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【危険】上場企業創業社長が痛感した「ビジネスで関わらないほうがいい人」【危険】上場企業創業社長が痛感した「ビジネスで関わらないほうがいい人」(全3記事)

「ビジネスで関わらないほうがいい人」の特徴 三流は「二流の人」と関わってはいけない理由

【3行要約】
・ビジネスバズワードに飛びつく人や安易にお金を借りる人など、成功を妨げる「関わらない方がいい人」が存在します。
・木下勝寿氏は、流行に流されず自分で考えない人や、問題をお金で解決しようとする人は避けるべきだと指摘します。
・ビジネスパーソンは関わる相手を慎重に選び、特に自分が三流の分野では二流の人を避けて一流から学ぶべきです。

「ビジネスで関わらないほうがいい人」の特徴

——木下社長! 木下社長はこれまでいろんな人と関わってきたと思うんですけど、正直、「この人とは関わらなければよかった」と思った人はいますか?

木下勝寿氏(以下、木下):私自身は危機管理能力がかなり高いので、「関わって失敗したな」という経験はあまりないんです。でも事前に「こういう人とは関わらないようにしよう」と明確に決めているタイプの人はいますね。

——どんなタイプなんですか?

木下:今日は「関わらないほうがいい人」と「組織の仲間に入れないほうがいい人」について、ご紹介したいと思います。私には「相手にしない人」というのがいるんですが、「ビジネスバズワードに飛びつく人」ですね。

ビジネスバズワードというのは、「単なるネーミング」と「新市場」という2つの種類があるんです。「単なるネーミング」について解説したいんですけども。ほとんどのバズワードは、経営者なら日頃から考えて検討したりして取捨選択しているものに、突然横文字の名前が付くものなんですね。横文字とは限らないですけども。

「ウェルビーイング」とか、「リスキリング」とか、「心理的安全性」とか、「サステナビリティ」とか、「パーパス経営」とか、「DX」とか、「サブスクリプション」とか、「IoT」とか、「フィンテック」とかバズワードがあるんですけども。バズワードが最新の経営手法に見える人というのは、ふだんから考えていない人なんですね。

こういう人はバズワードにイチ早く乗ることで、「自分は最新をいっている」と思っているんですけども、基本的には周回遅れの状態なんですよ。「時代に逆行していませんか?」みたいな感じで、バズワードに乗っている人もいると思うんですが。

経営というのは流行りに合わせてやっているのではなくて、市場に合わせてやっていますので、例えばリモートワークが出てきた時に、リモートワークをするか・しないか。流行りに合わせてやるかどうかではなくて、自社の課題に合わせてやるかどうかを判断するんですね。

新しい市場が出てくるとバズワードが生まれる

木下:2~3年前に……もうちょっと前かな、リモートワークが推進されていた時は、当社は特に(リモートワークを)やらなかったんですよ。なぜかというと、「明らかに生産性が落ちるよね」と思いました。最近は、リモートワークは生産性が落ちることがわかってきて、オフィス回帰の流れになってきています。

でも一方で、実は今、当社はリモート積極採用をしているんですね。これはなぜかというと、リモートワークのほうが生産性が上がる人と下がる人がいるのが明確にわかってきて、リモートワークのほうが生産性が上がるタイプの人の条件が見えてきたので、それをベースにリモートワークを今推進しているというかたちです。

ちゃんと経営している人は、世間でバズワードが言われたところで、「ビジネス知識が低い人は、こういうのに反応するんだな」という観点で見ているだけです。正直、「それに乗っている人は、ビジネスリテラシーがかなり低い人なんだな」という見方をしています。

そしてもう1つが、「新市場のバズワード」というのがあります。新しい技術が出てきたことによって、新しい市場が出てきた時にバズワードが出てくるんですけれども。

今で言うと「生成AI」とか、「ドローン」とか、「電気自動車」、「Web3」、「メタバース」、「仮想通貨(ビットコイン)」とか、「NFT」とかがあるんですが。市場に対する新たなネーミングというところで、新たな言葉ではあると思うんですけども。

このあたりも、しっかり自分で考えないといけないと思っています。バズワードとか新しい言葉というのが、もちろんすべていいわけではないですよね。新しく出てきた市場がダメになることも、しょっちゅうあるわけです。

例えば今、電気自動車みたいなものに関しては、歴史のある自動車メーカーが一斉に参入して、徐々に撤退を始めていますよね。「これからは電気自動車だ!」と言っていた人たちはどこに行ったんだろう? みたいな感じですよね。もちろん電気自動車はこれからもあるとは思うんですけども、全部が全部じゃないよねという話です。

「バズワードに安易に乗っている人」には関わらない

木下:「世の中というのは美人投票でできている」という言い方をするんですけども。美人投票というのは、「自分が美人だと思う人」に投票した場合と、「優勝しそうな人」に投票した場合で、結果がけっこう違ってくるということなんですね。

