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【メルカリ人事に聞く】マネージャーも社員も腹落ち! メルカリ流の"納得人事評価"のメソッド(全4記事)

メルカリの報酬制度は「外資のスタンダード」に近い? 約55ヶ国から人材が集まる組織の“評価制度の実態” [2/2]

メルカリの報酬制度は「外資のスタンダード」に近い?

岸井:もう1つがダイバーシティという観点ですね。メルカリは、いろんな国籍の方のジェンダーの多様性もかなり意識をしておりまして、現在は約55ヶ国からいろんな方がメルカリに就業をしてメンバーになっています。

外国籍の方の比率や女性比率というのは、ここ(スライド)にあるとおりになっています。なので、カルチャーという側面でも、かなりいろんな方が増えてきているという状況ですね。

日本国内で同質的なカルチャーでスピードを上げていくというフェーズをいったん終えた後に、多様性、組織の規模、事業の規模、事業の数を増やしていき、その複雑性がかなり上がっているというのが、どちらかというと今の弊社の状況だと思っていただければと思います。

なので、シンプルに仕組みが通るとか、「このルールをみんなでやるとみんなが納得する」というものが、あんまりなくてですね。何をやってもいろんな声が挙がるというのが、弊社の悩ましいところかなと思います。

弊社の評価制度について簡単にご紹介します。評価制度とか、そこに関する評価報酬の制度、等級制度等はすごくユニークなものを入れているわけではないので、考え方や運用はそこまで複雑ではなく、わりとオーソドックスです。

まず、グレードに関しては一律になっていて、グレード自体が職種でいろいろと分かれるということはないですね。契約社員の方と正社員ではグレードのものが違うんですけれども、正社員の方は全部同じグレードになっています。

評価に関しては「Value評価」と「成果評価」があります。弊社で言うValue評価は、一般的にはプロセス評価みたいな考え方ですかね。コンピテンシーにも似たようなものになっているかと思います。報酬に関しても、Base salary(基本給)とIncentive(成果報酬)になっているので、あんまり複雑な制度にはなってないです。

報酬制度のところが、国内の報酬制度の仕組みとはちょっと感覚が違う部分があるかなと思いまして、比較的これは外資のスタンダードに近い考え方になっています。職種ごととグレードごとに、それぞれ報酬レンジを市場データから作っていき、そこに対して昇級のロジックを組んだりしていくものになっています。

なので、同一職種・同一グレードであっても、そのレンジ内においては人によって給与の幅がけっこう分散していたりします。報酬レンジの中で、その方が今はどれぐらいの分布にいるのかによって、レコメンドのロジックで今後の昇給の進み方が微妙に変わってくる。そういうチューニングをするようなものになっています。

緑の資料は弊社の「Impact Report」といって、もう外に公開されてるものに同じことが載っていますので、ちょっと今日は細かいところは飛ばしていきますが、これ自体は開示されている資料になってます。

OKRと評価を分離した設計のポイント

岸井:もう1つ、弊社の経営マネジメントの観点で大事なマイルストーンというか営みで使っているものが、「ロードマップ」と「中計」と「OKR」となっています。それぞれ定義は書いたとおりになっていまして、少しイメージをお伝えします。

最初にお伝えしたとおり、まずは弊社のミッションを一番最初に掲げています。それを達成していく期間を設けて、達成した先でさらにそれをアップデートしていくということを、経営マネジメントの大きなサイクルとして捉えています。

ミッションを何年間かけて達成していくという、達成までに向けた大きな歩みをロードマップというふうに置いています。そのロードマップの中からさらに期限を区切って、数値目標にしっかり置き換えていくものを、「中計」とか「予算」というふうに考えています。

さらにその中計・予算を確実に達成していくために、期の中におけるOKRというもので目標をストレッチしていき、必ず中計をクリアできるような歩みにしていくという狙いを持って、OKR、中計、ロードマップを運営しているという感じです。

その中でちょっとわかりづらくなっちゃうのが、もしかしたら今日もご質問に入ってくるかもしれないんですけれども、弊社ではOKRをそのまま評価の指標には使っていないということです。個人の評価にOKRの達成・非達成みたいなものをそのまま置いているわけじゃないです。

ちょっとわかりにくいんですが、OKRはあくまで事業の進捗の営みを作っていくためのもので、その中でOKRとは別に個人個人で目標設定をしていきます。その個人個人の目標設定というのは、先ほどのグレード定義ですね。

グレードごとに求められるそれぞれの定義に合わせて目標設定をしてもらい、それに対して成果とバリューを測っていくかたちになっているのが、弊社の評価制度の仕組みです。

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