PR2025.11.27
数理最適化のエキスパートが断言「AIブームで見落とされがちな重要技術」 1,300社が導入した「演繹的AI」が意思決定を変える
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高橋浩一氏:みなさん、こんにちは。TORiX株式会社の高橋浩一です。非常にお忙しいところセミナーにご参加いただきまして、誠にありがとうございます。これからセミナーを開始させていただきます。
本日は「ヘルシーに目標達成する組織を作るプロセスマネジメント~目標達成は『意識』から『習慣』へ~」ということで、プロセスマネジメントがテーマとなっております。
初めましての方もいらっしゃると思いますので、最初に簡単な自己紹介をさせていただきます。営業の研修やコンサルティングの会社を経営しているTORiX株式会社の代表を務めております、高橋浩一と申します。
私は新卒で外資系のコンサルティング会社で2年半ほど働きまして、その後2003年、25歳の時に人材教育のベンチャー企業の創業に参画をしておりました。
3人のメンバーで作った会社なんですけれども、私はその中でのNo.2の立場で、設立から6年間全体を見る立場におりました。一番力を入れていたミッションが、事業の立ち上げと営業の組織作りでございます。(会社設立から)6年経った頃には、3人で始めた会社は(従業員数)70人ほどになりました。
営業組織を作って事業拡大していく中で根幹だったのが、まさに今日のテーマでもあるプロセスマネジメントだと考えております。今日は、このエッセンスを余すところなくお話ができればと思います。
さて、私の自己紹介の続きとしましては、2024年から東京学芸大学というところでアカデミックな活動をしております。(2025年)9月には学会で発表もさせていただくんですが、営業のOJTをテーマに研究論文を書いたりしております。
営業に関する書籍をこれまでに9冊出させていただきまして、一番反響をいただいているのは、2019年(に出版された)『無敗営業』シリーズ。こちらは、おかげさまでシリーズ10万部を突破いたしました。そして、2024年に出版しました『営業の科学 セールスにはびこるムダな努力・根拠なき指導を一掃する』。こちらも発売から1年足らずで6万部ということで、非常に反響をいただいております。
では、中身に入っていきたいと思います。「目標達成意識が強い営業を育てるにはどうしたら良いと思いますか?」ということで、もしよろしければみなさんもチャットにコメントを一言いただけたらと思います。
(コメントを読みながら)「意識・環境作り」「7Sで仕組み作りを行う」「インセンティブ」「日々の数値意識の徹底」「見えるところに目標とプロセスが掲示されている」「報酬」「1on1ミーティング」「自主性」。今回はけっこう(コメントの内容が)ばらついていますね。ありがとうございます。
世の中でよくあるアプローチはどういうものか? ということなんですが、よくあるものはこんな感じかと思います。「今、目標は何パーセントだ?」みたいな感じで、達成意識を啓蒙するというアプローチです。
私はこれが全面的に悪いとは言い切りませんが、ちょっと冷静に考えると、そんなに怠けてやる気がなく、「なんかもう成果が出なくてもいいや」という感じで仕事をされている方って、さすがそんなにいらっしゃらないと思うんですよ。
出せるものなら成果を出したいと思っている。確かに、そこから先のマインドのレベル感は事実上は存在します。ただし、「意識を上げなさい」というアプローチがいいのかどうかという話です。
「外発的」と「内発的」というふうに(スライドに)左右に並べてみました。外発的というのは、とにかく人から言われる。「目標を意識しなさい!」「目標を意識しなさい!」「目標を意識しなさい!」と言い、目標をなんとか達成させる。でもそうすると、言われたらがんばる営業に育ちます。
例えば子どもの勉強とかに置き換えるとわかりやすいですね。「勉強しなさい、勉強しなさい」「テストで良い点を取りなさい」と、毎日親から言われ続けた子どもがどうなるかという話です。もちろん、がんばりを奮起する言葉はかけてあげたいところなんですけれども、できたらこれが内発的になったほうが、本人が前向きに取り組みやすくなるんじゃないか。
そうすると入り口は、「目標達成のための行動をさせる」ということがポイントになります。要するに、いきなり意識にいくんじゃないということなんです。目標を達成させて、その後に目標と行動に意味付けをする。なぜ目標があるのか、なぜ目標達成のための行動がこういうふうに効果的なのか。そして、目標達成の習慣を根付かせていく。
内発的なアプローチというのは、目標達成しないと気持ち悪い営業に育つということです。なので、とにかくコアになってくるのは、(どのように)直接的に目標達成のための行動を取らせるかということだと思います。
「えっ、高橋さん。何を言っているんですか? そんなのうちは口を酸っぱくして『テレアポを入れろ』とか『訪問しろ』って言っていますよ」というふうにおっしゃるかもしれません。今日はこのあたりを時間をかけてひもときたいと思いますが、気がつくと目標達成行動をしている営業組織にするにはどうしたらいいか。これが本日のアプローチでございます。
そのために、まずは絶対に欠かせないものがあります。それは何かというと、標準の言語化です。すなわち、「我が社では順調にいくとどんなペースで成長していくのか?」「我が社では順調に進むとどんな感じで案件になっていくのか?」ということを、おおよそ言語化する。
例えば(スライドを指しながら)これは一人前になるまでのスケジュール感です。案件の進捗ペースとして、リードの獲得からセミナー参加、訪問、受注、納品、次の提案となるような、おおよそのコンバージョンだったりスケジュール。そして、1人の営業担当がどのくらいの案件を持っているのか。
大事なことを言いますと、この標準がないことには目安がわからないわけですから、「とにかくがんばれ」というふうになりやすいわけですよね。さて、どうやって標準を作ったらいいのかということなんですが、それは営業のモデルによって変わってきます。
「ルート型」というのは、シンプルな決定プロセスで短い商談をたくさんやっていくようなタイプ。「アカウント型」というのは、1件1件が複雑で商談も長期にわたります。1人当たりはそんなにたくさんの提案件数を持てませんので、カスタマイズをわりと大きくやっていきます。
ルート型とアカウント型は様子が異なってくるんですね。ルート型はどっちかというと、1件1件のお客さまというよりも集合体としての数字で見ていきます。
(売上額を)いくら達成する必要があったら、どのくらい受注しなくちゃいけないのか。平均単価がいくらだとすると、何件の受注が必要か。この受注をするためには、何件の見積もりを出しておかなくてはいけない。この見積もりを出すためには、この時点でこのぐらいのアポイントを取っておかなくちゃいけない。このようにルート型の目標達成計画というのは、逆算方式の計算で導き出されます。
アカウント型はちょっと様子が異なるんですが、ここに会社名が出てきて、そして案件が出てきます。要するに「どの案件でいくら」みたいに、いつ計上されるかというふうにお客さまの名前が見えているわけですね。
そうすると、「この案件はすでに見えているよね」とか「この案件を作るためにこういう活動が必要だよね」というふうに、それぞれ個別的な活動計画になるわけです。
さぁ、どうでしょうか? ルート型とアカウント型でだいぶ様子が違いますよね。ルート型とアカウント型が混ざっているというケースもあるかもしれません。でも、その場合はどっち寄りに作っておくかによってぜんぜん変わってくるわけです。
やはり人間ってそんなに器用じゃないですから、ルート型寄りに考えるか、もしくはアカウント型寄りに考えるかというふうに、ある程度どっちかを決めておく必要があります。
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