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部下のやる気は7割が上司で決まる!研究が示す衝撃のマネジメント・リーダーシップの事実(全1記事)

「部下のやる気」の7割は上司によって決まる モチベーションを担保するマネジメントの仕組みづくり [1/2]

【3行要約】
・「部下にやる気がない」と悩む管理職は多いですが、モチベーションの7割は上司の影響力で変わります。
・伊庭正康氏によると、モチベーションは「がんばればできそう」「できればごほうびがある」「そのごほうびがうれしい」の3要素で構成する必要があると説明。
・マネジャーは適切な目標設定と承認の仕組みをつくり、部下の成長機会を提供することでチーム全体のパフォーマンスを高められます。

部下のやる気は7割は上司によって決まる

伊庭正康氏:研修トレーナーの伊庭です。「部下がやる気がないのは上司の責任」と言われると、ドキッとしちゃいます。でも、そういった調査があるんです。

(スライドを示して)今日のテーマはこちらです。「部下のやる気は7割が上司によって決まる」。だとすればこう考えてください。やる気は上司の働きかけ次第では、出すことができるんですよね。だから今日は、マネジメントのレベルアップを図るテーマを紹介します。

データとして紹介したいのはギャラップ社の調査です。ギャラップ社をご存じでしょうか? 今は「クリフトンストレングス」と言いますが、「ストレングスファインダー」を作っている会社です。有名ですよね。

25年にわたって6,400万人の調査をしたところ、チームのエンゲージメントの要因の7割はマネジメントで決まることがわかっています。つまり、本人要因は30パーセントだったということなんですね。じゃあこの70パーセント、何をしてはいけなくて、何をするべきなのか。そこを今日は紹介していきます。

やる気を上げる要素から、今すぐやったほうがいいことの紹介まで

(スライドを示して)メニューはこちらです。「マネジャーはスーパーヒーロー」とギャラップ社は言っています。そして、やる気を上げる「3要素」。これはまた別の有名な動機付け理論を紹介します。3つの切り口を紹介します。

そして、「やる気のない部下は、実はこういったことだったので安心してください」という話もします。「部下はそれほど悪くありません」という話をします。「なんとでもできます」という話をします。

じゃあどうするのか? 最後に「やる気を上げるために、今すぐこれをやったらいいよ」という話をしていきますので、マネジメント力をアップさせたい方は、ぜひ最後までお付き合いをよろしくお願いします。

会社へのエンゲージメントの70パーセントはマネジメントで決まる

ではいきましょう。まず、「マネジャーはスーパーヒーロー」とギャラップ社は言っています。「エンゲージメント」の違い。エンゲージメントというのは、「この会社、すてきだなぁ」「この会社、他の人にも紹介したい」といったことをエンゲージメントと言います。

「エンゲージメントリング」ってよく言いますよね。会社とのエンゲージメントです。その70パーセントは、マネジメントによって決まる。部下は30パーセント。だとすれば、できることはいっぱいありそうですよね。今日は3つ紹介していきます。

ちょっと横道にそれますが、果たしてこのエンゲージメントは、マネジャーか、それともメンバーか、どちらが高いと思いますか? ギャラップの調査では、なんとメンバーのほうがエンゲージメントが高く、マネジャーのほうが低いんですって。

実際がどうかはみなさんの職場で確認していただきたいんですけども、「マネジャーのほうが疲れていて、メンバーのほうが元気かもね」ということも出ているようですね。

そして、「マネジャーはスーパーヒーロー」とギャラップは言っているわけですよね。なぜか? だって、7割も影響を持っているわけですからね。じゃあぜひやっていきましょう。さぁ、何をすればいいのか? そんな話をしていきます。

やる気を上げる3つの要素

やる気を上げる「3要素」を知っておきませんか? これが何かと言いますと、管理職になった時、知らないといけないことがあります。

それは理論です。何の理論? いっぱい理論はありますが、今日ご紹介するのは、やる気を高める動機付け理論で、特に有名な「期待理論」というものを紹介していきます。

これは(ビクター・)ブルームさんという方が提唱していて、マネジメントの世界では有名な1つの考え方です。でも、めちゃくちゃわかりやすいですよ。「モチベーション=期待×道具性×誘意性」です。

ぜんぜんわからんって話ですね。なぜこんな言葉を書くんでしょうね。言葉がわからないですよね。私はこういう言葉を見るたびに、「勘弁してくれ」と思います。わかりにく過ぎますよね。学者さんあるあるだと思います。

そこで、ちょっと変えますね。表現を変えるだけで急にわかりやすくなります。「モチベーション=『がんばればできそう』と思えること×できればごほうびがもらえる×そのごほうびがうれしい」。これだったらわかりやすいですよね。

3要素なんですよ。「がんばればできそう」。2つ目が、「できればごほうびがある」。3つ目、「ごほうびがうれしい」。この3つが揃っていればやる気が上がる。ということは、やる気を上げる方法ってあるんですよ。

キツい仕事でも3つの要素が担保されていたから辞めなかった

例です。私は、新規開拓の営業が最初のキャリアのスタートでした。どれだけしんどいか。まぁ、やってみないとわからないぐらいのしんどさでございます。やったことのない方(のために)、私が不謹慎な例えをしますね。

