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事業成長に宗教 (パーパス) は必要か(全4記事)

テスラに人材を集める“イーロン・マスクの夢への共感” 採用やマネジメントにパーパスを活かすヒント [1/2]

【3行要約】
・経営学者の入山章栄氏は、テスラなど人材を集め続けるスタートアップの背景には「宗教的な熱狂」があると指摘します。
・松田健氏らによれば、現代では企業のミッション・ビジョンへの共感が人材を惹きつけ、人材ネットワークを形成しています。
・日本企業が同様の熱狂を生み出すには、経営層の意思改革や、任期制などの制度設計を見直すことが求められています。

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パーパスに共感した人たちがつながっていく

はやまり氏(以下、はやまり):(現在は宗教ではなくスタートアップが心の拠り所になっているという入山氏の指摘を受け)確かに。私はスタートアップに行きたい方の転職支援とかもしているんですけど、「ミッション・ビジョン・バリューに共感して入りたい」という言葉を本当によく聞くんです。社員の方に聞くと「そこに共感して、ここにいます」「転職しました」みたいなことが多いです。

入山章栄氏(以下、入山):スタートアップに人が増えているのは明らかにそれ(が理由)です。やはりテスラで働きたい人は、イーロン・マスクの「人類を救いたい」という夢に熱狂しているわけですよね。

松田健氏(以下、松田):そうですよね。そこがまたマフィアみたいになって。今、アメリカのエル・セグンドという所が軍事産業の拠点みたいになっているんですけど。それって、要はスペースXがそこで起業をして、イーロン・マスクのもとで働いていた人が軍事産業に入ったから、そこが拠点となっているんです。

やはりそういう、もともとPayPalマフィアだったところからスペースXマフィアができたり、テスラマフィアができたり、宗教もどんどん裾野が広がっているみたいな話で。

推し活も一種の宗教?

はやまり:だから「ex.この会社です」と言える会社は、たぶん今日の話でいくと宗教ってことですよね。

入山:宗教、宗教。

はやまり:「元楽天です」とか「元リクルートです」って。

入山:これから宗教的でない組織は生き残らないので作っていかないとダメで、まだ足りないんですよ。足りないから、一部の人がしょうがなくハマっているのがホス狂いなんですよ。

はやまり:ホスト。

入山:だから推し活も宗教なんですよ。生きるために何か心の支えが欲しいんですよ。それがないやつがホス狂いになるわけ。だからホス狂いを減らすためには、もっと宗教的な組織を増やさないといけないんですよ。

パーパス経営が求められる企業のパターン

松田:先ほどの(パーパス・ディープニングの)話に戻るんですけど、依頼が来る会社が3パターンあると言ったのが、1つがオーナー企業で、もう1個がスタートアップの成長フェーズに入った会社。

はやまり:シリーズA~Bぐらいですか。

松田:そうですね。僕らも最近、ミズカラという、めちゃくちゃ今勢いがあるコーチング会社のブランディングをやらせていただいたんですけれども。そういう「宗教があるんだけど、組織が進んでいくためにこの段階で整えておきたい」みたいなところが2つ目。

3つ目が、ここが一番難しいんですけど、大企業。宗教がまったくなくて、でも30代、40代の現場のエースたちが危機感をめちゃくちゃ持ってご依頼いただくんですが、まぁ進まないです。

入山:難しいですよね。ちょっと僕、提案していいですか?

はやまり:はい、お願いします。

入山氏の発案で即興のディスカッションを開始

入山:急に仕切っちゃって申し訳ないんですけど。これは僕のやり方なんですが、人間って聞きっぱなしはつらいので、言語化しないと自分で考えていることを理解しないんですよ。

だから、我々の「これからは宗教的な会社が不可欠である、それでないともう生き残れない」ということについてどう思ったか、隣の方と2~3分、しゃべっていただけますか? それで会場から質問を1個か2個受けて、おしまいにすればいいかな。いいですか、それで?

はやまり:いいですね。

入山:じゃあぜひ、しゃべってください。お願いします。

はやまり:隣の人とお話ししてください。いや、めっちゃ最高です。

松田:入山先生の授業もこういうのがけっこう多いんですよ。

はやまり:でもすごいですね。こんなにたくさんの方が「初めまして」(の状況)でお話しして、めちゃくちゃ良い機会ですよ。

入山:……ではみなさん、よろしいでしょうか。短い時間ですみません。めちゃめちゃ盛り上がっていただいて、ありがとうございます。じゃあ、はやまりさん。

はやまり:みなさんからぜひ、ご質問いただきたいなと思っていまして、(手を挙げるのが)早い方から。

(会場挙手)

入山:じゃあぜひぜひ、今、手を挙げていたお二人ですね。

はやまり:同時だったので、じゃあお二人に聞きます。

入山:まずそっちの後ろの人で、次にそちらで、それでおしまいにしましょう。

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