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見えないチームをどう動かすか? リモート/ハイブリッド時代のマネジメント再設計術(全3記事)

「なんとなくチームが機能していないなぁ」の裏にあるのは“見えない不安” 会議・感情・期待値の“見える化”で立て直すチームの基盤 [1/2]

【3行要約】
・リモートワークが普及する中、チーム内の感情や状態が見えにくくなり、不安や停滞感が生まれるという課題があります。
・堀田朝美氏は、対面時に得られていた非言語情報の欠如がコミュニケーション課題の根本原因だと指摘しています。
・チームリーダーは「可視化」を軸に、感情共有・関係性構築・期待値明文化の3つの柱でコミュニケーション改善を図るべきです。

前回の記事はこちら

ドキュメント整備は生産性向上の鍵

堀田朝美氏(以下、堀田):続いて、ドキュメント整備についてですね。こちらも、すでに取り組まれているチームが多いかと思いますが「あの資料どこだっけ?」が発生するとチームの生産性を下げる一因になってしまうので、一元化されたフォルダ、ナレッジベース、管理ツールを選定することを意識しましょう。

検索性の高いファイル管理ルールを作る

堀田:また、そのファイル件名をルール化しておくと、検索しやすくて、欲しい情報にすぐアクセスできる環境が整うのでいいと思います。

「徹底してルール化するとそれはそれで管理の窮屈さを感じてしまうので、ファイル件名までは指定しないんです」という会社さまもいるかと思います。ただ、最近は生成AIの活用が盛んになっているので、データの格納場所が分散していると、それらの連携が面倒になることもあり得ます。なので、最低限データを貯める場所の統一はしておくといいと思います。

ドキュメント整備のポイントは、欲しい情報にすぐアクセスできる環境がスムーズな活動を支えるという点です。


感情共有・関係性構築・期待値明文化が柱

堀田:では続いて、3つめですね。コミュニケーションの可視化について見ていきましょう。コミュニケーションの可視化は、感情や期待値がずれないための土台なので、大掛かりな仕組みより、まずは小さい習慣から始めることが大切です。

1つめが状態(感情)の共有で、2つめが関係性の構築、3つめが期待値の明文化です。これらについて、どのように可視化していけばいいのかも最後に見ていければと思います。


非言語情報の欠如は感情のズレを生む

堀田:対面時は得られていた状態や感情の情報は、表情やしぐさ、反応、纏っている空気感などの非言語情報ですね。(スライドを示して)例えばこの図のように、会議に集まったメンバーがこれだけわかりやすい表情やしぐさをしていれば「あれ、何かいいことあった?」とか「落ち込んでいるようだけど、このまま会議に入っても大丈夫?」などと、気にかけてコミュニケーションを取ることができますよね。



こうした何気ないコミュニケーションを取れるという状態は、チームが円滑に活動していく上でも大切です。ただ、実際オンラインミーティングだと(スライドを示して)こんな感じですよね。正直、参加者がどのような状態なのかはわかりません。

チェックインは感情共有と集中に効果的

堀田:そこでおすすめなのがチェックインという手法です。先ほどもみなさんに「チェックインで、ちょっとコメントお願いします」とお願いしました。

チェックインの効果をお伝えすると、まず参加者が気持ちの切り替えができて、ミーティングに集中できるようになります。状態や空気を可視化することももちろんできますし、感情レベルの話を受け入れることでミーティング全体を通して感情レベルの話を受け入れる基盤ができます。例えば、「ちょっとここについて思うところがあるんですけど……」というような感情的な発言を参加者がしやすくなるという効果も期待できます。

チェックインは形式を工夫する

堀田:チェックインのポイントですね。チェックインのやり方はさまざまありますが、ポイントは(スライドを示して)こちらです。アジェンダとして、まずチェックインの時間をあらかじめ設けておくとよいですね。



ファシリテーターから「全体で5分程度、1人30秒以内で全員発言してください」と言えば、時間を有効的に活用できるのかなと思います。チェックインの内容、タイトル、お題はシンプルな問いでOKです。

「今の気持ちをお天気で表現してみるとどうですか」とか「調子どう?」「今気になっていることは?」「今日誰かに何か質問したいことある?」など、本当にシンプルなものでいいと思っています。チームメンバー同士の関係値にもよりますが、仕事以外の話題も含められるなら、含めてみると良いでしょう。

ただこのチェックインが「苦手なんです」という人も中にはいるかもしれません。「今の気持ちは?」と聞かれて、ちょっと答えにくくて「うーん」となってしまう。そうなってしまうメンバーがいる場合には、例えばですが、ムードメーターというものがあって、これはエネルギーとフィーリングがそれぞれ10段階で数値化されていて、「今、○番あたり」というかたちで数字を示してもらうだけなので、ぜひ試してみていただければなと思います。


関係性を育むために必要なのはリアクションと感謝の言葉

堀田:続いて、関係性を構築していくにはというところです。これは、日々の小さな反応と言葉の積み重ねが鍵になります。チャットの「いいね!」とか「ハート」のリアクションボタンがありますね。そういったリアクションボタンも可視化の1つです。

あとは「ありがとう」とか「助かりました」というのを意識的に言語化することが大事になってきます。特にリモート環境では基本的に“思っていること”が伝わらないので、文字で伝える、直接言葉で話して伝えるということを意識する必要があります。



また、疑問に思ったこと、ちょっと引っかかったことがあれば、曖昧に済ませず一度言葉にして共有するのも大事なポイントになってきます。

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