私が京都で営業をしていた時に、四条大橋の上にお坊さんが念仏を唱えながら、「お布施をくれ」とおっしゃっていました。私は飛び込み営業をしていました。私はちょっと頭がおかしくなっていたと思います。お坊さんを見て、「飛び込んでこい」と思いました。「飛び込んだらもらえるかもしれない。止まってもらうな」と思いまして。イカれるぐらいにおかしくなっていました。

汗でずくずくになりながら、断られながら営業をしていくんですよ。お坊さんは修行ですけど、私らは仕事でございます。「仕事のほうがしんどいんちゃうか? 仕事のほうが修行よりしんどいんちゃうか?」と。本当に頭がちょっとおかしくなっていましたね。それぐらいおかしくなるのが新規営業でごす。

そんな中でも、私も私の同僚も会社を辞めませんでした。むしろ楽しんでいたように思います。なぜか? そこには3つの要素がちゃんと担保されていたからなんですね。見ていきましょう。

「がんばればできそう」という目標の設定

1つ目、「がんばればできそう」と思えるか。「自分もがんばればできる」という目標がちゃんと設定されていました。「目標設定理論」というものがあります。これもマネジャーは覚えておいたほうがいいですね。目標の難易度には、ちゃんと理論があるのをご存じでしたでしょうか?

本人が主観で達成できるか・達成できないか、おおむね半々の確率だと思えるレベル。これが本人のやる気が出る難易度と言われているんですね。実は前職ではその設定をされていたんです。私は管理職になったのでわかります。あるデータがあるんですが、そういうのがちゃんとされておりました。

そして上司のサポートがあること。上司はメンバーが達成できることを前提に目標を設定します。ただ部下、メンバーはそれができないんですよね。でも上司がサポートしてあげたら、「いけるかもね」となるわけですよね。具体的な道筋を助言できるから。なので、まず「がんばれそう」と思えるようになっているか。

短期での承認欲求を満たす機会があるか

2つ目にいっちゃいますよ。「達成すれば、できればごほうびがある」。(前職では)ごほうびがありました。例えば、毎月表彰があったりします。そして3ヶ月に1回、大きな表彰があります。年に1回、もっと大きな表彰があります。事業の責任者になってよくわかりました。これは短期での承認欲求を満たすための仕掛けなんですよ。

本人たちはメチャクチャうれしいんですよ。「達成するぞ!」と。でも、そういうものはもともとあったわけじゃないんですね。ちゃんと仕組まれております。「今月はモチベーションも低かった。結果も悪かった。でも来月は」と。敗者復活がいつでもできるんですね。これはこれでうれしかったりするんですよね。

ポイントは、表彰がすべてじゃないんですけれども、短期での承認欲求を満たす機会があるか。これはめちゃくちゃ重要です。認められる機会があるかどうか。表彰だけではありませんけど、それもあるかどうか考えていくといいでしょうね。

ごほうびがうれしいと思えるものか

そして3つ目があるんですね。「ごほうびがうれしいか」です。「そのごほうび、うれしい。欲しいです」となるか。例えば表彰されたとて、「以上」であれば、そんなものは別に欲しくはありません。「何やねん、それ」になっちゃいます。表彰されて、その結果何があるかがわかっているんですよね。表彰されると、それをレバレッジに全社への影響力が持てるようになったりします。

社内報にドーンと載って、「こんな仕事をしました」と。すると取材がバーンと来ます。いろいろな事業部、部署から「あいつすごいな。ちょっと取材してみたら?」などとなって、急に影響力を持てたりします。承認欲求が雪だるま式に満たされていくわけですよね。大きな影響力をレバレッジに使えるわけです。

そして、キャリアの実績にもなるということもわかります。例えば私自身がそうなんですけども、前職でプレイヤーとマネジャーで合わせて40回以上の表彰と、通期の表彰で1位を4回獲っております。これだけでも「あ、ちゃんとこの人はやっていたな」ってわかるでしょう? 数字で語れる実績がもうあるんですよ。

これをみんな計算しています。「自己実現欲求はキャリアに活かせるなぁ」と。これは別に表彰だけではないですよ。「このプロジェクトを成功させました」とか、何でもいいんですよ。実績になることにつながる。実績を証明することにつながるものはごほうびですよね。

承認欲求および自己実現欲求を満たす方法はマネージャーが考える

というふうに、承認欲求および自己実現欲求を満たせるものとして、ちゃんと設計をされていれば問題ないんです。これをマネジャー、部課長が考えるわけですよ。もちろん経営も考えますけどね。でも、そんなものは部門で考えればいいんです。さぁ、あなたの部署は大丈夫ですか? やる気のない部下はいませんか?

「やる気のない部下、その理由」。(そんな部下には)この3つの切り口でいけばいいんですよ。この3つのうち、「いやいや、どれもが担保されていない」ということであれば、すぐにメスを入れていきましょう。もう一度言いますね。1つ目、「がんばればできそう」。2つ目、「できればごほうびがありますか?」。3つ目、「そのごほうびはうれしいですか?」。

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