「みんながどう思っているか」ということをベースにするのが美人投票。世の中というのは美人投票で動いています。なので、「電気自動車がいい」と誰かが言い出したことによって、みんなが「電気自動車がいい」みたいな感じになっているんですけど、そんなのをいちいち真に受けていたらダメですよという話です。

経営というのは流行りでやるものではなくて、自分でちゃんと判断して、自分で考えていくものなんですね。なので僕自身は、生成AIは完全に本物だと思っていますが、世の中に「生成AIは使い物にならない」と言う人が出てきたとしても、僕としては本物だと思っています。Web3とかメタバースに関しては、私自身は「どうかな」と思っていますけども。

そういうものについても自分なりの見解を持っておく必要があって。バズワードに乗っている人には、自分の考えで乗っている人と、単に流行っているから乗っている人の違いがあるんです。バズワードに安易に乗っている人には、僕自身はあまり関わらないようにしています。

「単なる流行」と「本物」を見極めるポイント

——「バズワードに飛びつかない」ということを聞いて、私自身もちょっとドキッとしてしまったんですけど(笑)。安易な流行ワードなのか本物なのか、木下社長はどうやって見極めていらっしゃいますか?

木下:「なぜこれに突然ネーミングが付いたのか?」というのを確認をしたりするんですね。「もしかしたら、自分が思っているものとぜんぜん違うかもしれない」と思うんですけども。だいたいは政府がやり出したものとか、政府の方針で名前が付いたとか、広告代理店とかが流れを作るためにやっている場合があったりします。なので、それについては理由を確認して、「結局はこういうことだよね」とか。

DXについては「は?」以外何も出てこなかったですけど。新しい市場に関して僕自身は「自分で考える」ということをやっています。だから、「正しい判断」「正しくない判断」ではなくて、自分は有望と思うかどうか。

僕は、Web3とかメタバースはぜんぜん有望だと思わなかった。人によってはもちろん(有望だと)思っている方もいらっしゃって、その人がちゃんとご自身の考えで有望だと思っていらっしゃるのはぜんぜんいいと思います。

もしかしたらその人のご意見を聞いたら、僕も考えが変わることがあるとは思うんですけども、「流行っているから飛びつく」じゃなくて、「流行っていようがいまいが自分で考える」ということをやっていれば、間違うことはないかなと思っています。

「お金を貸してくれ」と言う人に足りない視点

木下:「関わらないほうがいい人」の2人目は、「お金を貸してくれ」と言う人ですね。私のところにも、「お金を貸してくれ」と言う人がたくさん来ます。お貸しする場合もあります。

困っていそうだからお貸しして、「なんとか助けてあげたいな」と思っていたりもします。「貸したお金は返ってこないものと思って貸せ」と言われますけども、私自身もそのつもりでお貸ししているので、返ってこないのも「しょうがないな」とは思ってはいるんですけども。

そういう人たちと接してきていて、だんだんわかってきたことがあります。お金を借りなければならなくなる人は、お金を借りなければならなくなるようなお金の使い方をしているんだなというのが、明確にわかってきました。

何人かの方にお金をお貸ししました。「何に使うの?」とか「どう使うの?」と、その使い方を聞いた時(の相手の答え)に、「そんなことにお金を使っていたら、そりゃお金がなくなるよね」と、僕は正直思います。「絶対返ってこないな」とほぼわかってきますし、僕がお貸ししても問題は解決しなくて、「また別の方にお借りするんだろうな」と思うんですけども。

具体的にはそういう人は、物事を解決する時に、お金を使って他人に任せようとするんですね。何か問題があった時に、それを自分で勉強したり、自分でできるようになっていくのではなくて、すぐにそのお金を使って誰かに頼んじゃうんですよね。

なので、いつまで経っても自分でできるようにならないんですよ。「こんなことをやりたいんです。でも、そのためのお金が足りないんです。お金を貸してください」と言うんですけど、ずっと聞いていたら、「それさ、自分で勉強してやれや」と思うんですよ。「いや、でも僕はできないです」「いや、最初は誰もできないけど、そこは自分で勉強してやらないといけないんじゃない?」。

けっこうそういう人は、お金を使って誰かにぽーんと任せたりします。お金を払って誰かにやってもらうのが事業ではないです。これは事業ではなく投資なんですね。事業というのは自分で作り上げていくものなので、基本的に全部自分でやります。

他人を頼る前に自分でやってみる

木下:なので、私自身は実際、創業してから1回もお金を借りたことがないんですね。なぜかというと、全部自分でやるからなんですよ。自分でやると何が良いかというと、まずお金がかからないということもありますし。もし外部にお願いするとしても、自分でやっているから頼むところの勘所がわかるんですね。

こういうことを言うと、「そんなことを全部自分でやっていると、時間がかかって大きくなれない」と言う人が多いんですけども。「それは私より大きくなってから言ってください」といつも思います。結局、自分が不得意なことから逃げて、お金で解決しようとしている限り、あなたがお金を借りないとできないサイクルは、絶対に解決できないんですよと思います。

