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\管理を手放せ!/ 個のらしさで循環する自律分散型組織の作り方(全4記事)

「サボらないか」という疑いが人の管理を生む 不確実性の高い時代を乗り切る「やりたいことをやる」組織の作り方 [1/2]

【3行要約】
・自律分散型組織は自由度が高い一方で、持続可能な運営が困難という課題を抱えています。
・「aiyueyo」では月30〜50人の業務委託メンバーを自動化システムで管理し、選挙制度で代表者を選出する仕組みを導入しました。
・ 組織運営者は、システム化と信頼関係のバランスを取りながら、しなやかな強さを持つ仕組み作りに取り組む必要があります。

前回の記事はこちら

組織を支える持続可能なビジネスモデル

あべなるみ氏(以下、あべ):じゃあ最後、実際に動かすマントルの仕組みのところを佳奈さんから話してもらおうと思います。佳奈さん、お願いします。

木村佳奈氏(以下、木村):最後、球体組織の下部分のマントルについての説明になります。(スライドを示して)大きいところでいくと、この4つが主なところとしてTUMMYとか「aiyueyo」の中では使われてるかなと思って、今回持ってきています。

業務委託契約書をみなさんと結んでいるものだったり、あとは支払いをするためのExcelのシステムだったり、あとは活動体としての5つの分野に分けたりだとか。

あとは最初に言いましたとおり、一般社団法人化をしたので、その時の理事や役員みたいなところの選任をどうやってするかという選挙の制度とか、プラス制度みたいなところを今回は説明をしていきたいなと思います。

業務委託契約書の締結状況

木村:まず基本の業務委託契約書ですが、「ナエドコ」という最初の講座を終了した方たちとは基本的に全員と結ばせていただいています。

この中身が少し特徴的かなと思っていて、本当に「aiyueyo」の中っていろいろな仕事があって、金額もさまざまなところがあるので、多様な仕事に対応ができるように個別契約をそれぞれ結ぶ前提として基本契約書を結ぶというかたちをとっています。

秘密保持契約はいろいろな場面があるのでわりとしっかり目に結んでいるんですけれども、委任契約とか請負契約みたいな、いろいろな業務委託のかたちを包括できるような、けっこう柔軟性のある契約書を組ませていただいていて。

それを結んだ人だけ、先ほど紹介したSlackとかMetaLifeとかに入れるようなかたちをとることで、心理的安全性やシステム化というところでもうまくいくように設計をしています。

事務作業を楽にする経理システム

木村:次がベースのExcelというところですが、構築の背景としては、月平均30~50人ぐらいのメンバーが「aiyueyo」で仕事をしていて。その人数分の請求書が来るというかたちが経理会計上、発生しています。

すごく細かいチーム単位で人数が動いていて、全員を把握することが難しいので、なんとか分化化してうまく自動で回るようにと考えられたのがこのExcelのシートになります。

内容自体はお見せできないんですけれども、お仕事をした時だったり納品した時だったりという節目に、お仕事をした人や受けた人が記入をするような流れを作りました。

それに沿ってお仕事単位で記入をすることで、経理のシステムとしてすごく楽に事務作業ができるような回り方をしています。

内容が決まったらとか、納品したらとか、請求書を出す時とか、節目節目に記入するようなマニュアル化をしているので、記入して当たり前の文化をコミュニティ内に作ることで、経理のチームが少しでも作業が楽に間違えないようにというようなかたちをとっています。

先ほどのシートの何がいいかと言うと、誰がどんな仕事をしてきただったり、その値段がいくらだったかみたいなところがすべて開示をされている状態になるので、値付けの参考になったりとか。

あとは「これ請求したっけ」「これは請求をしてもいいんだっけ」みたいな、そういう把握し忘れや請求し忘れみたいなところを防ぐためにもすごく役立っているシステムになっています。

また経理チームとしては、請求書との突き合わせが容易になったり、台帳のほうに自動で転記をするかたちをとっていたりして、作業効率の面でもすごく役立っています。

先ほど転記と言ったんですけれども、先ほどのみんなメンバーが書いていたシートから、支払台帳のほうに自動で吐き出しをするようにシステム化を組んでいまして。

いわゆる仕訳などの経理で使うような台帳に記載しなきゃいけない科目や、請求日とか請求書番号、価格とか税率みたいな細かいところがすべて自動で出るようなシステムをとっているので、1つずつ請求書を見て手入力をしなきゃいけないとか、そういったところはぜんぜん行わずに回るようにやっています。

やはりこうしていかないと30人から50人の請求書がさばけないので、工夫をしながらシステム構築をしているところです。

持続可能な仕事と暮らしを育むための5つの活動場所

木村:こちらのコミュニティ自体が150人以上いて、活動メンバーも100人弱いるんですけれども。私たちが愛本主義を掲げながら、活動自体は愛食を起点に自分らしい持続可能な仕事と暮らしを育むためにどうしたらいいかというかたちを基本にして活動していまして。

そのために私たちができることとして5つの活動の場所を設けて、これに合わせて活動をすることで、個人がよりらしさを発揮しやすいとか、そういうものに即したかたちでできるように、こちらもネーミングも込みで作っているんですけれども、畑という名前をつけ、活動ができるように整えてやっているところです。

先頭に立つ人を選ぶ選挙制度

木村:プラス・選挙制度です。一般社団法人化に伴って、理事や会員制度が2025年4月からスタートしています。

こちらもすべて私たちの中から選ばれた人たちということで、この選挙制度自体も私たちの手で作りましたし、そこから立候補したみんなが選挙によって選ばれてというかたちをしっかりとることで、「aiyueyo」にいるみんなが主体的に選んだ人たちが先頭に立って、この1年やっていくんだという強い意識をもとにして活動ができるように整えてきたところです。

今活動して2ヶ月半経ちますけれども、これによってみんなが意欲的に「『aiyueyo』のために」というところを強く持ちながら活動ができているのではないかなと思っています。

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