時間と自分のキャパシティの有限を理解していない
そんな中で、仕事を任せられない人が会社の中にはいると思います。すべて当てはまっていないにせよ、どこかしら当てはまっている人がいたら、仕事が任せられない人の特徴を払拭するやり方がどういうものなのかを今日はお話しさせていただければと思います。
大きく分けて3つ話させていただくんですけれども、1つ目の特徴として、時間と自分のキャパシティの有限を理解していないっていうことです。
まず終わりの時間、始まりの時間ですね、終わりの時間を考えて始める時間を設定するとか、終わりの時間から逆算して考えるのが最初ですが、そもそも時間は無限にあると考えていて、「できる限りやればいい」みたいに考えている人がいます。
そうすると、どのような仕事の項目があるかを洗い出ししたり、一つひとつの項目に対してどれくらいの時間をかけていけばいいかがわからなくて、部下に対してもそのような指示を与えることになってしまいます。
また、限られた時間の中で1人でやれることっていうのは、せいぜい1.2倍から、かなり優秀な方で1.5倍だと思います。みなさまが例えば16時間毎日働けるかっていったら無理な話ですよね。
もしかしたら昭和の最後ぐらいから平成初期にバリバリで働いていたサラリーマンの方は、16時間働き詰め(笑)。寝るために家に帰るだけで、3、4時間寝て仕事に行くみたいな人、2倍やっていた人がいたかもしれませんが、今の時代的にそれはアウトになりますよね。
なので、限られた時間だからこそ「自分がやる」ではなく協力者を巻き込むことが必要になります。その限られた時間で協力をしていただく時にも、相手にも限られた時間の中で手伝っていただくということを理解してください。
自分が一生懸命やっているものだから、相手も一生懸命やってもらって当然だと考えてしまうと、無限に考えてしまうことになりますので、必ず相手にもまずは仕事があって、(その上で)任せるっていうことを考えてください。
成果の基準が自分のクオリティ基準
続いて2つ目です。先ほど最初のところでも話したように、特にプレイングマネージャーをしている人は自分の基準が絶対基準になってしまうので、アウトプットされたもののクオリティができていないと、「どうして? そうじゃなくて……。ガミガミ、ガミガミ」っていうふうな話になってしまって。
最終的には「いいよもう。その仕事は俺がやるから。教えてあげたのになぜ言うとおりにできないのかな? 簡単なのになぜこんなことができないのかな?」というように、お互いストレスを溜めてしまうようなかたちになります。
逆に言うと、みなさんも部下の時にこういうような仕事の振り方をされた、もしくは上司になってからこのような振り方をしてしまったことってないでしょうか?
誰にどんな能力があって、どのような特性があるか
3つ目です。最終的に仕事を任せたいんだけれども任せられない人の特徴としては、「誰にどんな能力があって、どのような特性があるか」っていうところの理解をまったくしていないことになります。
「○○企業の案件、誰に任せようかな?」と思ったとして、実は部下はこの仕事に関して営業活動をかなりしている。2つ目の人は、案件に関わる情報について、以前同様の内容を別の企業に提案している。3人目は、実は○○企業の関連会社から同様のアプローチを受けていたが、現在アプローチをしていることを上長は知らない。
要は、自分たちがやっている仕事を上長は知らないわけで、上長はそれを見切れていないことになります。
なぜこういうことが起きるかというと、プレイングマネージャーとしてやっていると、最初のほうに見せた11個の仕事の中で、部下をしっかりと支援していくといったところができていないからになります。
「任せられない特徴」を打開をする
この3つの特徴がありましたが、みなさんもしっかりこれを見ていただきながら、何個当てはまったかを考えていただいて。ちょっと多く当てはまってしまった人は、この考えを脱却していただいて、まずは部下の特性を知るところから始めていただいてもけっこうだと思いますが、何かしら「任せられない特徴」を打開をするようなところを見つけていただければと思います。