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見えないチームをどう動かすか? リモート/ハイブリッド時代のマネジメント再設計術(全3記事)

雑談も気配も消えた今、チームをどう動かす? 情報の断絶とメンバーの孤独感を打開する「見える化」マネジメント術

【3行要約】
・リモートワークが浸透する中、チームの進捗や雰囲気が見えにくく、会議が多いのに前に進まない感覚を抱くマネージャーが増えています。
・堀田朝美氏は、この問題は人のせいではなく環境変化に対する設計見直し不足が原因だと指摘。
・解決の鍵は「可視化」にあり、会議・環境・コミュニケーションの3領域でマネジメント設計を見直すことが重要だと提言しています。

プロジェクトマネジメント業務・DX推進プロジェクト支援を行う堀田氏

堀田朝美氏:本日、講師を勤めさせていただきます堀田と申します。初めに自己紹介というところで、株式会社コパイロツトのプロジェクトマネージャーをしています。

もともと人材紹介営業や採用や研修などの人事領域などを経験した上で、コパイロツトに入社しています。社内ではWebサイトなどのデジタル系の制作のプロジェクトマネジメント業務や、大手ベンダーさんの部門横断のDX推進プロジェクト支援などに従事しています。

今日はセミナータイトルとして「見えないチームをどう動かすか? リモート/ハイブリッド時代のマネジメント再設計術」というところでお話ししたいと思います。

まず、チェックインをしていきましょうというところで、本日みなさんは何を知りたいと思ってご参加いただいたか。また、何を期待して参加されたかなど、もしよろしければ、Zoomのチャットにコメントをいただけるとうれしいです。

セミナー形式なので、こちらから一方的にお話しすることが多くなりますが、可能な限りみなさまの投稿の内容に答えながら進行していけたらなと思いますので、冒頭の期待値の投稿プラス、もしご質問などもあれば、随時チャットでいただければと思います。よろしくお願いします。

(コメントを見て)4月からリモート体制になったので、このテーマに興味を持ってご参加いただいた方がいらっしゃるみたいですね。今日のセミナーのゴールは、リモート/ハイブリッド環境下のチームマネジメントにおいて、何か1つでも具体的に実践したい、実践できそうと思える手法を持ち帰って実践していただくことです。

「ヒントをもらえたらと思い、参加しました」というコメントもありますが、ぜひそのヒントになるような情報をご提供できればなと思い、開催させていただきます。

リモート下で起こる情報の断絶と孤独感

それではここから本編です。まず「こんな違和感ありませんか?」という質問をみなさんに投げかけたいと思います。

リモート環境だと、誰がどこまでやってるか見えにくくて「予定どおり進んでいる?」と聞かないとわからなかったり、「会議が多いのに前に進んでいる気がしないなぁ」と思ったりすることがありますかね。偶発的な相談や雑談が減って、チームの雰囲気やメンバーの本音がつかめないので、関係値が薄くなってしまった。そういったこともあるかもしれません。



こうしたリモート/ハイブリッド環境における“あるある”な停滞感や不安感。多くのチームで共通の悩みだと思います。

もうちょっと具体的にすると、対面では自然に得られる情報として、表情や反応といった非言語情報や場の空気感、温度感、あとは自然な雑談や相談などの関係値構築の機会があったかと思います。これらは物理的な近さが生む、見える情報です。

これらがリモート環境になることでなくなってしまって、情報が断絶されてしまったり。あとはちょっとした認識の差異が生まれて、それが修正されないまま後から大きな問題になったりというところで、時にはメンバーの孤独感を生んでしまうケースもあるかと思います。


リモート環境で重要となるのは「可視化」

これらを解消するキーワードが、可視化です。ではどうしたら可視化を……と話していきたいところですが、その前に大事な前提として、リモート環境でチームが機能しないのは、人のせいではありませんということをお伝えしておこうと思います。



多くの場合は、環境変化に対する設計の見直し不足が原因で起こりうる課題だと思います。なので見えないを見える化する、共通の視界作りをする工夫が必要です。

そこで本日、この可視化を、どのようなかたちでやっていこうかというところで、(スライドを示して)この3つの領域を整えることで、見えないチームが動き出す基盤を作っていこうと思います。

1つめは会議、2つめが環境、3つめがコミュニケーションですね。この3つのマネジメント設計術をお伝えしていきます。


会議のフェーズに応じた可視化が鍵

ではまず会議の可視化から見ていきましょう。会議には会議準備のフェーズ、会議実施のフェーズ、会議後のフェーズと3つのフェーズがあります。

会議準備では、会議を計画・設計して、必要なインプットを収集することがポイントになります。そして実際に会議が始まったら、まず会議の前提を揃えて、最後にはその場で出た決定事項やToDoの確認をして、次回に向けた認識合わせをしていきます。会議後のフェーズでは、実際に出てきたToDoや、予定・タスクの状況確認と、次回の会議の改善をしていきます。

