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数理最適化のエキスパートが断言「AIブームで見落とされがちな重要技術」 1,300社が導入した「演繹的AI」が意思決定を変える
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前野マドカ氏(以下、前野):みなさんおはようございます。ただ今ご紹介いただきました、前野マドカと申します。実は私は今真夜中の2時半、イギリスのロンドンから登壇させていただいております。
夜中なんですけれども、本当にとても楽しみにしておりました。きっとあっという間に終わってしまうかもしれないんですが、楽しくお話をさせていただきたいと思います。
では、「ウェルビーイング・リーダーシップ ~ありがとうがチームの成果につながる秘訣~」ということで、私のほうからお話しさせていただきます。
9月1日から武蔵野大学にウェルビーイング学部ができまして、私はそちらでも教壇に立たせていただくことになりました。「自己理解入門」、自己肯定感のお話をさせていただくんですが、ウェルビーイング学部は初めての取り組みですので、私も楽しみにしております。

常日頃は、ウェルビーイングに関する教育と研究を行っております。研究でわかったことを、このようにみなさんにお話をしたり、プログラムにして企業に届けたり。あとは学校教育とウェルビーイングということで、私も学校で講演をさせていただいたりしております。あとは書籍を通してみなさまにお伝えしているんですが、プライベートでは28歳の息子と24歳の娘と義理の母と夫と、一緒に幸せに暮らしております。
みなさん、あなたにとって幸せに生きるとは? 幸せに働くとは? 「働く」ということは、ざっくりとでも1日の3分の1(8時間)を取っているので。
やはり「仕事がつらくても、プライベートが充実していればいい」という時代ではなくて、「幸せに働き、幸せに生きる」ということが、幸せな人生を送るのにとても大事なことだと思います。「幸せに働く」というのがピンと来ないこともあるかもしれないんですが、今、ウェルビーイングがやっと認知され始めました。 前野:今日のコンテンツは「ウェルビーイングの基礎」と「ウェルビーイングな企業の事例」と、「ウェルビーイングなリーダーとは」ということでお話しさせていただきたいと思います。 そもそもの、「ウェルビーイングの基礎」。「ウェルビーイング」というのは、体がいい状態であること、そして心がいい状態であること、そして地域社会がいい状態であること。こちら全部を包含しております。 よく「幸せ」っていうと、「happy」「happiness」とイメージする方が多いと思うんですが、こちらは感情としての幸せなので、それだけではなくて、もうちょっと長期的なスパンで、「いろいろあったけれども、なかなかいい人生だったな」と思えるような幸せのことを示しております。 こんなウェルビーイングを目指すんですが、なぜ今企業で注目されているのかといいますと、こちらは2023年の5月にオックスフォード大学とハーバード大学のウェルビーイング・リサーチ・センターから報告された、企業業績の関係性ですね。 健康経営について、「あなたは幸せですか」と調べたんですが、そういった幸せな社員が多い会社は企業価値が高かったり、株価のパフォーマンスが高かったり、あとは収益性が高かったとわかりました。 ですから、カンパニー・ウェルビーイングを目指さない手はないということで、欧米では取り組まれております。日本もやっとそこに追いついてきたところですね。もちろん、全体で見たらまだまだなんですけれども。 ウェルビーイングと生産性とのつながりということで、こんなふうに良い状態でい続けることで、安定したパフォーマンスの向上が目指せます。 心も体も社会的にもいい状態が続くと、アイデアが浮かびやすくなり、新しい商品や生産性を高めるアイデアを実践できたり、俯瞰して物事を見やすくなる。幸せな人は俯瞰力が高まりますので、部分最適ではなくて全体最適で考え、戦略性が高まります。 前野:そして、メンバーとの関係性がいいということなんですが、幸せな状態だと利他的で親切になります。あとはいつも感謝の気持ちでいると、やはり(相手が)相談しやすくなり、課題が早く解決します。やはり上司がご機嫌でいてくれる、いつもいい状態でいてくれると、いろいろな問題を早急に見つけることができると思いますね。 (心も体もいい状態だと)病気になりにくい。幸せな人は免疫力が高くなって長寿という研究結果もありますし、免疫力が高まる。とにかく病気にならないということは、長期的にも、効果的に仕事が進みますよね。このように、いい状態でいると、本当にさまざまなところに効果があるんです。 あとは、「『幸せ』は『健康』と似ている」ということで、これはぜひ覚えていただきたいんですが、みなさんは無意識のうちに、自分で健康をコントロールされているんですね。 睡眠と食事と運動が大事とわかっているので、食べ過ぎたら「次の日は少なくしよう」とか、運動が足りなかったら、「もうちょっと一駅歩いてみよう」とか、睡眠不足だったら、「週末は寝溜めしよう」とか。「いつも健康でいるぞ」と思わなくても、そうやってちゃんと自分でコントロールしているんですね。 それと同じように、今ではしっかり幸せのメカニズムが科学的にわかっています。幸せについての知識も本やメディアでいくらでも得られます。そして健康診断を受けるように、幸福度診断、心の健康診断を受けていただいて。これはまた無料で、みなさんがいくらでも受けられるようになっております。 そして幸せに気をつける。それがわかった上で、自分で意識して改善していく。または職場で改善していくことが大事になってきます。これが「ウェルビーイングサークル」です。私たちのほうで作ったものなんですけれども、今は20万人の方が受けております。 その平均値が出ておりまして、個人のウェルビーイングを測るものですね。企業の人事部で測るとかも今ではできるようになっておりますが、そちらは無料ではなく少しお金はかかります。 経営や人事や健保ということで、さまざまな働き方改革。あと、みなさん人的資本経営にも取り組んでいますが、これはウェルビーイングな働き方をすると、すべて叶ってしまうんです。 前野:ウェルビーイングのサイエンスでさまざまなことがわかってきているんですね。幸せな社員は創造性が高かったり、組織を活かしたり、健康で長寿。それからパフォーマンスが高く、離職しにくい。幸せな人は利他的。あと、幸せな人はうつになりにくいということです。 そして、こちらが企業の方には一番ピンと来るのではないでしょうか。幸せな社員は、そうでない社員に比べて創造性が3倍。これは本当に大事なことで、創造性が高い人は幸福度と強い相関があるという研究結果があります。 やはり異文化の時代とかバリューの時代とか、コロナがあった時に、まだ誰も経験していないようなことや、流動的にどんどん変動していく世の中でも、自分が新しい方法を思いついて、会社の仲間と一緒にそれを作り出していく。新しい手を打つことができるので、創造性が高いのはとても大事なことです。 そして、幸福度が高い社員は生産性が31パーセント高いという研究結果があります。これもざっくりと10時間でやっていた仕事が7時間で終わってしまうということで、自分の時間を持てたり、また新たに違う別な副業をやったり、そういったプラスアルファの時間ができますので、本当にすばらしいことだと思います。そして、売上が37パーセント高かったり。 あとは、幸福度が高い従業員は欠勤率が低くて離職率が低い。そして業務上の事故が少ないという研究結果もあります。幸せな人がパフォーマンスが高いということは、みなさんも自分のチームとかを見ていておわかりになると思うんですね。 もしくはご自身がそういった方だと、本当にいろいろなことが正のスパイラルに入ってうまくいくということを体験されている。「ウェルビーイング」とは何か?


「ウェルビーイング」と「生産性」のつながり


幸福度が高い社員は、そうでない社員と比べて創造性が3倍

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