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老害に年齢は関係ない!新しい時代のメンターの役割は「教える」ではなく「励ます」!【『メンターになる人、老害になる人。』著者・前田康二郎氏インタビュー前編】(全2記事)

肩書きがあり実績豊富な人が「老害」になってしまうケース 周囲から「嫌われると怖い」と思われる組織の年長者 [1/2]

ビジネス書出版社クロスメディアグループによる公式チャンネル「クロスメディアTV」では、ビジネスパーソンに必要な「学び」や「健康」をテーマにお届けします。本記事では、『メンターになる人、老害になる人。』著者の前田康二郎氏が、肩書きがあり実績豊富な年長者が老害にならないためのヒントをお伝えします。

『メンターになる人、老害になる人。』著者が登壇

小早川幸一郎 氏(以下、小早川):「ビジネス・ブック・アカデミー」。今日は、新刊『メンターになる人、老害になる人。』の著者、コンサルタントの前田康二郎さんをお招きして、お話をしていきたいと思います。前田さん、よろしくお願いします。

前田康二郎氏(以下、前田):よろしくお願いします。

話者1:今回のゲストは、事務職のフリーランスで、流創株式会社の代表取締役である前田康二郎さんです。エイベックスなど、数社で管理業務全般に従事し、その後、サニーサイドアップで経理部長として株式上場を達成。その実績を背景に、中国での駐在業務を経験したあと、独立を果たしました。現在前田さんは、利益改善、コンプライアンス改善、社風改善のための社員研修、コンサルティング、講演。そして執筆活動に勢力的に取り組まれています。

小早川:じゃあ(小早川)幸一郎と(前田)康二郎で、今日はやっていきたいので、よろしくお願いします。

(一同笑)

前田:はい。楽しみにしていました。よろしくお願いします。

小早川:前田さんとは毎月ね、たくさんお話している中で、私だったり当社系の相談もさせていただいているんですけど。前田さんのこれまでのキャリアを簡単にお話いただけますか?

前田:はい。大学を卒業しまして、約15年間はベンチャー企業を中心とした管理業務に従事しておりました。一番キャリアとして長いのは経理業務ですけれども、小さい会社でしたら総務、人事、秘書。あとはIPOを目指す、株式上場を目指す会社でしたらIPOの実務ですとか、内部統制。ですからバックヤードといわれる実務は、ひととおり会社員として経験をしました。

そのあと2011年に、いわゆる脱サラをしまして。一人会社を作って、今は14年目ですね。そのまま今日に至るという(笑)。一言で言ってしまえば。フリーランスの事務職というのが、私が会社員時代にやっている人がいたかもしれないんですけれども、自分の中ではちょっと見つけられなかったので。フリーで活動しているクリエイターの方たちとか、営業の方とか、コンサルの方とかもいっぱいいらっしゃるのに、フリーの事務職っていないなと。

そういう方がいたら自分も続きたいなと思っていたんですけど、結局いなくて。じゃあ、やはり自分でやるしかないと思って、30代の後半で、この時期かなと思って独立をしました。

最初の5、6年は実際に総務・経理の給与計算とか、伝票入力とか、そういった実務をやっていたんですけど。今はもう手を動かすのは基本的にはやっていなくて。採用面談とか、そういったことはお立会いすることはありますが、基本的にはコンサルタント。

ご相談業務とか、アドバイスの業務を経営者の方とか、管理業務とかの社員の方とかと一緒にお話し合いをして課題解決をしていくというような、日常ですね。その合間に執筆活動ですとか、講演会とか研修の仕事をさせていただいております。

「老害的な行為」に悩む人の多さ

小早川:ありがとうございます。前田さんとのお付き合いは、10年弱ですかね。けっこう前ですよね。

前田:そうですね。

小早川:前田さんに当社でケース管理の本を書いていただきまして。私は担当じゃなかったんですけど、本を読んで「すごい、いいことが書いてある」ということで。

前田:ありがとうございます(笑)。

小早川:勉強になって。あと、やはり著者略歴でエイベックスとか、サニーサイドアップとか、そういうコンテンツ、メディアとか、クリエイティブの仕事で。経理部門で、IPOのリーダーとして携わったということで、当社も非常にそれに近いビジネスをやっているので。なんか「この方にお話をお聞きしたいな」と思って、お話ししたらすごい、話の内容が、自分が腑に落ちることとか、共感することが多かったので。

「ぜひちょっとうちの会社もアドバイザーで見ていただけないですか?」ということで、今ではね、毎月ちょっとミーティングをしていろいろとお話をさせていただいています。その中で、今回の本ですね。前田さんのほうから、まさにこのタイトルの「『メンターになる人、老害になる人。』という企画どうですかね?」というお話をお聞きして、「めちゃくちゃおもしろいですね!」ということで、今回執筆して出版に至ったという経緯ですよね。

前田さんがこのテーマに着眼というか、企画したり、思いついたきっかけってございます?

