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井手直行さんとザッソウ(全6記事)

リスクを恐れる部下が考えていること “失敗したくない”思考を生む、リスクヘッジにまつわる誤解 [2/2]

突飛に見える決断も、事前にリスクを排除している

仲山:倉貫さんとか、ストレングスファインダーの「慎重さ」持ちですよね。

倉貫:慎重持ちですね。

仲山:なので全部のリスクに手を打ってから新しいことを始めるのは、いつもめっちゃ普通にやっていることだと思うんですけど。

倉貫:そうですね。めちゃくちゃいろんな想定をした上でやるんですよね。でも僕らは、それこそ社員全員がリモートワークをして、2016年にはオフィスをなくしていて。

井手:おおー……(笑)。

倉貫:この話をすると「倉貫さん、めちゃくちゃリスクテイクしますね」みたいな。例えば僕らは管理しない会社にしたり、評価をなくすとかいろいろやっているんですけど、突飛なことをしてリスクを取りまくるクレイジーなやつだと思われる時があるんです。

けど、僕からすると全部の失敗を塞いだ上で、考えた上でやっているから「いや、ぜんぜんリスクを取ってないんですけど」みたいな感じにはなっているんです(笑)。でも、見ようによっては「リスクを取ってんな」って見えちゃう。

仲山:慎重さって「リスクがあることは一切やらない」みたいな意味じゃなくて、「リスクに手を打てたと思えないうちはやらない」っていう感じですよね。逆に言うと手が打てたと思えば、ほかの人から見ると大胆な行動も平気でできる。

倉貫:思い切ってやっちゃうのはありますけどね。

井手:けど倉貫さん、手を打った上でもどうなるかわからないような意味のリスクって、やはりあるじゃないですか。

倉貫:あるある。

井手:それがあった時でも「大したことないからやろう」という感じなんですか? それとも、目に見えるけど手の打ちようのないリスクがあった時にはやらないんですか。

全財産を失ったら2人でコンビニで働こう

倉貫:たぶん、本当に最悪のケースを考えるんですよね。「最悪の最悪は、ここまであるな」と思ったらやれるじゃないですか。

例えば僕は35歳で起業したんですけど、前の会社から社内ベンチャーを買い取って今の会社を作ったので、一定の借金もある。資本もぜんぜんない状態からのスタート。

それまでサラリーマンだった副社長と2人で資本を買い取ったので、「これ、やべえな」と。だけど、本当に全財産がなくなったら、あとはもう2人でコンビニのバイトをやろうって。

「2人でがんばったら地域で一番の店になれるかもしれないから、それはそれでいいかな」みたいな、本当に最悪の最悪を想定しました。

性格的に本当にダメなことを想像して、それでもまあいいかなと思った上でやる、みたいな感じですね。

仲山:それが許容可能な損失だと思えればってことですね。

倉貫:そうですね。コンビニの店長をやるぐらいは許容可能だったという。

井手氏が注目する「エフェクチュエーション」

井手:なるほど。倉貫さんもエフェクチュエーション(成功した経営者に共通する行動原則)の本とかを読んでいたりしてるってことですよね。

倉貫:そうですね。エフェクチュエーションの本を最近読んで、「これ、ぜんぜん今までやってきたやつだな」みたいな。

井手:同じだ(笑)。そうなんだ。

仲山:ちなみにヤッホーブルーイングの、2024年じゃなくてその1個前ぐらいの全社員集会の時に、僕が「最近、エフェクチュエーションっていうのがアツいんです」って話をちょこっとしたんです。

それを聞いたてんちょは、「がくちょがまたなんか独自の説を考えついたのかな」ぐらいに思っていたとうかがいました(笑)。

(一同笑)

井手:そうそう、まったくスルーで。なんだか本に書いてあるイラストみたいなものを説明していたことは覚えているんですけど、ぜんぜんフックしなかったんです。

だけど、そのちょっとあとに同じような話をした時に、ちょうど僕がそういうエフェクチュエーション的なことを考えていたアンテナに引っかかって。「すごい。がくちょ、それは何ですか」って言ったら「いや、この話はこの間しましたけど……」みたいな(笑)。

(一同笑)

井手:僕、そういうことがけっこうあるんですよ。アンテナを張っていない時には興味があることにも引っかからないけど、アンテナを張っている時にどハマりする。そこから僕はもうエフェクチュエーション大好き人間になっちゃって。

倉貫:そうなんですか、そこでエフェクチュエーションにつながると。

自分の活動とエフェクチュエーションを重ね合わせる

仲山:そこで吉田満梨さんとかともつながって。

井手:そうなんですよ。がくちょが2023年の11月の研修でしゃべって、スルーして、2024年の1月の合宿の時に話してくれて、ビビッときて。2月には吉田先生と接点があって、3月には会っていて、そこから半年で4回ぐらい一緒に講演したり、会ったりしているんです(笑)。

(一同笑)

倉貫:めちゃくちゃハマってるじゃないですか(笑)。

井手:めちゃくちゃハマってるんですよ。自分で2024年も4回、ディレクター陣も含めると5回、社員向けにエフェクチュエーションの研修をして。自分がやった活動とエフェクチュエーションを重ね合わせながら、みんなに「こういう事例があるので使ったらいいよ」みたいな話をしています。

倉貫:おもしろいな、エフェクチュエーションでつながる……でもだいたいザッソウラジオに来る人は、みんなソース原理かエフェクチュエーションでつながっていますが(笑)。

井手:そうなんですね(笑)。

倉貫:ということで第1回としては十分な録れ高となりまして。エフェクチュエーションの話が次に広がるか広がらないかはわからないですが。

仲山:まだベンチャーマインドも……。

井手:途中だったね(笑)。

(一同笑)

倉貫:ベンチャーマインドの話もし切れていないので、どうなるかわかりませんが、第2回へと続きます。また来週。

ポッドキャストはこちら
「井手直行さんとザッソウ第1回 てんちょとがくちょ(#164) 」 

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