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「全員マネジメント」で、チームが動きだす ―“自走するチーム”が成果を生み出す、新しいマネジメントのかたち―(全4記事)

マネージャーは“忙しいのにエンゲージメントが高い”3つの理由 マネジメントで高められる人間の欲求とは? [2/2]


メンバーが自然に行っているマネジメントに近い取り組み

小田木:伊達さん、いかがでしょうか。ぜひいろんな観点をプラスオンしていただけたら。

伊達:コメントでいただいた観点の中に、大事だなと思うものがありまして。何度か似た話が出ていましたが、メンバーも実はすでにマネジメントをやっているのではないか、という仮説です。まったくやっていないのではなく、メンバーも部分的にはマネジメントに関わっている部分があるのではないかと。

そういった行動に対して、きちんとフィードバックしていくことが大切なのではないかという観点が、さまざまな角度から挙げられていたように思います。これはすごく重要なことだと思っていまして。「全員マネジメント」というのは、まったくゼロから作らなければならないものではないということなんです。

もしかすると、その芽のようなものって、すでにあるのかもしれません。例えば、人によってはうまく自分で管理しながら進めているケースもあるでしょうし、さまざまなかたちでマネジメントに関与していることもあると思うんですね。

そうなると、自分たちでゼロから作り出していくという発想ももちろん大事ですが、今すでにできていることを見つけ出していくという考え方も、これからは大事になってくるんじゃないかと思いました。

小田木:まったく新しいものとして取り入れるのか、それとも自分たちの中にすでにあり、小さく実践し始めているものをさらに磨き込んでいくのか。たしかに、その捉え方は大きく違ってきますね。

伊達:さっきの話のように環境が不確実で、上からの指示によるリーダーシップやマネジメントが限界を迎えているとすれば、みんな創意工夫して、その不安定な中でもなんとかやろうとしているはずなんですよ。

まったく計画を立てていない人って、いないと思うんですよね。何かしら計画を立てたり、進捗管理をしたりしているでしょうし、仕事に楽しさを見出そうとしたり、自分自身と対話したりしている。そうした実践は、マネジメントに近い取り組みとして、創意工夫の中で行われているのではないかと思います。

「目標を下ろす」という言葉を「全員で握る」に変える

小田木:今日の話を通じてあらためて思ったのは、「トレンドだから」とか「新しい考え方が必要だから」というよりも、自分たちのチームに今必要な「チームの動かし方」や「勝ちパターンは何か」を考えていくことこそが大事だということです。

変化の必要性や、柔軟性、多角的な視点、そして全員のパフォーマンスを引き出し、連携することの大切さ。自分たちの事業やビジネスをさらに前進させるにはどういったチームのあり方が必要なのか、という問いから始まるものだと思うんです。

その事業を誰よりも真剣にやっているのは私たち自身なんだから、という視点に立てば、どんなマネジメントが必要か、チームとしてどう動けばより成果や手応えを感じられるのか、という発想も自然と出てくるのではないでしょうか。

短期的な視点に終わらず、持続的に成果を生み出すチームをどう作るかという観点にもつながってくると思います。

また、小さな言葉づかいを変えるだけでも、認識は変わるはずです。例えば「目標を下ろす」という言葉を「全員で握る」に変える、「古賀さんが今困ってるから、みんなで助けよう」ではなく「チームでその問題を考えよう」と言い換える。

今日のキーワードが「認知の形成」だとすれば、そうした言葉の選択にも、無意識を意識化してカルチャーや認識を変えていくヒントがありそうだなと感じました。

古賀奈津紀氏(以下、古賀):少なくとも、今日ご参加いただいたみなさんとは、その認識の共有ができたと思います。

マネジメントは全員で行う必要がある

小田木:「否定的な意味ではなく、全員である必要はありますか?」というコメントも来ていますが、伊達さん、これはどうですか。

伊達:全員である必要があると思いますね。それぞれの人が担う役割はその都度異なりますが、チームを構成しているメンバーである以上、全員が何らかのかたちでチームの目標に向かって、自分の持っているリソースを活かしていく必要があると思います。そういう意味で、やはり全員が関わるものだと考えています。

小田木:確かに。今のコメントを見てハッとしたのは、私たちが目指したいのは「マネジメントの均等割り」ではないということですね。

伊達:そうですね。

小田木:100のタスクを5人で20ずつ分担するというよりは、100を120、150にしていくために、それぞれの経験や知見、個性をどう成果につなげていくか。成果への関与や貢献に、全員が参画できるかたちをつくることが大事だと思います。

そうなった時に、ではそのような状態をどうやってつくっていくのか。そこをリードしていくのは誰かという話になりますが、やはり全員が関われるようにチームを牽引していく。それがマネージャーの重要な役割だと思います。

伊達:冒頭で「全員マネジメントが進んだ時、マネージャーの役割は何なのか」というご質問がありましたが、私は、環境を設計していくことがマネージャーに残る大切な役割の1つだと思っています。

小田木:全員で同じ方向に向かっていく。その時に「誰がハンドルを握るのか」と考えると、やはり運転席は1つしかない。そんなイメージもできるかもしれませんね。議論は尽きませんが、みなさん、今日は本当にいろんな観点からのコメントやつぶやきをありがとうございました。

伊達、古賀:ありがとうございました。

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