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“伝えるだけ”から“動かす”へ!成果を生み出す評価面談の魔法(全2記事)

約70%の部下は上司との評価面談に不満を抱いている 成長の支援のため評価者が伝えるべきこと [1/2]

【3行要約】
・評価面談の不満が7割近くに達する現状で、多くの部下は「何をがんばれば評価されるのか」という根本的な疑問を抱えています。
・多くの企業で実施されていない「月次評価面談」が評価の納得感を高める鍵であり、認識ギャップの早期解消や目標進捗の可視化などの効果があります。
・上司は部下に対し、納得感のある評価と具体的なフィードバックを提供し、中長期的なキャリア展望を示すことで、部下の成長意欲と組織の発展を促進しましょう。

成果を生み出す評価面談の魔法

宮地尚貴氏:本日は「評価面談の魔法」というテーマになっております。評価を「伝える」だけではなく、「動かす」に変えていきましょう。「成果を生み出す評価面談の魔法」という内容で予定をしておりますので、さっそくですが、進めさせていただければなと思っております。

主に4つの内容を予定しております。「人事評価面談の実施実態」。あとは「評価面談の重要性」「部下の不満、求めること」「双方納得! 評価面談スキル」の4点をお伝えさせていただきます。

今日は人事の方から上司の方まで幅広くご参加をされているとは思うのですが、例えば社内の管理職層・評価者に対して指導する時にもご活用いただければなと思います。

評価者としてどうやって立ち回っていけばいいのか。そのあたりの情報収集のきっかけになればなと思っております。

評価面談の4つの種類

冒頭、簡単に自己紹介をさせていただきます。株式会社PDCAの学校の宮地と申します。私自身も評価者として携わっている部分がございますし、例えば評価面談の研修とか、評価者の方に対して評価のポイントみたいなところをお伝えさせていただく機会もございますので、実際の例みたいなところも引き合いに出しながら、お伝えできればと思っております。

評価面談の種類というと、一般的にだいたい4つあると言われています。だいたいの企業さまが4つの中の3つをされていて、1つはされていないのかなと思っています。

まず1つが「目標設定評価面談」。だいたい期初、期が始まるタイミング、もしくは前の期の末頃にする会社さまが多いのかなと思っています。上司・部下間で、目指すべき目標の合意をする面談です。

2つ目は、だいたいの企業さまで行っていないのではないでしょうか。「月次評価面談」です。評価の進捗を毎月すり合わせていくような面談なので、年間で12回やっていく面談です。

「中間評価面談」が年に2回。月次面談を行う評価者よりも、さらに上の上位者が面談をして進捗を確認する。

「最終評価面談」が、最終的な評価の結果とフィードバックを行う面談。

主にこの4種類。ただ多くの企業さまだと、3種類の面談がだいたいの主流になっているのかなと思っています。

月次評価面談をしっかり行ってほしい

(スライドを示して)今回のWebセミナーでお伝えをしていきたいのが、星が付いている②番ですね。月次評価面談をしっかりやっていきましょう。

ただ、(月次評価面談をやっていくとなった時に)だいたいの企業さまでお話として挙がってくるのが、評価にそれまで時間をかけたくないということです。「負担なんじゃないか」「毎月毎月面談なんてやっていると、実務がはかどらない」とか、いろいろな声をおうかがいします。

月次評価面談は、そこまで重たいものではありません。1回あたりの時間は15分前後。おそらく多くの企業が似たようなことをやっているのではないかと思います。しかし、評価面談と聞くと「やっていない」。ただ「1on1の月次の面談はやっています」と。

1on1のように月次面談をやっていく感じです。しかも月次の面談といっても10分、15分ぐらいなので、なんとか時間を割いていってほしいです。

大きい企業さまだと、月次評価面談と中間評価面談では、人が変わってくると思うんですね。例えば目標設定と中間評価は一次評価者が面談をして、月次評価面談はその下のクラスが面談をするとか、最終評価面談は二次評価者がやるとか。

人数が多いと分かれてくるとは思うんですが、中小企業さまだと、①、②、③の面談は同じ人が担当することが多いかなと思っています。

67.4パーセントが評価に不満を抱いている

じゃあ、なぜ月次評価面談が重要なのか? そのあたりをお伝えする前に、今の世の中の面談の状況みたいなところもお伝えいたします。

まずは評価面談の実施状況です。「人事評価の頻度を教えてください」と質問すると、なんと「年1の評価なので、年1回の評価面談です」みたいなイメージのものが36パーセント。年2回がやはり一番パイとしては大きいかなと思っていて、51パーセント。四半期ごとが11パーセント。9割の企業は年1回~2回ぐらいの評価(回数)だというのが、このデータから1つ言えるのかなと思っています。

