PR2025.11.27
数理最適化のエキスパートが断言「AIブームで見落とされがちな重要技術」 1,300社が導入した「演繹的AI」が意思決定を変える
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中土井:尾原さん、聞いていた感じはどうですか?
尾原:でも、僕もすごくそういうタイプなんですよね。「ものすごいWillを強く持った人に振り回されたい」っていう、マゾ型問題解決人間なので。一方で、米良さんと中土井さんのお話を聞いていて思い出したのが、Googleの優秀なエンジニアの定義なんです。
日本でエンジニアというと、ここで言うShould、Can型の人。納期までにできるだけ失敗を少なく、予算の中で最大クオリティのものを作れる人が、たぶん日本っぽいエンジニアの定義になっちゃうと思うんです。Googleの中では、「自分ができる中の最大の問題を自分で定義しやり抜くこと」が優秀なエンジニアの定義なんです。
中土井:それ、すごいですね。
尾原:おもしろいのが、実はこの中にWillは入っていないんですよね。
中土井:おもしろい。
尾原:問題そのものは、でっかい会社のビジョナリーの人が提供したもので「俺だったらここまで解決できるもんね」「いや、俺だったらここまで解決できるもんね」と言って、「よし、やりきった。俺、やりきる中でめっちゃ成長した。次のもっとデカい課題は何なんだ?」みたいなことをやっていくのは、わりとハッカーっぽいタイプに多くて。
中土井:おもしろい。
尾原:実は、世の中でこれに一番行き着いた人がビル・ゲイツさまなわけですよね。
中土井:なるほどねぇ。
尾原:あの人って、「世の中をOSで満たす」みたいな時は、ライバルを追い落とす問題解決も使っちゃっていたんだけど、Microsoftが成功した先に「俺、なんかもっと問題解決できるはずなんだけどな」と言ってビル&メリンダ・ゲイツ財団を作ったら、「マラリアを撲滅するのが俺の仕事じゃね?」「温室効果をなくすことが俺の問題解決じゃね?」となった。
彼からしてみると、あんまりWillはなくて、問題解決やデカいことをキャッキャやっているだけのハッカーの総大将がビル・ゲイツだったりするので。こういう人間が米良さんの下には集まっているんじゃないかな(笑)?
米良:(笑)。でも、おっしゃることがすごくよくわかって。「こういう社会があるといいよね」というのが、まさにWillの部分だと思うんです。解きたいと思っている課題や、「こういう社会にしたいよね」「じゃあ、それってどうやったら実現できるかな?」というアイデアをいろんなかたちで持っている人たちが集まっている。
私自身も「もしかしたら、こうやったらいけるかもしれないよね」というものをみんなで議論しながら、「じゃあ、やってみよう」「こういう結果を残してみよう」と言ってやってみる部分が、ここで言うShouldに近いのかなって思います。
ただ、やはり「すでに世の中にあるビジネスモデルをそのまま再現します」という話ではなかったりするから、そこに向けてのプロセスはいろいろやってみながら壁にぶち当たって、「あっ、こんなことがわかった。こんなことがわかった」っていう。
ただ、そもそも「どういう世界を作りたいか」というWillが一番引き金になっているから、そのプロセス自体もおもしろがるというか。
例えば、必ずしも「この期限までにこの設定ができなかったら、もう自分は終了だ」みたいになるわけじゃない。だって、それがゴールなわけじゃないよねって、もともと思って関わっているから、それが大きいかなっていう気がしました。
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