自分でやってみて、やり方がわかって、あとは拡大するだけという時にお金を使う。その時はお金を使って人にやってもらいますけども、やり方とか、どういうふうにやっていくかは自分で全部指示できるし、この人ができるかどうかも全部判断できます。こういうお金の使い方をしていると、お金がなくなることは絶対ないです。

誤解してほしくないのは、お金を借りる人が全部悪いというわけではないということです。まれに私自身が「大変そうだな」と思って、「お金をお貸しましょうか」とこちらから投げかける場合もあります。こういう人は、ほぼ確実に返してくれるんですね。

投資した場合は、すごい状態でリターンしていただいたり、あとは返せなくても随時「今はこういうふうにやっています」という感じになっているので、お金を借りること自体が全部悪いわけではないんですけども。

お金を借りなければいけない状態になっているということは、「自分が原因を引き起こしていないか?」ということをぜひ考えてほしいなと思います。あとはまずそういう人とは近づかないようにしたほうがいいのかなと思っています。

僕自身も、お金をお貸しすること自体は別に「助けになればいいかな」と思ってやっていましたけども、結論から言うと、ぜんぜん助けになっていないと思いましたので、今後は控えようかなと思っています。

一流を目指すなら「二流の人」と関わってはいけない

木下:「関わってはいけない人」の3は、「二流の人」。ということで、まず基本的に僕自身は、自分を三流だと思っています。そして一流を目指しています。三流の人が一流を目指している時に、絶対会ってはいけない人は二流の人なんですよ。

人は、自分より優れた人から影響を受けますよね。三流の人は、もちろん一流の人からも影響を受けますけども、二流の人からも影響を受けます。二流の人の中には2タイプあるんですよ。一流になる手前のプロセスとして二流の状態の人と、万年二流の人がいるんですね。

下手に万年二流の人に会って影響を受けちゃうと、僕自身は三流から抜け出せなくて、良くても万年二流。一流にはなれなくなっちゃうんですね。人は人から影響を受けます。影響を受けてはいけない人は、ちゃんと決めておく必要があるんですね。

例えば一流になる手前のプロセスとして二流の人から影響を受けるのはぜんぜんいいんですけども。この二流の人は万年二流の人なのか、一流になるプロセスの間の二流の人なのか、三流の人からは見分けがつかないんですよ。僕は安全策として、基本的には自分自身は二流の人に会わないようにしています。

各プロセスによって、「ここの部分に関しては、僕は三流だよね」「ここの部分に関しては、僕は二流だよね」「ここの部分は一流と言ってもいいかな」みたいな部分があるので、自分自身が三流と思っている分野の時は、絶対に一流の人しか会わない。二流の人には一切会わないというかたちにしました。

僕自身は、起業したばかりの時は、ぜんぜん人に会わなかったんですよ。なぜかと言うと、二流の人と会える機会はあったんですけども、一流の人に会える機会がなかったので。業界の団体とか集まりに行っちゃうと、二流の人がごろごろいらっしゃいますので、そこで会うと悪い影響を受けちゃうということで、まったく会わないようにしました。まず自力で、自分自身が二流までなったんですね。

二流になった時に二流の人に会うと、この二流の人は一流になる手前の二流の人なのか、万年二流の人なのか区別がつくようになったので、自分が二流になった時に、二流の人に会うようにしました。自分自身が一流を目指している分野で自分が三流だと思う場合は、二流の人には絶対会わないようにする。これがすごく大事だと思っています。

一流と二流の違い

——木下社長が考える一流と二流の違いは、どこにありますか?

木下:基本的には僕は結果で見ます。例えばさっき言った二流の人で、一流になるプロセスの二流の人というのは、「結果は出ていないけど、結果が出る考え方をしているな」という人がそうなんですね。その考え方が正しいかどうか、三流の場合はわからないじゃないですか。

なので、確実に結果が出ているかどうかを今はけっこう見ています。あと結果の部分も、僕はみなさんよりかなりちゃんとシビアに見ています。例えば「あの人は一流だよね」とみなさんが言っていても、僕からすると「いや、そんなことはないと思う」というのはよくあって。

多くの人は有名かどうかで一流かどうかを判断していたりするんですけども、僕はけっこう数字で見ます。数字で見て、「この数字はこうだよね」みたいな感じだし、数字も「売上を出すだけだったら誰でもできるよね」とか、「利益が本当に出ているかな」というので見る。

「プロモーションをやって売上がめっちゃ上がっています」と言って、みんなが「すごい、すごい」と言っていても、「このやり方はたぶん売上は上がっても、利益は残らないんじゃないかな」とかわかるので。利益を確認した時に、「見せかけだな」と僕自身は思ったりしますけども。定義は人それぞれ違うかもしれませんが、僕自身はそういう見方をしますね。

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