【3行要約】
・成長するスタートアップでも「組織崩壊」は珍しくない現象で、その主因は社長と対立する人材や役割の「位置ずれ」にあります。
・高野秀敏氏は「幹部が辞めて人がついていく」事態は避けられないとしつつ、採用時の慎重な人選の重要性を強調しました。
・経営者は会社側に強みやアセットを持たせる体制づくりを、個人は会社に価値を残せる人材になることで、互いに尊重し合える組織文化を育めます。
組織崩壊が起きる原因は「反乱する人がいること」
司会者:高野さんこんにちは。以前投稿されていた『スタートアップの組織崩壊を防ぐ方法を伝授!』という動画を繰り返し拝見しています。現在起業の準備中なのですが、組織運営において大事なことや、組織崩壊が起きる原因はどのようなことがあるのでしょうか。また、組織づくりの学び方についても教えていただきたいです。
高野秀敏氏(以下、高野):組織崩壊っていうのがかなりキーワードなのか、多くの人に聞かれたり、敏感に反応される方がとても多いということなんですが。組織崩壊が起きる原因は、多くの場合社長と反対意見になる、反乱する人がいるということになります。
じゃあ、そういう人をできるだけ防ぐという意味でどうしたらいいのかということですが、それはレファレンスを取るみたいなこととか、意見していただくのはいいけれども、社長にYesと言ってくれる人じゃないと組織にはならないですよね。だからそこをとにかく気をつけなきゃいけません。
もっと言うと、組織崩壊かどうかはわかりませんが、伸びてる会社の幹部が辞めて、その幹部に人がついていって何人かが辞めちゃうっていうのは頻繁にあることだから、それはあまり悩みすぎてもしょうがないというような言い方もできるかなと。
反対意見がないことはどんな会社でもないことですが、どちらかと言うと、幹部とかその部下が辞めても会社としてはあまり大きな影響がないビジネスモデルとか組織力とかがあるってことのほうが大事なのかなと思います。
組織崩壊が起きるパターン
高野:組織崩壊が起きるパターンみたいなものが一応あって。共同経営してて、50パーセントずつ株を持っているケースはけっこう仲違いが多かったですね。
あとは、部下が上司に確認せずに動いてしまう。これは識学(株式会社識学)とかの「位置ずれ」と言うやつですけど、位置が把握できてない。それを許容してると組織にならないですね。
3番目としては、社内のルールがない、または曖昧。スタートアップやベンチャーやる人って、ルールが好きじゃない。「だからスタートアップやベンチャーにいたんだ」という人が多いんですが、最低限のルールがないと、やはり組織はうまくいかないというところになると思います。
組織づくりの学び方
高野:あとは組織づくりの学び方については、例えばこれから起業する方だったらインターン先のやり方を真似してみるとか。

自分で起業してる人は、投資を受けてる株主とか、メンタリングを受けてる方の会社を参考にするとか。そういったところがポイントになるかなと思います。
もちろん人は大切にしなきゃいけない。大切なんだけれども、人が辞めたら会社が終わってしまうという体制・ビジネスモデルにならずに、会社側に強みとかアセットがあるってことが、経営者としては大事になります。
個人として見た場合は、「あの人は本当にすばらしかったよなぁ。辞めてしまったけど、うちのほうにも責任あるよなぁ」みたいに、勤めてる会社の社長とか役員の人に思ってもらえるような人になってほしいっていうのはありますよね。