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優しい上司と舐められる上司の違い(全1記事)

“部下から舐められてしまう上司”の特徴4つ リーダーとして「尊敬される人」になるための対処法 [1/2]

【3行要約】
・上司として「いい人」を目指すと「どうでもいい人」になり舐められる危険性があります。
・伊庭氏によれば、人の顔色を気にしすぎる、過度に民主的、頼りなさそうに見える、自分に甘いという4つの特徴が舐められる原因になっています。
・自分の軸を持ち、リーダーとして決断し、プレゼンスを高め、自己規律を保つという「WATの法則」で小さな行動から変化を始めましょう。

「舐められる上司」の4つの特徴

伊庭正康氏:研修トレーナーの伊庭です。優しい上司と舐められてしまう上司って、いったい何が違うんでしょうか? 今日はその違いを明確にお話しをします。

こんな上司、いませんか? 優しいけど周りは舐めている。いい人だけど詰めが甘い。こういった上司はいい人なんだけど、こう揶揄されます。「どうでもいい人」。いい人を目指すと、どうでもいい人になっちゃうんですね。だから舐められちゃいます。なので、やってはいけないことを、今日は4つ紹介します。

(画面を示して)メニューはこちらです。舐められる上司の特徴4つをお伝えします。そのあとで最後の最後に、どうすれば尊敬されるかもお話ししていきますので、楽しみにしてください。

「リーダーには2つの役割がある」という古い理論

ではいきましょう! 最初に理論をお伝えし、具体的に4つのやってはいけないことを紹介します。

理論というのは、リーダーシップの有名な古い理論です。PM理論はリーダーになったら絶対に知っておいてください。2つの役割があるという古い考え方です。でも、古いといってもめちゃくちゃ使えます。

1つがパフォーマンス、目標を達成する役割。つまり、成果を出しましょうという役割です。そしてもう1つ、それだけではさすがに組織は回りません。人および組織に対して、ちゃんとメンテナンスをする必要がありますよね? モチベーションを担保したり、話を聞いてあげて不安を解消してあげたり、ちゃんと成果が出せるように人材を育てるということも出てきます。これをメンテナンスといいます。

そのメンテナンスを集団維持機能として役割設定されています。この2つです。もう一度言いましょう。成果を出す力と、人・組織をメンテナンスする力。そして舐められがちな上司は、どこでバグっているか。

(画面を示して)ピンク色のここです。成果のところでバグるというよりは、メンテナンスのところでバグっているケースが多いですね。今日はそのバグり4つを紹介していきます。

人の顔色を気にしすぎる

1つ目。あまりにもメンテナンスに力を入れすぎて、顔色をうかがいすぎる。こんな上司よくいますよね。ちゃんと注意しないといけないのに、注意できない。上司の目を気にしすぎ。遠慮しすぎなんですよね。相手にどう思われるか。

そんなことをしていると、部下はこう思います。「ちゃんと問題解決してよ」と。「ちゃんと動いてよ」ってなった場合に、「勘弁してくれ」ってなるんですよね。「頼りにならんなぁ」と思います。

あまり上手な例えじゃありませんが、今、受験勉強をしているとしましょう。そして塾の先生(がいる)としましょう。すると、別の教室の生徒さんが入ってきて急に騒ぎ出した。でも自分のクラスの生徒は勉強しているんですよね。

そこで騒がしい人に対して「まぁまぁ、彼らは彼らだから」ってやっちゃったら、生徒からしてみれば「この先生嫌い」になりますよね。「ちゃんと注意して!」って思いますよね。部下も一緒です。

嫌われたくないという心理はダメ

この心理的背景としては、嫌われたくないという思いが強すぎて、そういう行動に出てしまう。嫌われたくないという心理、ダメなんです。

嫌われたくないからやりませんという人が、好かれることはありません。やるべきことをやって、それを乗り越えたところに嫌われず好かれるというところがあるんですよ。ですから、遠慮してやらなくて好かれることは、まずありません。ビジネスではありますので、ご注意ください。嫌われたくない願望、余計です。

むしろ問題をちゃんと解決すれば結果的に嫌われませんので、そこはぜひ押さえておきましょう。

過度に民主的

2つ目。過度に民主的。「民主的でダメなの?」と思われたかもしれませんが、実は陥る罠があるんです。民主的すぎると、こんなことがあります。

こんな行動ないでしょうか? 重要なことを決める時「みんなどう思う?」「ちょっと多数決で決めてみようか」と、多数決を取りがち。

「どうだろうね? みんなでこの方向がいいかどうかを決めていきたいんだ」「そっかそっか。みんなが『いい』と言うから、それでいこう」。その多数決、みんながいいからで決めたことが、うまくいかなかったらどうするんでしょうね? 責任は? みんなで決めたからといって分担されることはないですよね。

責任はリーダーにあるんですよ。ですから、こうです。意見は絶対に聞きます。意見は聞くんだけれど、最終的に決めるのは、「じゃあ、これでいこう!」は、リーダーが必ずやってください。じゃないと舐められます。「ちゃんと決めてよ!」って言われます。

優柔不断な性格は直せる

じゃあ、なんで決められないんでしょうね。心理的背景には、決めることが怖いんですよ。優柔不断な性格ということは、よくありますね。

でも、これって直せます。リーダーになった役割として、決めるという役割があると思ってください。これだけで変わります。「何があっても自分が決めるのだ。ただし、意見は聞くけれどもね」と。この役割をぜひ覚えておいてください。

「みんなが言うから」はNGです。ただやり方については、みんなが「やりたい」というならば「1回やってみようか?」でもけっこうですよ。

このチャンネルでは何度も言っていますが、方針を決めるのはトップダウンです。やり方はボトムアップ。これはキーワードとして覚えておいてください。方針トップダウン、やり方ボトムアップ。これだけ。よろしくお願いします。

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