もう1つです。9割の企業が年1~2回しか評価面談をしていないという状態において、「とても満足している」が6パーセント。「やや満足している」が26パーセント。「とても不満がある」と「やや不満がある」を合わせると、67.4パーセントが不満を持っている。半分以上が不満を持ってしまっているんですね。

弊社にも時折相談をいただきますが、「がんばった人が評価される会社にしていきたい」とか、「評価が曖昧だから、そこを見直していきたい」とか、「しっかりと納得感のある評価制度を作っていきたい」といったこういったお声があるからこそ、悩まされている企業さまがすごく多いのかなと思っています。

評価者が目的・運用を理解していないと良い仕組みでも運用できない

だいたいの企業さまが評価に不満があり、「じゃあ、評価の仕組みそのものを変えよう」と動いていきます。

今の時代に合わせた仕組みにするとか、自社の実態に合わせて変えていく必要はあるとは思うんですけども、結局感じるのが、どんな仕組みにしても、運用する人、特に評価者がしっかりと理解をしていなかったり、評価者がしっかりと評価の仕組みの意図や目的を理解していないと、どんな良い仕組みも運用できないんですよね。

だいたいの企業さまが、形骸化しているというところで悩まされているのかなと思っています。

すごく莫大な費用をかけて、結果的にぜんぜん運用できないとかが、よくあるパターンかなと思っています。なので、評価者の立ち回り次第というところが1つあると思っています。

どんなシチュエーションにおいても本当に致命的に合わないとか、「これはにっちもさっちも」という状態であれば、確かに仕組みに焦点を当てるのはありだと思うんです。しかし、仕組みはそこそこなものが作れており、ある程度運用次第で挽回できるものであれば、評価者の運用者側に焦点を当てていくのも1つなのかなと思っています。

評価面談に対する不満の具体的な声

じゃあ、どんな不満の声があるのか? 「何を評価されているのかわからない」「上司の好き嫌いで評価をされ、客観的な能力評価がない」「毎回同じ評価しかされず、何が良いのか悪いのかもわからない」「数値で成果が判断できる目標以外の取り組みや成果は評価されない」。つまり、プロセス、過程がまったく見られない。「定量的な基準もない中で、面談もなく一方的に評点、スコアを通知されるため」。

この5つの声を集約していくと、「何をどうがんばれば、どう評価されるのか」が不透明というところが1つ言えると思うんですね。

「何を評価されているかわからない」「好き嫌いで評価されている」「何が良いか悪いかもわからない」「プロセスがわからない」「一方的にスコアを通知するだけ」。

要は「何をどれだけがんばれば、どうなれるんですか?」がわからない。ここが一番なのかなと思っています。

年に1回、年2回ぐらいの評価面談だと、正直、上司の方も評価できないと思うんですよ。直近の印象評価になる。しかも評価指標が曖昧であればあるほど、「うーん、なんとなく」の評価になります。

評価基準にも目を向けないといけないところではもちろんあるのですが、要は上司がしっかりと部下に納得感のある通達ができるかどうか。納得感のある通達をするためには、日々見ていかないといけないんですよね。

コミュニケーションの頻度を保つ必要がある

こういった話をよくすると、「いや、いつも一緒に働いているわけじゃないからフィードバックできないよ」とか。それは当然だと思うんですね。四六時中一緒に動いているわけでもないとは思うので、諦めてしまうと「わからない」で終わってしまうと思います。

一緒に働いていない中でも、部下の状況を把握するために、日報だとか週報だとか月報だとか(を活用する方法は)あると思います。あとは、相談機会などをしっかりと設けることができていれば、一緒に働いてなくとも「今どんな壁に当たっているのか」とか「そのためにどうしようとしているのか」とか「どういうフィードバックをしたのか」とかがしっかりと見えてくると思います。

要は、一緒に働いていない中でも、コミュニケーションの頻度を保っていく必要があるのかなと思っています。それを保つことができるのが、やはり月次の面談、今日は評価と絡めているので、「評価」という言葉を付け加えさせていただきますが、月次評価面談だと思っています。

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