前田:実は僕、今日のこれに出たいと思ったんですよ。

小早川:本当ですか(笑)!?

前田:このメディアをやり始めたというのを聞いて、こういうのをやってみたいと思っていて(笑)。1人なので、1人でやるとちょっとおもしろくないというか。やはり対話する方がいて、こういうものって盛り上がるので。なんか、どうしてもやりたいなと思って、新しい企画を考えようと思って(笑)。それが半分なんです。

もう1つは、じゃあ何がいいかなって考えた時に。僕は今までいわゆる小早川(幸一郎)さんがいつもおっしゃっている「プロダクトアウト」というか。自分が「こういう本があったらいいな」というもので企画を立てたり、もうすでに出版社の方で企画が終わりになって、「こういうものが書けますか?」というかたちで執筆ということがすべてだったんですね。

いわゆるマーケットインという、今の世の中の人が困っていて本当に必要な本というかたちで企画を考えたことがなかったなと思って、それでちょっとそれを1回、今回やってみようと思って、周りの方に「今、何が困っているのか」ということを、たくさんの方にうかがったんですね。やはりそこの第1位というのが、いわゆる「老害的な行為で悩んでいる」と。

肩書きがあり実績豊富、お世話好きな人が「老害」になることも

前田:もう1つは、敬意というものが、その組織活動において非常に重要なポイント。あとは会社の黒字化。そこにも必ず敬意がある会社が、やはり伸びている。逆に言えば、赤字の会社を訪問すると。何がいけないかというと、お互いに敬意がない。社長が社員に対して敬意がない、社員同士に敬意がない、社員も社長に対して敬意がない。

やはり商品力とか、そういうこともあるんですが。結局、元をたどれば人なので。その人間関係を円滑にするということに関しては、やはり敬意というものが日本の組織においてはチームで動くことが多いので、そこが大事かなと思って、そういう活動もしているんですけど。「敬意」というと、あまりにも漠然すぎて。みなさん別に今日の今日、求めてはいないのかな。

老害の行為をみなさんからおうかがいすると、そこに敬意がないということ。じゃあ、老害ということをちょっと押し出した企画にすればキャッチーかなと。実際に老害の特徴を書き出していくと、今度はまた新たな気づきがあり、いわゆる老害の人というのは実績があって、肩書きがあって、お世話好きで。そういう人だからこそ、その人に嫌われると怖いっていうことですね。害があるということなんですよね。

小早川:でもそれって、メンターみたいな感じじゃないですか。

前田:そうなんです。だからメンターの人と同じ特徴。

小早川:同じなんですね。

前田:だから、つまり同一人物でもあり、あとは流れで言えば、もともとメンターであった方が老害に転じるということがケースとしては多いのかなと思って。

小早川:なるほどね。

メンターと老害になる人は紙一重

前田:じゃあ、メンターになる人と老害になる人の境界線はどこかというのを、ちょっと今回は書き出してみようという、そういうテーマで書かせていただきました。

小早川:なんか老害本って、けっこう今出てきているじゃないですか。よく前田さんが言われている、本の中に書いていますけど、松本清張の小説ですよね。「すごい怪物みたいな老人が」とかが、なんか出ているみたいな感じ。年寄りという感じなんですけど。なんか別に年齢は関係なかったり、あとは前田さんが言われていた「メンターと老害になる人は、本当に紙一重だ」というお話をお聞きしてですね。

私は正直、老害には興味がなくて。別に自由に生きてきたので、老害みたいな人がいたらそこから近寄らないようにしたりとか。あとは自分自身も老害じゃないつもりではいるんですけど。だから、メンターに興味があったんですよね。だから、どうやったら自分はメンターになるかというのをこの本から知りたかったし。

あとは自分はメンターと思っているんだけれども、人によっては老害と思われている可能性もあるなとハッとしたのもあって。そういうことを前田さんからお聞きしたかったということで、「じゃあ、この本をやりましょう」ってことだったんですけど。まさに、この本の中にすべて書かれていて。自分で編集させていただいて原稿をチェックしながら、すごく勉強になりました。メンターになれるんじゃないかなと思って、指針となる本です。

前田:私も自分で書いていて、すごくいい人になった気がしました。

(一同笑)

前田:読み終えた直後は、またまただんだん戻っていっちゃうんですけど。だからやはり習慣なんだと思うんですよね。だからその書いたものをもう1回、もう1回定期的に読み返して(笑)。なるべくネガティブなことを一方的に言わないとか、(そういうことを)しないということですよね。たぶん加減がわからない。私自身も、そのコミュニケーションの加減がわからないんですよね。

だから、そこの加減をわりと文字化したらいいのかなというかたちで書きました。

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