開始から約2年で170名の組織に成長
一階:2年目、3年目はさらに「高まる」「広まる」ということで、組織を越えた取り組みであったり、イトーキ本体だけではなくてグループ会社のメンバーも参加者として入っています。

どんどん増えていて、単に積み上げなんじゃないかって思われるかもしれないんですけど、ちゃんと「卒業」というか。2024年に「もう抜けますっていう方は抜けてください」みたいに整理しているのですが、それでもしっかり増えている状態です。
現在、イトーキ本体には女性の従業員が830名ほどいるので、ここに参加している女性メンバーが多いことがご理解いただけるかなと思います。
ちょうど2025年の新しいメンバーを募集する準備をしている最中なんですけれども、2025年に関しては、参加メンバーの年代。実は40代以上が過半数を超えているところもユニークかなと思います。
2025年のテーマは「わたし1UP!」。一人ひとりが仕事の中でしっかり成長していくことにフォーカスを当てて活動していきたいね、ということで、リーダーメンバーでいろいろと準備をしているところです。
採用評価の公平性が多様性に貢献
一階:ちょっと振り返ってご紹介すると、SPLiでは基本的にコミュニティであって組織の活動ではありません。
「Lunch SPLi」というミーティングを今日のお昼もやっていたんですけれども、まさにオーセンティック・リーダースクールもそうなんですが、勤務時間外の時間を使ったメンバー向けの研修をやったりとか。
あとはメンバーが自ら企画するような交流企画だったり、いろんな企業さんとの交流も、すでに20社以上超えています。
企業の中の経験知だけでは不足するので、社外でいろんなリーダーシップを取られている方にゲストで講演いただいて、そのお話をうかがってキャリアを開発していくような活動をしております。

これも1つの結果でしかないんですが、(スライド)右上あたり、外向きなのであえて「女性の積極採用」と書いているんですが、しっかりと採用の評価を公平にしていったら、自然と女性が増えました。
しっかりと優秀な方に来ていただく意味で公平な評価をした結果、このようなかたちになってきております。
男女だけではなくて、例えば経験者採用も非常に増えていたりとか、海外の人材の積極的な採用も行っている現状になっております。
コミュニティはできても“成長につながらない”問題
河北:すごいなぁ。ありがとうございます。ちなみに私、質問を回答してもらうんですけど、みなさんすごく聞きたいことがあると思いますから、どうぞチャットに質問を入れてくださいませ。
ちょっと戻りますね。一人ひとり個人のパフォーマンスを発揮していたら自然に多様性が上がると。とは言いながらも自然にここまで来たわけじゃなくて、非常に戦略的にアプローチをしていながら結果を作ってきたと思うんですね。
他社さんでも、女性のコミュニティを作るところは多いと思います。でも、それがちゃんと形にならない、成果が出ない。集まって、それぞれ話ができて、少し先輩ともつながって、以上。みたいなところもまだ他社さんの事例では多いんですね。
そうではなくて、ちゃんと数字やみなさんの自律性につながり、私どものメンバー向けの研修もそうですけども、自分で勉強をして、さらにアップデートしていく。とても期待以上のかたちになっているところも本当によくできているなという印象的です。
自然にと言いながらも、「ここを押さえたからうまくいった」っていうポイントがあるのではないかと思います。それはずばり何だとお考えでしょうか?
コミュニティを現場の課題解決へつなげる
一階:さっきの総括のお話にもつながると思っていて。我々が意図的にというよりは、やはりトップのコミットメントが非常に強いです。女性活躍を目的にしているのではなくて、非常に優秀な女性がたくさん現場にいる。でも管理職比率が低いということは何らかの差別がある。それを解消するための「コミュニティ」なので。
要は企業に女性の力が活かせていないということですね。そこをちゃんと活かせれば、会社としてももっと成長できるという、非常にシンプルなんだけども、そこをトップがしっかり押さえないと動きづらい。
途中でご紹介もあった、ダイバーシティを実現するためには非常に面倒なこともたくさんあるので、当社も過去にはそこで止まっていたこともあったんじゃないかなと思っています。もちろん今も、すべてがきれいにいっているわけではないので。
何でしょう、リーダーメンバーがリアルにマネジメントをやっていることがポイントだと思います。今日は人事関係の方が多いかもしれないんですが、私も過去、人事経験者だったのでわかるんですけど、人事がすることって、すべてが現場にすぐヒットするわけではなく、それはよりリアルな現場に近いマネジメントメンバーが考えることなので。
本当に現場が欲しい情報とか、人との触れ合いとか、そんなところがまだまだ十分ではないかもしれないですけど、参加しているメンバーにとってはプラスになっていたらいいな、という思いも込めてお伝えしています。