籍を執筆する中で、お二人的に、ぼんやり理解していたご自身の強みが相対的にわかってきたところが、おそらく新しい発見としてあったんじゃないかなと受け止めました。

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