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ヘルシーに目標達成する組織を作るプロセスマネジメント~目標達成は「意識」から「習慣」へ~(全5記事)

資料の数字をただ読み上げる、裏でみんなが内職…… 営業会議で起きがちな“あるある”を解決し、目標達成へと近づくコツ [2/2]

多くのマネージャーがやっていない指導の盲点

さて、商談の一覧が並んでいる中における介入についてお話をしてまいりました。人に対する介入、商談に対する介入の話もしてきましたけれども、「介入って具体的にどういうコミュニケーションなの?」ということです。

介入の時には、「今、どうなっているの?」「何をどういうふうにやるつもりなの?」というふうに報告させるじゃないですか。この時に、状況の報告をさせて方針の策定まで出させていたら、この先が必要なんですよね。いつアクションをする予定で、それはちゃんとやったのか、やっていないのか。そのあとで、どうなっているのかをちゃんと追いかけるということです。

多くのマネージャーの方が、このへん(状況の報告・方針の策定)までで止めてしまうケースがけっこうあるんですよね。「よし、あとは頼む」というふうにして、1週間経ってから「あれ、どうなってんの?」「あぁ、まだ電話できていません」「えっ! ちょっと待った。先週言っていたよね?」みたいな感じになるわけですよ。

ですから、ちゃんとこっち(アクションのスケジューリング・アクション実行の報告・状況改善の報告)をやりましょう。要するに、やったかどうかまでちゃんとチェックするということです。

介入する時に注意しなければいけない危険なサインは、忙しいので動けないとか、考える時間がそもそも取れていないとか、実力不足だがヘルプが出せていない。潜在的なリスクが見えていないとか、判断や行動に必要な情報がそもそも不足している、あるいは当てにする情報を間違えている、みたいなことがあったりします。こういう時には、放置をせずにちゃんと介入をしましょう。

人の一覧を見て、どういうふうに人に対して介入をしていくか。そして商談一覧を見て、どういうふうに介入をしていくか。そして介入の時はどこまで突っ込んで確認をするべきかといったことをお話をしてまいりました。

あくまでも「ヘルシーに目標達成」するためには

でも、どうでしょうかね? これをずっとやり続けると、マネージャーは大変じゃないですか。今回のお題は「ヘルシーに目標達成をするためにはどうしたらいいか」ということですので、いつまで経ってもこの状態を続けているわけにはいかないわけですよ。

なので、目指す状態をはっきり決めておきましょう。これは端的に言うと、商談がちゃんと作られて前に進んでいることを、順調に確認ができている状態ということですね。

当社の場合は、受注報告よりも商談のフェーズアップのほうがピックアップして褒められやすいところがあります。「案件を作っているか」と「案件を進めているか」ということがすごく大事だということなんですね。もちろん別に受注が褒められないわけじゃないんですけれども、案件を作る行為と案件を進める行為が非常に尊いということです。

こういった「順調の確認」ができる状態を目指していきましょう。これが、ヘルシーな目標達成ができている状態ということになります。要するに、お尻を叩かなくても順調に進んでいるよねということです。

そのためには、繰り返し繰り返し申し上げているように、KPIを絞る必要があります。絞るっていうのは、うまく絞れている時といない時ではっきり分かれてくるんですが、(スライドの)左半分をちょっと見ていきましょう。

「このKPIにみんなで注力するんだ」というふうにやったとしますね。そうすると、当然これについてGoodな人とBadな人がいますよね。「この人の達成率はGood」「この人はBad」というものがあるわけです。

このように営業担当が分散していると何が起こっているかというと、右下のゾーンの人(施策の実行状況は良いが達成率が悪い)というのは、組織の注力KPIはまあまあやっているわけですよ。でも、達成率が悪い。これはKPIがうまく機能していないですよね。

左上の人もいます。達成率はGoodなんだけど、組織として注力するんだということをやっていない。これはKPIがうまく機能していないので、私が注力をするべきだと申し上げたいのはラグビーボールの状態を作ることです。

ラグビーボールの状態が作れていると、ちゃんとやっている人は成果が出ているよねという状態です。やることをやれば上がる状態を作りましょう。

ということで、介入のところをまとめていきますと、全員一律で同じやり方をするわけではなく、やはり個別的に介入をしていくわけなんです。ただ、いつまで経っても細かく介入することを続けているとヘルシーではありませんので、「順調の確認」からラグビーボールができている状態を目指していきましょう。

がんばっているアピールの習慣化には要注意

さて、今日のポイントです。最後に振り返ってまとめていきたいと思います。まず、目標達成をするための前提としては標準が必要である。「そもそもうちの会社ってこういうのが標準だよね」というものがないと、ヘルシーなプロセスマネジメントはできません。

特に優先順位の判断を間違えないように、計画どおりにいかない時にはサポート。「目標達成を意識しなさい」って言うだけだと、なかなか現状は変わらないことになります。

この前提ができたら、今度は目標達成のPDCAです。一番気をつけなくてはいけないのは、がんばっているアピールです。要するに、「数字の結果は良くないんだけれども、なんかがんばっていそうだ」という気配を出そうとする。

これを私は『営業の科学 セールスにはびこるムダな努力・根拠なき指導を一掃する』でも書きましたが、がんばっているアピールが習慣化しているのはちょっとまずい状態です。そこで、アラート、ターゲティング、モニタリングの観点で見ていきます。そして行動を量と質とで意味付けしながら、モニタリングして介入をしていくというわけです。

モニタリングすると、当然KPIを見ることになりますが、KPIの見方についても何でもかんでも見るんじゃなくて、特にどれを見るかを絞ることが大事です。

KPIを上げていくためには定石がありまして、行動の量を増やすか質を上げることです。この定石は押さえましょうという話をしました。特にKPIとしては、商談の作成件数、フェーズアップの件数、パイプラインの金額を見落とさないように注意しましょう。

そしてメンバーへ適切に介入するためには、全員一律で同じやり方をしないこと。些細なポイントにこそ注意しましょう。「順調の確認」からラグビーボールの状態を目指しましょうということが、申し上げたいポイントになります。

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