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成果を出すリーダーシップの正体ー勝利を導くマネジメント思考ー(全5記事)

“成果を出すチーム”になるための2つの実践的ヒント “メンバーとチームの観察”でわかるリーダーシップの本質 [2/2]

状況の可視化によって得られるもの

状況の可視化によって得られるものでいくと、見えているものといないものが明確になるところ。実際に何か書いてみるとわかると思いますが、「意外とここの部分は見えていないな」とか「状況がわからないな」っていうものもはっきりしてくるかなと思います。

実際、そこに打ち手のヒントになるような状況が隠れていることもあったりはするので、そういったものがわかるためにも、まず可視化をしてみることはけっこう大事かなと思います。なので、情報の盲点をあぶり出したり、思い込みからも距離を置けるようになるかなっていうところです。

あとは、複雑さの整理です。実際に書いてみると何かの構造が見えてきたり、あとは先ほどもお伝えした、いろいろなことが起こり過ぎてよくわからなくなった状態(笑)。思考の渋滞が解消されていくことにもつながっていったりします。

そうなってくると、こういったことが起こってしまっている原因のヒントや、場合によっては解決への足掛かりも見えてきたり、「なんでこんなことが起きてしまったのか?」の仮説が立てやすくなるかなと。

もう1つ。将来のシミュレーションで、「このまま進むと何が起こるのか?」「介入すればどう変わるのか?」を視覚的に試すこともできるというようなところで、頭の中でわかっているものを、まずはアウトプットしてあげるだけで、このあたりのものが得られる可能性もあるので、ぜひ1度やってみるのもいいんじゃないかなと思います。

可視化は認知の解像度を高める行為

なので、可視化は単なる図解ではなくて、自分の中の認知の解像度を高める行為でもあって、次なるアクションへの起点にもなっていきます。

ここが観察と同じぐらい大事かなと思っていて、しっかり可視化をしないと状況判断を誤る可能性が高くなってしまうかなと考えています。

そうなると成果の着地点を柔軟に導くことも難しくなってしまうので、「やり過ぎかな?」って思うぐらいのレベル感でもぜんぜん問題はないのかなと個人的には思っています。

まず第一歩としてでいくと、知っている情報を書き出してみて、書けないということはどこかしらの状況把握ができていないかもしれないので、そこに気づくだけでも得られるものは多いんじゃないかなと。

人物相関図とか、あとは体制図みたいなものを自分で描いてみることから始めると、少しこれまでとは違うものも見えてくるんじゃないかなと思っています。

コンテクスト・リーダーシップのあり方まとめ

最後のまとめのスライドでお伝えできたらと思います。全体的にコンテクスト・リーダーシップの本質というかあり方、どういうところに着目していくのかをお伝えしてきましたが、最後にまとめで4点お伝えできればと思っております。

1つ目が、理想に溺れず現実を活かすといったことです。理想を語ることも当然大事だと思っていますが、それだけではなくて、現実を活かして理想に近づける力にフォーカスしていただけるといいかなと思っています。

それで、状況に応じて最善のゴールを柔軟に導くことが、成果を出すところの近道になるんじゃないかなと考えています。

2つ目が、精神論ではなく設計であるというような考え方です。気合い、根性みたいによく言われますけど(笑)。マインドの部分も大事なんですが、リーダーやマネージャーでいくと、状況の把握とか役割の設計、人に合わせたマネジメントが成果に直結するかなと思います。なので、チームを動かす熱意と、あとは構造・仕組みにも着目していただけるとよいかなというところです。

3つ目が、勝利とは実装力の結果という点で、戦略的に人を理解して状況に応じて最適な方法を選び取る力を磨く・勝ち方は1つではないということにも通じますが、チームの文脈に応じた勝ち筋を見抜いていくのがリーダーとしては大切かなと思っています。

最後、今日お伝えした中の本当の大前提になるかもしれませんが、向き合うことからすべてが始まるというところで。現実を直視するみたいなところにもつながりますが、人・チーム・組織と真摯に向き合わないと、どんな手法も空回りしてしまうんじゃないかなと考えています。

なので、やり方だったりとかテクニックを上手く有効活用していくためにも、「どうしたら向き合わずに済むか?」でなくて、「どう向き合ったら成果につながるのか?」を考えるところが第一歩になっていくかなと思っています。

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