【3行要約】
・「管理職は罰ゲーム」という認識が広がっていますが、実はキャリア形成における大きな投資であり、多くのメリットがあります。
・研修トレーナーの伊庭氏は、管理職は大変に見えても、実際には課題解決力や対人対応力などの重要スキルが身につく機会だと解説します。
・管理職経験があると35歳以降のキャリア選択肢が広がるため、自分には向いていないと思っている方こそ、その価値を再考すべきでしょう。
管理職は本当に避けるべき?
伊庭正康氏:研修トレーナーの伊庭です。(最近は)「管理職は罰ゲーム」とよく言われますけれども、それはマスコミがそう言ってるだけかもしれません。
本当のことを言いましょう。管理職は罰ゲームではない。もしやれるのであれば、やったほうが絶対にいい、という話をします。あまりマスコミに惑わされないでください。やれるなら絶対にやったほうがいい。それを力強くお伝えします。

まず今日のメニューはこちらです。「管理職の誤解:罰ゲーム説の真実」を言います。そして3つの観点で「スキル」、実はスキルアップの最大の近道であること。そして「キャリア」、実は選択肢がめちゃくちゃ広がること。
そして最後は「お金(金融投資)」の話をしましょう。NISAの投資とか、よく言われますけれども、実は計算をすると、そんなことよりも断然有利であるということもお話しします。つまり罰ゲームではないどころか、ちゃんとやればこんなに良いことはない、という話をしていきます。
元“管理職になりたくない人”が気づいたこと
私自身、20代の初めの頃は「管理職になってたまるものか」と思っていました。メリットを感じませんでしたね。学級委員すらもやったことはありません。避けて避けて避けてやってきました。高校生の時も「部長をやらないか」と言われましたけども、やる意味を感じずに「副部長ならいいです」と断りました。責任逃れですよね。
でも社会人になってから数ヶ月でわかりました。リーダーシップというものは先天的なものではなく、考え方を変えれば後天的に身につけられるものです。ですから今日は「管理職、ちょっと自分には向いていないかな」という方も、ご覧いただいて判断していただくといいかなと思っております。これは私自身が身をもって体験しているからですね。
「管理職は罰ゲーム」ということが今、言葉としてけっこう走り回っていますよね。走り回っているわけじゃありませんけど(笑)、世の中に出回っていますよね。これに対して私なりの意見を伝えたいと思っています。
このチャンネルは年200回登壇する研修講師の伊庭だからこそお伝えする、ちょっと知っているだけで仕事・人生のクオリティがアップする、そんなヒントを紹介しております。最後までどうぞよろしくお願いいたします。
罰ゲーム説の中身をひもとく
さあ、ではいきましょう。まず管理職の誤解から、「罰ゲーム説の真実」ということで紹介しますね。まずよく言われているのは「過重労働で大変そう」。2つ目、「部下のマネジメントが大変そう」。3つ目、「上司と部下の板挟みで大変そう」。こういったことはよく言われますよね。

でもね、考え方を変えると、実はそうじゃないんですよ。受験勉強ってされました? 僕はしました。受験勉強って大変でした? もちろん大変ですよね。大変ですけども、受験勉強して学校に入ったんですよね。
なんでそこまでして勉強して、学校に入らないといけなかったんでしょうね。別に生きていけますから、行く必要はないですよね。でも勉強したんですよね。あれとまったく一緒だと思ってください。
受験勉強を罰ゲームと思うかですよね。「勉強するの大変そう」「苦手科目、大変そう」「文武両道、大変そう」。なので受験は罰ゲームです。受験が罰ゲームって言う人はいましたね。受験せずに自分のやりたいことをやるよ、ということも当然OKな世の中ですよ。
OKな世の中なんですけども、受験をなされた方から見るとわかることもあると思います。きっと、やっておいたほうがいいですよね。あれとまったく一緒で「何のために、何を得るために大変なことをするのか」というとらえ方をしていただくと、わかりやすいと思います。