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国際コーチング連盟認定のプロフェッショナルコーチ”あべき光司”先生新刊『リーダーのためのコーチングがイチからわかる本』発売記念【オンラインイベント】(全4記事)

朝9時から翌朝5時まで働くも降格処分、転職先はブラック企業… 1,600万円の借金を背負いながら果たしたV字回復の経緯

『部下を持ったら身につけたい! リーダーのためのコーチングがイチからわかる本』出版を記念して開催された本イベント。著者であり、国際コーチング連盟認定のプロフェッショナルコーチ、税理士業界トップクラス(上位0.5%)の総合事務所代表でもあるあべき光司氏が登壇しました。本記事では、26歳で会社を降格、ブラック企業に転職するも精神を病みそうになり退職、大借金を背負いながらV字回復を果たしたあべき氏の人生遍歴についてお伝えします。

『リーダーのためのコーチングがイチからわかる本』著者が登壇

あべき光司氏:『リーダーのためのコーチングがイチからわかる本』、新刊発売のウェビナーにご参加いただいてありがとうございます。

今日は1時間半、もしかしたら休憩を5分くらい取れるかなという感じなんですが、このままずっとお話しをしていきたいと思います。もう1つ、みなさんにちょっとお聞きしたいんです。

この本を「もう買ったで」という方って、どれくらいいらっしゃいますかねというのを、挙手のボタンを使って教えていただきたいなと思うんですけど。読まなくても、読んでいなくても、今日のウェビナーは理解できるように、楽しめるようにしていますので、楽しみにしていてください。

いつもお話しをする「本の読み方」、ないしはこのウェビナーやセミナー、何でもかまわないんですが、一番大事なのはゴール、目的です。

ちょっと時間を取りますので、今日このウェビナーに参加した目的であるとか、お仕事上の課題。このウェビナーに参加した目的とビジネス上の課題みたいなことを、ちょっとどこかにメモを取ってもらえませんか。

それを取ってもらうと、それこそ今日の参加した目的というかゴールが明確になって、「今日は何しに来たんやったかな」という振り返りができると思います。じゃあ、20秒ほど差し上げますので、今からゴール、目的を考えてみてください。

「知識を得たい」「コーチングを学んで仕事に活かしたい」とかね。とてもいいと思います。そのためにも、今日はヒントにしてもらえたらいいかなというふうに思います。

あべき流「本の読み方」

みなさん、こうやってわざわざ本を買ったり、買っていなかったりしても、ウェビナーに参加しようと思われた方は、おそらく勉強熱心な方がとても多いと思います。実はあべきの本の読み方は「けっこう独特や」と言われたことがありまして。2023年くらいからみなさんに「僕、こんな読み方をしているんですけど」という感じでお伝えすることが多くなりました。

あべき流の本の読み方です。本に付箋を付けたり、マーカーで線を引いたりとか、よくあると思います。ここがミソなのではなくて、この付箋は全部タスクなんです。

「勉強になった」「ここ、いいこと書いてある」というのだけじゃなくて。例えば今回の『経営者の条件』とか、これを読んで「何をするのか」を書いてあるんです。

どういう意味かと言いますと、本を読んで「勉強になったわー」だけだと意味ないんですね。みなさん、二宮尊徳ってご存じの方もいらっしゃると思います。その方が「報徳思想」という考え方の中で「道徳なき経済は罪悪であり、経済なき道徳は寝言(である)」と言っています。

これを先ほどのあべき流の本の読み方に当てはめて考えると、「アウトプットを伴わない学びは、単なる趣味です」ということです。もちろん「趣味は何ですか?」と聞かれて、「読書です」と答える方、いいと思います。趣味として読んでいるならいいです。

ただ、こういったビジネス書って、「勉強になったわー」とか、自分で週末にゆっくり本を読んで「うんうん」と読むようなものじゃないじゃないですか。先ほど誰かがチャットで書いていただいていたみたいに、仕事で活かせへんかったら意味ないわけです。この本だけじゃなくて、他の本を読む時にも、ぜひ「何をやるのか」を考えながら、読むことをお勧めします。

