【3行要約】
・「パーパス経営」という言葉は広まっていますが、実際に成功している企業はごくわずか。企業が“宗教的な熱狂”を生み出すメカニズムが注目されています。
・早稲田大学教授の入山氏とThe Breakthrough Company GOの松田氏によると、Googleなどでは社員がパーパスに熱狂し、それが新事業創出の原動力になっているといいます。
・松田氏が開発した「パーパス・ディープニング」モデルは、企業が唯一無二のパーパスを深め、社員の熱狂を生み出すための実用的なフレームワークとして活用できます。
事業成長に宗教 (パーパス) は必要か?
はやまり氏(以下、はやまり):みなさん、こんにちは! すごい! 入山先生、満席ですよ!
入山章栄氏(以下、入山):(会場のBGMや熱気を踏まえて)いや、こんなにうるさいところでやるんですね!?
松田健氏(以下、松田):(笑)。
はやまり:そうなんですよ(笑)。なので、声を張っていかないと。
入山:そうね!
はやまり:ちょっと負けちゃうので。ここで一番大きい声を出しましょう。
松田:そうですね。(私は)声が小さいことで有名なので。
入山:マツケン、声が小さいんだね。ミキサーで音量をちょっと上げてもらって。
松田:(笑)。
はやまり:そうですね(笑)。松田さんの音声を、ちょっと上げてあげてください。
3者の異なる視点から語り合うセッション
はやまり:じゃあ、このセッションをみなさんとしていきたいなと思うんですけど。まず、今日モデレーターをやらせていただいています、株式会社Sworkersのはやま(坡山里帆)と申します。よろしくお願いします。
(会場拍手)
はやまり:あ、すごい。ここで一番拍手が起こっています。私は前職がサイバーエージェントで、藤田社長と一緒に「藤田ファンド」という、スタートアップ投資を行うベンチャーキャピタリストを5年間やっていました。
そのあと、スタートアップで働く人を増やしたいという思いから、今は造語のスタートアップワーカーズをギュッとした、Sworkersという会社をやっています。なので“スタートアップ大好きお姉さん”だと思ってください。
松田:(笑)。
はやまり:自分で言って、ちょっと恥ずかしくなりました。はい! では、入山先生、自己紹介をお願いします。
入山:よろしくお願いします。早稲田(大学)の教授をやっております。たぶん今日のテーマでいうと、(スライドの)左側にあるんですけど、2024年に池上彰さんと一緒に『
宗教を学べば経営がわかる』という本を出しました。
企業ブランディングのスペシャリストが登壇
はやまり:じゃあ、松田さんの自己紹介をお願いします。
松田:私は、タクシー会社と間違われがちな、GOというクリエイティブの会社でクリエイティブディレクターをやっています。昨日も「アプリを使っています!」と声をかけていただいたんですけど。
はやまり:あ、またですか(笑)?
松田:はい。アプリを出していません。ファミリーマートさんのプライベートブランドの立ち上げをやったりとか。あとはJINSさんとか、スシローさんとか、そういう大きな会社のブランディングから、スタートアップのブランディングまで。けっこう中長期でのブランディングを得意としている人間です。
入山:すごく簡単に言うと、あの三浦(崇宏)さんがトップのクリエイティブ集団のナンバー3で、三浦さんはマーケティングとか、そっちのプロじゃないですか。マツケンは、ブランディングとかそっちのトップ。
はやまり:そうですね。
入山:なので、実はすごい人という。
松田:ありがとうございます。