株式会社らしさラボ 代表取締役 伊庭正康氏の『研修トレーナー伊庭正康のスキルアップチャンネル』では、業績の悩み、効率の悩み、マネジメントの悩み、コミュニケーションの悩み、モチベーションの悩みなど、仕事の悩みを解決できるビジネスメソッドを紹介しているチャンネルです。今回は、何度言っても聞かない部下やプライドの高い部下への対処法をお伝えします。
何度言っても動かない部下への対処法
伊庭正康氏:今日のテーマはこちらです。部下のやる気を高めたい方、ぜひ見てください。「部下を成長させるセリフ5選!」を紹介していきます。
なんであなたがあれだけ言っても部下は動かないのでしょうか? それはこういうことです。伝えるだけでは動きません。ちゃんと動かすためのコミュニケーションをしているかどうかなんですね。
あなたが部下に伝える時に「これってちゃんと伝わってるかな?」。この「伝わってるかな?」ではダメなんです。「部下は動きたくなるかな?」という言葉を選択しているかどうかが、育て上手かどうかの差なんですね。
ちょっとした言葉の選択でマネジメントセンスは変わってきます。今日は部下を動かすためのセリフ5選を紹介していきます。現場ですぐに使っていただけます。ぜひお持ち帰りください。
このチャンネルは、年200回登壇する研修講師の伊庭だからこそお伝えする、リーダーシップやマネジメント、コミュニケーション、時間管理、営業力、さまざまな本物のスキルを紹介するチャンネルです。研修を受けていただいているがごとく、本物のスキルが学べる。それがこのチャンネルです。ぜひチャンネル登録をよろしくお願いします。
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さあ、ではいきましょう。今日はランキング形式でいきます。5位から1位まで、すぐに使っていただける部下を動かすセリフを紹介していきます。
「どうしてやらないの?」はNG

第5位。もし部下が、なかなか決めたことをやらない、できないという場合に、この言葉は止めてください。「どうしてそれをやらないの?」。これ、ダメなんですね。その代わりに「教えてもらっていい?」に切り替えてください。こういうことです。
セリフ例。伊庭さんという部下が決めたことをちゃんとやらないとしましょう。その時に「伊庭さん、これやってないね」「すみません」となったとしましょう。
その時にこのセリフを言うんですね。「伊庭さんだからこそ、教えてもらっていい? それをやっていないのは何かしらの原因があると思うんだ。どんな原因があるの? 教えてもらっていい?」というふうに「教えてもらっていい?」というモード。ぜひ使ってください。
部下を萎縮させてはいけない理由
ポイント。人は否定されると萎縮します。そして人によっては萎縮が積み重なるとどうなると思いますか。パフォーマンスが下がる。これだけならまだかわいいものです。萎縮が続くと人は嘘をつくこともあり得るんですね。嘘をつかれたらもうマネジメントできませんし、リスクも大きくなります。
だから嘘をつかれるということをどれだけ考えているか。これね、ぜひ覚えておいてもいいかなと思います。
そして、教えるということには抵抗感がないんですよね。これって子育てと一緒なんですよ。例えば「この積み木を片付けて」って言うじゃないですか。その時に子どもは「いや! もっと遊びたい! いや!」って言うんですよね。「片付けなさい。どうして片付けないの? もう時間が来てるじゃない」「いや、絶対いや! ギャー」と泣くんですよね。
これは人を動かすスキルが足りていないですよね。あなたなら、その時どう言います? もうわかりますよね。「教えてもらっていい?」というキーワードを、もう我々は身につけました。
「そろそろ時間だから片づけよっか」「この積み木は、もともとどこにあったっけ?」「あっち」「そっか。じゃあどうしよっか」「戻す」「OK。ありがとうね~」。
これが育て上手とそうじゃない人の差ですよね。ですから、このように「教えてもらっていい?」というのはめちゃくちゃ使えますので、ぜひ使ってみてください。
「考えることから逃がさない」

第4位。やり方がわからない部下がいたとしましょう。その時どうします? 「じゃあ○○をやってごらんよ」というのは止めたいですね。これはもういきなり答えを言っていますよね。答えを言って「はい、わかりました」というのでは、主体性がどんどんと消えていきます。
そうじゃないんですよ。やり方がわからない部下には「何があればうまくいくのかな?」と考えさせるんですよね。
セリフ例。「いや、この状況では難しいですよ」と言う部下に対して「じゃあさ、ちょっと考えようか。一緒に考えたいんだけどさ、何があればうまくいくのかな?」「いや、でも難しいと思うんですよね」「確かに簡単じゃないよね。だからこそ一緒に考えたいんだわ。何があればうまくいくと思う?」。考えさせることから逃がしちゃダメなんです。
「あれをやりなさい」「これをやりなさい」から逃がさないっていうのはちょっと怖いですね。「考えることから逃がさない」はOKです。ぜひこのあたり、使ってもいいのではないでしょうか。ポイントは答えを言うのではなく「考えさせる」です。
例えばこれもよくあるケースですね。営業現場で「いやー、もうテレアポはこれ以上はしんどくてできませんよ。断られ続けるので」「じゃあ、こうしてみたら?」。はい、これは下手くそ育成でございます。
じゃあどうすればいいかというと、もう我々はわかりましたよね。「何があればうまくできるのかな」と言い換えたらいいわけですよね。「そっか、そっか。テレアポ、確かに楽じゃないよね。じゃあさ、一緒に考えたいんだけど、何があればうまくいくのかな?」。はい。「何があればうまくいくのかな?」というのはかなり使えるセリフです。ぜひ使ってみてください。