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井手直行さんとザッソウ(全6記事)

社員の成長に年齢は関係ない 日々の仕事を学びに変える“安心してリスクテイク”できる環境づくり [2/2]

エフェクチュエーションとチームビルディングの関連性

井手:すごく理解ができましたよ。ベンチャーマインドからエフェがつながっちゃいましたね。つながるとは思っていなかったんだけど、すごい。

倉貫:僕もぜんぜんこんな話になるとは思っていなかったんですが、がくちょ的にはこういう流れは想像したんですか?

仲山:僕の中ではベンチャーマインドもエフェクチュエーションもチームビルディングも、全部つながったかたちで思考の体系をなしている。

倉貫:なるほど。

井手:そうか、がくちょは僕にも「エフェクチュエーションの社内向け中級講座は、チームビルディングと連携してやったら?」って提案してくれましたよね。僕は「なるほど、その切り口があるんだ」と思ったんです。

でもその後、僕は解像度がそんなに高くないから(笑)、「その事例ではそうだな」と思っていたんです。だけど、やはりここもちゃんと切り口を考えると、がくちょの中ではエフェクチュエーションはチームビルディングの要素とつながっているんですね。

仲山:それこそクレイジーキルトの原則って、パートナーと一緒にチームビルディングをして大きい価値を生み出すことじゃないですか。社内じゃなくて社外の人とのチームビルディングが、まさにクレイジーキルトということだし。

なので1人でエフェクチュエーションができる状態より、いろんな人と一緒にエフェクチュエーションができるほうがレベルが高くなると思うんです。それってイコール、チームビルディングのファシリ(ファシリテーション)がうまくなるってことだよね。

倉貫:なるほど。がくちょはもう全部チームビルディングにつながってくる。

(一同笑)

自分の視点で世の中を“編集”する

倉貫:おもしろいですね。

井手:それはチームビルディング眼鏡で見ると、けっこうつながっているように見えるんですね。

仲山:全部がつながっているというか、つながっていないものは僕の中に入ってこないので。

井手:なるほど、入ってこない(笑)。

倉貫:たまにそのチームビルディング眼鏡をかけてみたい時があるんだよな(笑)。

仲山:いや、そんな。もうかかっているんじゃないですか?

倉貫:かかっているのかな。全部がチームビルディングに見えてくるってことでしょ?

仲山:チームビルディングという切り口で編集すれば、自分の中にあるものはチームビルディングの話になるけど、エフェクチュエーションの切り口で編集すればまたエフェクチュエーションになるし。

倉貫:なるほど。

井手:ちなみに倉貫さんは、がくちょのチームビルディングのやつを受けたことってあるんですか?

倉貫:僕は受けました。外部というか一般向けのやつで、第何回かはちょっと忘れちゃったけど。

仲山:第3期(2018年)。

倉貫:まあまあ早めの。

井手:体感されているんですね。

仲山:(チームビルディングプログラムの)1.0も2.0も参加済みです。

井手:じゃあ、もう、すごい。

事業を言葉で整理することのおもしろさ

倉貫:コロナ前に受けたから、けっこう前なんですよね。もう1回受けたくなる時がありますよ。何年か経ったから、成長した自分なら感じ方がちょっと変わるかな、みたいな。

仲山:それはある気がしますね。

倉貫:チームビルディング卒業生として仲良くしてくれたらと思います(笑)。ということで、早くも3回目も十分な時間となりましたが、全3回を通じて最後に、てんちょからぜひ僕らにご感想を。もしお知らせがあればしていただくなりしてもよいので、最後にお言葉をいただきたいなと思います。

井手:今日はありがとうございました。今日はお二人とただグダグダおしゃべりをする楽しい回だと思って(笑)、手元にコーヒーを用意しながら楽しみに来ていたんですけど。

自分の中の、エフェクチュエーションとベンチャーマインドと30パーセント成長のところがうまくつながったり、使い分けができたのはめちゃめちゃ参考になったというか。録れ高が高いと言うとちょっと失礼なんですけど、「これはありがたい」みたいな。今日はそういう意味でいくと、呼んでいただいてありがとうございました。もう感謝、感謝でございます(笑)。

倉貫:いや、ありがとうございます。

仲山:また1年後ぐらいに来てください(笑)。

井手:はい、ぜひ(笑)。

倉貫:ということで、ヤッホーブルーイング代表の井手さんでした。ありがとうございました。

井手:ありがとうございました。

ビジネスもラジオも、計画的通りにはならない

(井手氏が抜けて、クロージングトーク)

倉貫:お疲れさまでした。いかがでしたか?

