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老害に年齢は関係ない!新しい時代のメンターの役割は「教える」ではなく「励ます」!【『メンターになる人、老害になる人。』著者・前田康二郎氏インタビュー前編】(全2記事)

肩書きがあり実績豊富な人が「老害」になってしまうケース 周囲から「嫌われると怖い」と思われる組織の年長者 [2/2]

今は「たくさんの年長者の方が1人の若者を支える」時代

小早川:だからビジネス書って、読む人に何かしら役に立ってもらわないといけなくて。ただ、この本が「老害はこういう人だ、こういう人だ」で、「嫌だよね、嫌だよね」みたいな。なんか不満と愚痴とか、なんかストレス解消みたいな本じゃいけなくて。この本の目的は、やはりメンターになってもらう。メンターを増やすことですよね。

前田:はい。「一億総メンター」。全社内メンター化というか。お互いがお互いの何かしらのメンターになるということができたら、すごく理想かなと。敬意が溢れる会社になるのかなという気がします。

小早川:そうですよね。メンターの話をすごくしたいんですけど。その前にまずなんで老害が社会問題とも言えるようになってきているのかを、ちょっとなんかお聞かせいただけます?

前田:私が若い時代というのは、小早川さんもそうでしょうけれども。たくさんの若者が1人の年長者の方を支えるという図式だったと思うんですよね。

小早川:そうですよね。

前田:私の両親だって5人兄弟ずつで、なんか介護でも兄弟交代でやったりとか。今は反転していますよね。

小早川:そうですよね。親が団塊世代で私たちが団塊ジュニアで、一番ボリュームゾーンですもんね。

前田:だから、1人の若い方が何人もの年長者の方を支えないといけないという時代ですよね。社会的にも職場でも。そうすると、やはり年長者の方がわがまま放題言っていたら、それは若い方はメンタルをやられてしまうわけですよね。

小早川:なるほど。じゃあ、すみません。老害は昔もいたけど若い人が多かったから、老害の被害は薄まっているというか少なかったけど。今は確かに老害が多かったら大変ですよね。

前田:(昔は)チームでなんとか賄えたわけです(笑)。今は逆なので、やはりたくさんの年長者の方が1人の若者を支える。そういう発想に切り替えないと、社会も会社も消滅しちゃうと思います。

小早川:確かに、確かに。

超高齢化社会の日本が「老害大国」にならないために


前田:
ただ、私もそうですけれども。ちょうど私たち世代はギリギリ根性論の時代ですけど。自分たちはそうやって仕えてきたから(笑)。今度は下の人に恩を返してもらおうという人もいると思うんですけど。それは、もうしょうがないよと。その生まれた時代の運命なんだから、やはりそれよりもまずは現実の問題を見ようと。

あとはこれから当然人口が減って若い方の年齢(の人口)が減るので、定年の延長とか、定年を撤廃するという会社もけっこう私の周りでも増えてきているんですね。そうするとじゃあ、上の方がおっしゃるように、メンターであったらみんなうれしいわけですよ。

小早川:すごいですよね。

前田:60歳で来年定年で、でもあの人は技術も持っているし、教えてくれるし。それで「辞めちゃうのがもったいない」と思っていたのが、(定年退職が)65歳まで伸びましたと、会社の通達があれば「やったー!」って、みんなが喜ぶわけですよ。反対だったらどうですか? という話(笑)。

「やっとあの人が辞めてくれる」と思ったら、「え!? また5年?」とか、「定年がなくなっちゃったの?」と。それであると、やはり年長者の方はメンターにならないと、やはりいけないと思うんですよね。

小早川:なんか日本中、これから迎える超高齢化社会で、仕事だけにかかわらず社会生活でも、一概に言えないんですけど、お年寄りがメンター、老害になりやすいとしたら。老害大国だったら地獄だけど、メンター大国だったら、なんかもう日本の未来は明るいみたいな感じですよね。

前田:うん。最先端ですし、他にはまだない事例だと思うんですよね。やはり人の力が結局一番大きいわけですから。(人口が)減ったとしても、1億人いるわけですから。だからやはり一人ひとりのまじめさとか優しさを、老害じゃなくてメンターのほうにベクトルを持っていくと。それをキープするということで、年長者の方も楽しく過ごせますし、若い方も生き生きと活動できるのかなというふうには思っていますね。

甘やかしたり媚を売るのではなく「寛容」になる

小早川:なるほどね。なんか、この間の都知事選で、なんか政策論争のところにやはり一番の大きな問題として少子化の話があって。石丸(伸二)さんなんかがね、一夫多妻制とか言っていましたけど。もしかして年配者がみんなメンターになれば、子どもを生みやすく、少子化も案外改善する可能性もあるかもしれないですよね。今の話でいうと。

前田:そうですよね。

小早川:住みやすい世の中になって。

前田:だからもうお金、あまりにも給料が安すぎて結婚できないというのは、もうけっこう10年以上前から私も会社員時代から周りの若い方が言っていたので。これは、あくまでも結果論ですよね(笑)。だからおっしゃるとおりに、もうちょっとその社会とか、職場が寛容になれば。寛容というのは、甘やかすということとはぜんぜん違うわけですよね。

それはそういうことじゃなくてっていう。媚びを売るとか、そういうことじゃないんだと。普通でいいんだと(笑)。今はちょっとあまりにもいろんなことが厳しすぎるのかなという気はしますね。

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