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数理最適化のエキスパートが断言「AIブームで見落とされがちな重要技術」 1,300社が導入した「演繹的AI」が意思決定を変える
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中山拓哉氏:本日の登壇を務めさせていただきます、株式会社PDCAの学校、人材開発部の中山と申します。1993年生まれで、2025年の4月でPDCAの学校に入社して10年目になります。教育業界一本でやってまいりました。
登壇の写真も載せさせていただいているんですが、ふだんは新卒や若手向けの集合型研修とか、1社さまに入り込んで行う組織コンサルティング、管理職・リーダークラスの研修、コンサルティングをメインに活動させていただいております。
今回はご縁がありましたので、このWebセミナーにもぜひ登壇できればということで、みなさまにお時間をいただいている次第でございます。あらためて、よろしくお願いいたします。
本日の内容なんですが、主に3点です。1点目が、厳しく指導ができない管理職の実態。現状分析からひもといていければなと思っております。
2つ目が、不適切な指導と適切な指導の線引き。「どこに線を引いたらいいんですか?」というご質問を、実際に私も現場で管理職・リーダーの方から多々いただくんですが、そのあたりの参考例もお見せできればと思っております。最後に3つ目がメインどころですね。パワハラにならない指導法ということで、SBIIモデルをお持ちした次第でございます。
さっそく1つ目の「厳しく指導ができない管理職の実態」というところです。管理職のみなさまの悩みとして主に4つをまとめたんですが、データをもとにお話をさせていただきます。
まず1つ目が、管理職の58パーセント、半数以上がこのように回答しております。「パワハラ認定を恐れて必要な業務上の指導や改善指示を躊躇している」。指導にためらいが生じてしまっているというのが半数以上です。
2つ目も管理職の62パーセントが回答と、こちらも半数以上ですね。「ハラスメントの懸念から、業績不振社員への明確なフィードバックを控えるようになった」。成果・結果がかんばしくない社員への指摘やフィードバックはあってしかるべきなんですが、そこを控えるようになってしまっているところもございます。
3つ目です。2つ目で「明確なフィードバックを控えるようになった」とお答えになった管理職のさらに半数の方が、「部下に対する遠慮から、本来なら正すべき行動や態度を見過ごすこと、指導しない」「そもそも指導しない。見過ごしてしまうことが増えた」という回答をいただいております。
最後に4つ目。新任管理職の53パーセントと、こちらも半数以上ですね。「何が指導で、何がハラスメントか区別できず指導自体を避ける傾向がある」ということです。
まとめますと、指導者側がハラスメントを恐れて適切な指導がなされていないということは、こちらのデータからも読み解いていただけるかなと思います。こちらは、日本生産性本部さまからいただいたデータでございます。管理職のみなさまがいらっしゃれば、「うんうん」と共感いただけるのではないかなと思っております。
「どこに線引きをしたらいいんですか?」という一方で、管理職のみなさまから指導を受ける若年層、指導をされる側のニーズとして何があるのかもまとめてまいりました。
1つ目。若手社員の52パーセントが回答と半数以上ですね。「過度に保護された環境よりも、適度な厳しさのある成長環境を望む」。今、こちらのデータを見ていただいて、けっこう意外に思われた方もいらっしゃるのではないでしょうか。
2つ目。入社1年目から3年目の若手社員の離職理由として、3割以上が回答しているのが「適切な指導・フィードバックがなく成長が実感できない」。
私も最前線で、全国各地の新卒や若手に毎年200名から250名ぐらい、研修の中で約半年にわたって関わらせていただくんですが、成長意欲の高さはもう間違いないかなと思います。「自分はこういうふうに成長していきたい」とか「こういうふうにキャリアを積んでいきたい」というニーズは、彼ら、彼女らには間違いなくあるなということは実感しております。
一方で不満として出てくるのは、「ちゃんと教えてもらえない」「フィードバックがない」とか、成長していきたいという欲求に対して、指導者側がそのニーズになかなか応えられていないところは実情としてもあるかなと思います。
3つ目。Z世代の離職者の42パーセントと、半数近くが離職理由として回答しているのが、「過度に配慮された職場環境で厳しい指導や挑戦的な仕事の機会が少なかった」。
最近のキーワードで言うと、ブラックの対義語で「ホワイト職場」なんていうふうに言ったりもします。言ってしまえば、ちょっとぬるすぎる職場が、Z世代の離職要因としても多くなってきているところがございます。
4つ目。20代社員の47パーセントが不満に感じ、転職を検討したと回答したのが、「指導が少なすぎて自分の成長を実感できない」。こういう考えもあるということです。
最後に5つ目ですね。新入社員の38パーセントが回答したのが、「遠慮や過剰な配慮から必要な指導を受けられていない」。遠慮や過剰な配慮から必要な指導を受けられていないというところで言うと、過去10年間で約2倍に増加しています。
ハラスメントというキーワードが世の中に出始めたのも、私の記憶では10年かそれぐらい前だったのではないかなと思います。なので、ハラスメントの言葉の意味合いを指導者側がきちんと把握できていないことによる弊害かなと、私は仮説を立てております。
まとめますと、管理職側、要は指導側の指導不足が若年層のニーズと逆行している。行き違い、すれ違いが起こってしまっているということですね。
管理職側は「これ、ハラスメントになるんじゃないかな?」という遠慮でなかなか踏み込めない。一方で教わる側の若年層は「もっと教えてほしい」「厳しく指導してほしい」と、この行き違いが起こっているのが昨今の現状かなと思います。
管理職の方が感じる部下育成の課題として、実際に研修のアンケートでお取りすることもあるんですが、1位がやはり「ハラスメントが怖くて指導ができない」。2位、3位と続いているのが、「部下の成果や知識・スキルが向上しない」「部下のモチベーションを上げられない」。
これは、1位が派生して2位、3位のお悩みが出てきているのではないかな? というふうにも考えています。指導が踏み込めなければ、もちろん部下の成長はないですし、成長がなければモチベーションも上がらないですよね。
ということで、この1位(「ハラスメントが怖くて指導ができない」という課題)をどうにかこうにかこじ開けていくところが、管理職のみなさまの課題にもなってくるのではないかと思います。
一人ひとりのスキルアップや成果・結果が、最終的には職場全体の生産性向上や業績に直結するわけです。なので、部下指導が不足することが、このあたりの妨げになってしまっているというのは否めないかなと思います。
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