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マネジャーの本来業務って何? プレイングマネジャーからの卒業~部下に仕事を任せていこう!~(全4記事)

上司が知っておきたい部下に仕事を任せる時に必要な8つのこと 明日から実践したい適切な任せ方 [2/2]

「任せる」は放置することではない

ここからは仕事を任せる上で具体的にどんなことが必要なのかをお話しさせていただきます。ここまでもお伝えしてきたことをまとめながら進めるってかたちになります。

先ほども言ったように、時間は無限ではないので、有限にするために最終期日を作ることは重要です。

ただ重要になってくるのが、最終期限、最後の結果だけでスパンと判断するのではなくて、中間の確認をしっかりと取っていただいて、最終期日まで持っていくかたちになります。

もし部下が忘れていたとしたら、自分から声をかけて、「何々の件はどうなっている? どこまで進みましたか?」っていう確認が必要ってことですね。

任せるというのは放置することではありませんので、途中での確認が必要になります。途中で方向修正が必要な時にマネジメントをしている人がいて、しっかりとそこで方向修正をしてやると、部下としても「見てもらえているんだな。ちゃんと確認してもらえているんだな」っとわかると思います。

「相手には相手の仕事がある」ことを理解する

2つ目です。先ほどからも出ているように、部下には部下の仕事がありますので、任せる場合にも優先順位が高いかどうかは「部下によって」です。自分の仕事の優先順位が高いわけではないので、そこを理解しながら任せなければいけません。

求めるクオリティを明確にする

3つ目です。求めるクオリティを明確にしてください。任せた仕事のアウトプットは100パーセントを求めますが、加筆修正を行うことを前提とした暫定版をどこまでに持っていくかを明確にしておく必要があると思います。

これは先ほどの中間確認のところでもそうでしたけれども、最終的には100パーセントに持っていきますが、「真ん中のところの確認は、ここぐらいまでできていればいいよな」みたいなところでで加筆修正、方向修正を行うということになります。

任せたとしても責任自体はマネージャーが持つ

4つ目です。すべてを任せるケースもあります。これは、明確に範囲を決めた権限の中で、自由にその仕事をさせるケースになります。先ほどのレベルのところで言うと、命令をするっていったレベルに近いところになります。

任された側は、仕事の自由度はもちろんある一方で、責任が大きくのしかかってくるので、その経験が自らの糧となり、大きな自信になる可能性もあります。ただ注意しなければならないのは、任せたといっても責任自体はマネジメントの人たちの仕事になります。なので、先ほども出てきた下限設定をしてくださいねっていうことです。

部下としても、しっかりとゴールに向けて責任を持って、自らの思考を変えていきながら仕事を進めること。あとは、経験という自信にしっかりとつなげることが重要になります。

一部を任せる時も全体像を説明する

すべてを任せることもあれば、一部を任すこともあるということです。ある仕事の一部、例えばいろいろとパズルのように組み合わさった仕事があったとしたら、Cだけを任せる、一部だけ任せることです。

一部を任せるところでもよくあるのが、そのCという仕事の内容しか伝えず、全体のことがわからないので、結局は仕事のクオリティが下がることってけっこうあると思います。ここは重要だと思っております。

なので、仕事を任せる時には一部分を切り取っての説明ではなく、全体像を説明して、その中のCの要素をしっかりと説明してあげるっていうことですね。そうすることで、部下の人たちがしっかりと全体を見据えた上で仕事をするようになるので、お互いの勘違いも生まれないと思います。

「最終的にはそういうふうなものでこれを使うんですね」「そういうふうな仕事をするために、この仕事ってあったんですね」みたいなことが、以前仕事を任せた時に私も言われたケースがあります。「そうか、全体を知らないからここだけ任せてもダメだったんだな」みたいなことがみなさんにも起こっていると思います。

代わりにやってもらう場合は期待値を下げることも必要

続いて、代わりにやってもらうってことですね。本来は上長がやるべき仕事を代理で行うケースになるため、精度高く行えるような準備が必要になります。

任された側は、任された仕事の自由度が少ないので、上長の視座、視点、仕事の考え方、進め方を理解するようになります。ここが重要だと思っております。

任された側っていうのは、実際に上長がやっている仕事を任されるわけであって、もともとプレイヤーとしての視座にとどまっていたのを、今みなさんがやっている視座に変える。そのことによって、すごく部下の成長にはなりますよね。

また先ほども言ったように、プレイヤーの視点で部下が仕事をしているとしたら、今の仕事だけを見ているので、どちらかというと一手先、二手先を見られないような仕事の進め方っていうのが多いとは思います。それを組織全体の視点で捉えたり、もう少し大きい枠組みで考えることができる。そんな意識醸成を行うことができるんじゃないかなと思っております。

なので、サポートをしてもらう時には、同じ視点で仕事ができるようなサポート、説明が必要になります。

先ほどの「チェックシートを作ります」っていうことと同じように、同じ視座になってもらいながら仕事を任せるってなかなか難しいですよね(笑)。というよりか、たぶん自分の期待値を下げないと、すべて同じようにやってもらうのは難しいとは思います。もしくは期待値をある程度求めるのであれば、自分が説明するレベルをかなり上に上げないとダメだと思っております。

ただそれはお互いのためにもなりますし、これで一部分ができたとしたら、その部下に関しては、ほかの仕事においても何かヒントとなるようなものをつかんでいただければ、ほかの仕事を任せられるようになります。

逆に言うと、同じ仕事がほかの人にも展開できるようになる。最終的にはそんなところの判断軸にもなる。そんなところが言えるんじゃないかなと思っております。

8個の中でどれくらいチェックがついたか

管理職として部下に仕事を任せる時に注意しなければいけない点を挙げさせていただきましたので、身近にいる上司の方、および自分自身が今管理職であれば、今どうなのかという状態をチェックしてみてください。

8個の中でどれくらいチェックしたかどうかをチャットで答えていただければと思います。

もうすでにですね、答えていただいている方がおられます。ありがとうございます。(笑)

1つの人もいますね。「当てはまるのが多い」っていう方もいらっしゃいますね(笑)。人によっては「耳が痛いな」とか「確かにこんなことをやっちゃっているな」みたいなところもありますよね。

私自身も、自分は3つぐらいだと思っていたんですが、部下からすると4つ、5つあるんじゃないかなみたいなのを思うところがございます(笑)。

「任せた」と言いながら意味のない状況報告をしたこともあります(笑)。「もうちょっと報告したほうがいいんじゃない?」みたいなことを言ったりしたこともありました。

今のところは2つから4つぐらいの方が多いですかね。時間のほうも差し迫ってきましたので、いったんここまでにさせていただきます。多くの方に答えていただいて、ありがとうございます。

チェックがついた現状を認識する

おそらくこれ以外にも部下に仕事を任せる時の注意点はたくさんあると思いますし、みなさんもふだんから気をつけられているとは思います。

ただ実際にやっていることで、時間がないからそうしてしまうとか、部下の成長を考えるあまり、それを伝えてしまっているケースもあるんじゃないかなとは思います。

今チェックがついているからダメっていうわけではなくて、付いていることをしっかりと認識することも1つ重要なんじゃないかなと思っています。

今日のセミナーの中でいろいろお話しさせていただいたところで、みなさま自身に置き換えてみて「ここは変えなきゃな」みたいなところがあれば、ぜひ明日以降から実践していただければと思います。

以上でこのセミナーの内容が終わりになります。

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