(スライドを示して)ちょっとここに、いっぱい文字を書いていますが、この資料は、後ほどみなさまにお渡しできますので、適宜割愛させていただきながら進めていきます。ご了承いただければと思います。


会議の見えなさを解消する可視化アプローチ

まず会議の見えなさを解消する可視化アプローチとして、それぞれやることをここに書いています。会議フェーズでは粗くてもいいので、アジェンダを言語化することですね。そして、会議の参加者への期待値を明示化することです。

続いて、会議実施のフェーズでは、冒頭でその会議の前提を揃えること。話している内容を画面共有して可視化することも重要になっていきます。その会議の最後には、決定事項とToDoを確認します。

(会議が)終了したら、議事録といったかたちが多いかと思いますが、決定事項やToDoを共有をします。その後、タスク管理ツールで発生したタスクの進捗を可視化しながら推進していきます。


会議準備のフェーズではアジェンダを言語化・参加者への期待値を明示

この効果的な会議の可視化ですが、準備・実施・会議後のすべてのフェーズで行うことが重要になってきます。もう少し具体的に見ていければと思います。

会議準備のフェーズでやることとして、粗くてもいいのでアジェンダを言語化して、参加者への期待値を明示しましょう、と先ほどお伝えしました。会議の成否を左右するのが会議準備と言っても過言ではないと思います。会議当日の意思決定に向けて、何を誰とどのように意思決定するかを計画します。

その意思決定をするために必要な材料、インプットを揃えて、スムーズに意思決定するための設計をするのがこの準備のフェーズですね。

この集まりで何について話すのかを(参加者に)共有してから始める必要がありますが、集まった人がアジェンダを見れば何について話すのかがわかる状態、また、どのような準備をして会議に臨めばいいのかがわかる状態にしておく。これがポイントです。

事前に会議アジェンダとして決めておくべきことは、会議の内容や集まった人たちの関係でももちろん変わっていきますが、今ご覧いただいているような項目があります。弊社でも特にここは意識しています。



集まった人が話を進めていく時に、スムーズに進むイメージが持てるかをチェックしながら詳細化して書き起こしていくとよいでしょうというところです。その中でも特に、アジェンダタイトルとゴール、達成したい状態ですね、そのアジェンダの所要時間は最低限決めておけるといいのかなと思っています。


アジェンダの例と設計ポイント

例として、悪いアジェンダと良いアジェンダをちょっと見ていこうと思います。悪いアジェンダは、例えばこんな感じです。「会議を開催します。以下のとおりお集まりください」で、日時とタイトルがありますね。



このタイトルの「○○について」という言い回しはよく見られますし、私も意識しないとけっこう使いがちかなぁという言葉です。ただ、これだけだと具体的に何を話すのかは伝わりません。参加者には貴重な時間を割いて集まってもらうので、もう少し明確にしておきたいところですね。

(スライドを示して)先ほどのこのアジェンダの項目に沿って、もう少し具体化した良いアジェンダを見ていきましょう。

「会議を開催します」、日時のところまでは一緒ですが、タイトルは「会議の効率化について意見収集」と書かれています。かつ「参加者のみなさまから日頃の会議で非効率的だと感じる点について聞かせていただきたいです。各部署で意見収集の上、ご参加ください」と書かれています。

参加者への期待値も明示されていて、「意見を聞かせてください」とあるから、部署で意見収集をした上で臨む必要があるんだなということがわかります。どのような準備をして会議に臨めばいいかまでわかる内容となっています。ここまで具体的になっていると、良いアジェンダと言えるのではないでしょうか。

複数アジェンダを管理する時の注意点

もう1つは、1つの会議に複数アジェンダが盛り込まれる例です。たぶんこういった会議のほうが、みなさまは日常的に多いのかなと思います。よくある週次の定例会などでは、このような会議設計がされていると思います。

日時と参加者が書いてあって、この日のアジェンダはいくつありますよと、一覧になっていますね。このアジェンダのいいポイントは、まず各アジェンダの所要時間がしっかり書かれているところです。

全体の進行管理をするという目的もありますが、各アジェンダの所要時間が可視化されていることで、参加者がどの議題にどの程度時間を割くのか、どの程度の重点を置くのかが一目でわかります。

(スライドを示して)例えばこの左ですね。20分で意見をまとめたいんだなぁと、心の準備ができた状態で会議に参加できるのがいい点かなと思います。その他、事前準備の内容やゴールも明確になっている点が、このアジェンダのいいポイントだと思います。



今2つ例を挙げました。アジェンダ設計というと難しく感じてしまうかもしれませんが、こうしたところを意識して、かつ、参加者に事前共有する際は、できれば参加者への期待値も明記した上で共有するということを意識していただけるといいのかなと思います。

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