仲山:いや、感謝されたなって(笑)。

倉貫:(笑)。雑な相談を受けることはあるけど、第1回から雑な相談が来て螺線が回って、3回目で着地できるって久しぶりで、本当に気持ちいいですね。

仲山:気持ちいい。持ち込んでもらう雑な相談が、1回では話しきれないやつというのもいいですよね。3回しゃべっても話しきれるかどうかぐらい。

倉貫:いいですね。途中2回ぐらい脱線して、違う話に広がって、戻ってくるみたいな。

仲山:うまくいく時のパターンはそれがよくある。

倉貫:ですね。「そういえば最初に言っていたこれなんですけど……」みたいなのが出てくる。このフレームワークは楽しいな(笑)。

仲山:(笑)。でもこれもあんまり、計画的にやろうとするとうまくいかないですもんね。エフェクチュエーション的に。

倉貫:そうそう。「このつもりで最初から聞いて、1周回って回答したろ」と思っていてもうまくいかない。今回も、エフェクチュエーションが出てくるとはマジで一切思っていなかったんです。ベンチャーマインドでちょっと言語化遊びするのかな、ぐらいに思っていたら「そっちにいくとは」って感じでしたね。

仲山:ベンチャーマインドの前のホットワードがエフェクチュエーションだったのもあるから、僕の中では「出てくるほうが自然」みたいに思っていました。

倉貫:そうなんだ。

学習のメカニズムを組織にインストールする

仲山:あと僕、「お題設計アプローチや目標達成型って、やはり育成向きなんだな」と、あらためて思いました。

倉貫:なるほど。

仲山:ソニックガーデンも事業全体としてはエフェクチュエーション的に進んできて、でも、育成は「このお題をやりなさい」ってトレーニングするじゃないですか。

そういう使い分けをちゃんと整理すると、エフェクチュエーションだけを採用しているわけではなく、違うものも組み合わせながら使うと、より成果につながるよ、みたいなことが自分の中で言語化できたのが今日の発見でした。

倉貫:あと、育成も、今回の楽天のケースやヤッホーさんのケースの話をすると、結局、中の人が育成されていくんですね。

仲山:そう、仕事を通じて育成されていくんです。

倉貫:でもこれって、若い人や伸び代がある人に対して言いそうなんだけど、別に「全員そうなんじゃない?」って感じがする。つまり「育成」って言っちゃうと、育成される側がもう50歳近くなると「育成される側ではないな」って思っちゃうけど、言い換えると『学習』じゃない? という感じがしました。

学習のメカニズムを組織に持ち込んでエフェクチュエーション的に進めていくと、全体がレベルアップしていくのかなって。学習のメカニズムをどう組織にインストールするのかみたいな話かなと、聞いていて思いました。

仲山:僕は今日、なんとなく頭の中に浮かびながらも話はしなかったんですけど、三木谷さんもエフェクチュエーション的に事業を進めていると思うんですよ。計画的に会いに行くというよりは「こんな人と知り合ったから、携帯電話の事業を立ち上げられるじゃん」みたいな。

で、やっているうちに「これはお題化できるな」という感じになるじゃないですか。ここを切り出して「1ヶ月でこれだけ達成してください」とお題化すると、メンバーは学習が促されて、進む。鍛えられるという表現でもいいかもしれないけど、そういうことなんだなと見えるようになりました。

倉貫:これを話し出すともう2人回になっちゃうから(笑)。

仲山:なりそうですね(笑)。

倉貫:アフタートークじゃなくなるので、このへんで(笑)。

仲山:このへんにしておきましょう。

倉貫:ということで、ザッソウラジオではみなさんからのメッセージや質問・相談、ご感想をお待ちしております。お聴きのポッドキャストの、ザッソウラジオのプロフィール欄に掲載されているフォームからお気軽にお寄せください。ニックネームでもかまいません。

ザッソウラジオは毎週水曜日午前中に更新しております。Spotify、Appleのポッドキャストで聴くことができます。チャンネル登録をしていただけると毎週水曜日に配信されます。ということで、また来週。

仲山:ありがとうございました。


ポッドキャストはこちら
井手直行さんとザッソウ第3回 エフェのほうだ!

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