先ほどみなさんにお伝えしたとおり、「今日は何しに来たんですか?」というのってあるじゃないですか。これも「勉強しに来ました」だけじゃなくて、「その次はないんですかね」ということを考えてもらえたらうれしいなと思います。

かつ、アウトプットにはいくつもパターンがあると思っています。例えば「(学んだことを、)自分でまとめてみる」。ブログで書くとかあるでしょうし、ノートに書いてみるとかもそうかもしれません。さらに下にいけばいくほど、アウトプット力、強制力、成果につながっていくなと思っています。

学んだことを社内で実践してみる

2つ目もこんな感じですね。「学んだことを、社内で自分で実践してみる」。ないしは、学んだことを自分でやるだけではなくて、今度は人に教えるっていいですね。「社外の勉強会を開催してみる」「社外に対してセミナーをやってみる」みたいにね。

これは似ていますけれども、お金を取るか・取らへんかくらいの違いだと思ってもらえたらいいかな。500円でも1,000円でも報酬をいただいて、例えばこうやってオンラインのセミナーをやりますと。

今日はたまたま、すばる舎さんのご厚意で無料でやっていると思いますけれども、あえて有料で300円でも取ってみると緊張感が出るじゃないですか。「『来てよかったな』と思ってもらえるように、どうしたらいいだろう?」と考えると思います。これも強制力が高まります。



みなさんが組織をお持ちであったり、チームをお持ちであった場合には、そこでプロジェクトチームを立ち上げてもらって、「自分ではなくて、タナカさんにやってもらう」みたいなこともできます。

こういうことができると、相手への強制力が高まります。僕ら主催者側が定期的なミーティングを開催して、「こんなことはできた? これはできている?」ということをやるといいかなと思いました。

朝9時から翌朝5時まで仕事をするも、26歳で降格処分に

簡単な自己紹介として、こんな感じでいっぱい書いています。こんなことどうでもいいんですけれども、本の最後に著者の紹介がありますが、そこに「ルービックキューブが得意です」と書きました。

ルービックキューブを「単発最速29.992秒」でそろえられると書いているんですけど、29秒でそろえられます。ルービックキューブをやる業界からすると、29秒ってぜんぜん速くないんですけど、一般の人からすると6面そろえられるだけですごいって言われますよね。

ですので、ちょっと恥ずかしいんですけど29秒って書いています。とはいえ、ここまで見ると、人によっては「なんかすごそう」という感じがしません? だって、漢字がめちゃ多いし、写真も宣材写真ですから、良いふうに撮って多少加工しているわけですよ。

あべきのセミナーを受けられた方は、裏プロフィールというのをよく聞いていて、「またか」と思われるかもしれないんですけど、実は裏プロフィールには、コーチングとの出会いみたいな話があります。

簡単に言いますね。あべきは先ほども言ったみたいに、会計事務所を経営していたり、それ以外に今12社の会社・事務所を経営しています。そこだけ聞くと、なんか格好良くないですか? 

でも実は僕、26歳まで大塚商会という会社で働いていたんです。これは(本には)「大手システム会社」と書いていますね。今から23年前、26歳の時に業績が振るわずに降格処分になって、その当時のあべき青年はすねたんです。

当時はいわゆる「9時5時」という、朝9時から朝5時まで仕事をさせられるわけですよ。でも僕は、仕事が大好きでめっちゃ楽しかったです。あの当時を思い出すと、良い思い出しかない。降格になったのは残念だったんですけど、それでも仕事は楽しかったです。

ITのベンチャーのブラック企業に転職、逃げるように仕事を辞める

その当時大塚商会は6,000人くらいの会社だったと思います。「あんな大きな会社では、俺の実力は発揮できへんな」と思いまして、そこからITのベンチャー企業に転職をするんです。従業員は50人くらいだったと思います。大阪と東京に支店がありましたが、単なるブラック企業でした。なので、「このままおったら、病んでまう」と思って悩んでいました。

税理士という資格があると知ったのは、このタイミングでした。ご存じの方はいらっしゃるかもしれませんけど、税理士って5科目を1科目ずつ取っていって、5科目そろったら「税理士です。おめでとう」となるんですよ。

なんなら1年間で2科目、3科目取る人はなかなか珍しくて「すごいね」となるんです。2年で1科目取るのが普通くらいなので、「10年、20年くらいかけてできたらいいな」と思っていたところ、「病みそう」となって、逃げるように仕事を辞めちゃったので。

つまり、「適性があるかどうかもわからへん。どんな仕事かもわからへん。税金を計算するんやろうな」と思いながら、自分のプライドを守るには「税理士になるために辞めたんや」という言い訳が必要だったんですね。

リーマン・ショックによって1日で1,600万円の借金が

簿記3級を受けるんですけど落ちます。さらに、簿記3級が受かる前に簿記2級を受けるんです。落ちます。

もういよいよ後がないと。繰り返しですけど、僕のプライドを守るためには、「僕は税理士になるために、ITベンチャーを辞めた」ということにしなければならないわけなので、半年くらい浪人をして、「よーし、受かった」と思って、会計事務所に就職をしようとしました。そうしたら、50社落ちて、1社しか面接してくれませんでした。悲惨です。

その面接をしてくれた1社に就職をすることができ、そこで働きながら勉強をしていくんですけど。なかなか試験に受からず、「ここからは勉強に専念しよう」と思ったところ、その年にリーマン・ショックが起きて、貯金が全部なくなるどころか、1日で1,600万円くらい借金ができました。

43歳でコンサルタントの大会で日本一・V字回復をはたす

そこからは借金を返しながらなりふりかまわず勉強して、結果的に40歳の時に税理士になりました。43歳の時にコンサルタントの大会で日本一になって、ここからV字回復を果たすんですね。「EMPオーナー士業超実践講座」というセミナーを開講して、僕がどういうふうにいい感じにやったのかということを、税理士や士業の人に教えるわけです。

これがすばる舎さんから「本を出しませんか?」と言われてできたのが1冊目(『オーナー士業(R)になって、たちまち年商1億円を突破する方法』)です。これがありがたいことに「もう1冊出しませんか?」と言われて、「ぜひ出させてください」と言ったのが今回の2冊目です。それで、今12社の会社のオーナーになっています。

何が言いたいかと言いますと、僕は26歳で会社をすねて辞めてから、40歳で税理士になるまで「なんで辞めたんやろう?」とずっと後悔していました。

ただ、仕事を逃げるように辞めたり、28歳で「自分、ぜんぜん適性ないやん」と思いながら、なんとか1社しか受からなかった会計事務所で持ちこたえたり、ないしは大借金を背負ってでも、なんとか税理士になろうと思えた。

人生を変えた「コーチング」との出会い

これって実は、この本にもあった「コーチング」にたまたま出会ったからなんです。これは本の72ページに書いているんですけど、その当時、僕はコーチングなんてまったく興味がなかったんですね。20年前に、たまたま知り合いがコーチとして独立するという話を聞いて、「え? コーチングって人の話を聞く仕事やのに、それでご飯を食べられんの?」と思ったんですよ。

でも、「どうも独立するらしいから応援してあげよう」と思って、あんまり興味はなかったのでめちゃ失礼な言い方ですけど「雇ってあげた」という感じでした。

ただそのおかげで、それこそ26歳で、27歳で、28歳で、29歳で、33歳で、いろんな節目節目でコーチングにすがった感じがあります。税理士になって独立した時に「こんなにすばらしいコーチングのスキル、テクニック、在り方、やり方を、より多くの人に広めたい」と思って、僕自身がコーチングを研究し、実践をしました。

1冊目の本は、さっきも「43歳でコンサルタントの大会で」という話をしましたけれども。こっち側(2冊目の本)はそもそも書きたかった本だったので、「2冊目を書きませんか?」とすばる舎さんに言っていただいて、とてもうれしかったです。

今回、本の中でお伝えしている主な内容は、1章から8章まで。それとおまけで、PCCマーカーというのがあります。

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