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「リーダーの仮面」識学社長登壇!2022年「改正女性活躍推進法」対策のためのノウハウとは?(全3記事)

経営者や幹部の「良かれと思って」は、だいたい裏目に出る 組織の機能不全を生む「部下は自由を望んでいる」という思い込み

発行部数20万部の大ヒット書籍『リーダーの仮面 ーー 「いちプレーヤー」から「マネジャー」に頭を切り替える思考法』の著者、株式会社識学 代表取締役社長の安藤広大氏が登壇し、女性が活躍できるフィールドを作るための識学の理論を語ったイベント「『リーダーの仮面』識学社長登壇!2022年「改正女性活躍推進法」対策のためのノウハウとは?」の模様を公開。対談相手は株式会社Surpass代表取締役CEO石原亮子氏が、モデレーターはリスナーズ株式会社 代表取締役CEO垣畑光哉氏が務めました。 ※イベント元の動画はこちら

「リーダーの仮面~女性活躍推進編~」

石原亮子氏(以下、石原):本日のイベント「リーダーの仮面~女性活躍推進編~」ですが、女性活躍推進法が2022年に改正されますので、その対策法を含めて、株式会社識学の安藤社長にご登壇いただき、ファシリテーターはリスナーズ株式会社の垣畑社長にお願いしております。では垣畑さん、よろしくお願いいたします。

垣畑光哉氏(以下、垣畑):みなさん、こんにちは。リスナーズの垣畑です。石原さんからバトンを受け取りまして、ここからファシリテーションをさせていただきたいと思っております。さっそく今日登壇のお二人の紹介から移っていきたいと思いますが。安藤社長、ご無沙汰しております。

安藤広大氏(以下、安藤):ご無沙汰しています。

垣畑:今日参加の方は、ご存じの方ばかりだと思うんですけれども、株式会社識学の代表取締役社長、安藤広大さんです。詳細は省きますけれども、大阪府生まれでバリバリのラガーメン。体育会系の出身というところで、なんとなく識学さんにも男くささを、僕個人で感じたりもしているんですけれども。

今日は「白組代表・安藤さん」「紅組代表・石原さん」ということで、私は白組をサポートしながら、今日は女性の活躍の話なので、その辺りについては同じ立場で安藤さんのお話しを聞きたいなと思っております。なにしろ、3年2ヶ月で上場を果たしたということで「有言実行」ということをされている安藤社長です。

安藤:ありがとうございます。よろしくお願いします。

垣畑:続きまして、石原亮子さん。株式会社サーパス代表取締役CEOということで、1979年東京生まれ。

石原さんとも長い付き合いなんですけれども。僕からすると、ご自身がトップセールス、女性で営業をずっと続けてこられて、なおかつ、組織化されていて。今は100何十名とおっしゃいましたっけ?

石原:今、140ですね。

垣畑:140名の組織中7割が女性というところで。女性活躍のお話しをされる方、いろいろ多いと思うんですけれども。そういう組織を持って、かつ自分自身トップセールスもしてきたという文脈でお話しができる人って、少ないんじゃないかなと。

私も自分の会社でいうと、編集とかライターの人って女性がすごく多いんですね。そういう人たちにいかに活躍してもらうか? というところを、今日は自分ごととして、いろいろ教えてもらえたらなということで進めていきたいと思います。

石原:お願いします。

安藤:お願いします。

そもそも2022年の「改正女性活躍推進法」って?

垣畑:では、ここから本日のアジェンダ。

大きく4つありまして「改正女性活躍推進法とは?」。来年の春から施行されるこの法律について、お話しをしていきたいと思います。

さっそくなんですけれども、なんとなくニュースでは知っているようで、おそらくしっかりはちゃんとは理解できていないんじゃないかなと。私がですね。

今日参加のみなさんはいろんな粒度があると思うんですけれども、まず石原さんに「そもそも2022年の改正女性活躍推進法って?」というところでお話ししてもらえればと思います。

石原:まだ大々的には告知されていないので、人事の方も「え、知らなかった」という方もいらっしゃるんですけども。常時雇用する労働者が、今までは「301人以上」だったのが、来年からは「101人以上」の事業主に向けて、女性活躍に関する数値目標の設定と行動計画策定が義務化されます。

そのうち、いくつかあるうちの1つ以上の数値目標を定めた行動計画を、社内にも周知して外部にも公表していく。必須算出項目はこの4つですね。

「採用した労働者に占める女性の割合」「男女の平均勤続年数の差異」「労働者の隔月ごとの残業時間・労働状況」「管理職に占める女性の割合」ということで。これを公表していかないと、いずれ罰せられたり、会社の名前が公表されるという制度が来年からスタートします、というのが簡単な改正の内容になります。

垣畑:ありがとうございます。

石原:もう1つ。2003年、政府は国全体で「2020年には社会の指導的地位を占める女性の割合を30パーセントにする」「202030」目標というのを掲げていました。

しかし2020年7月になって、目前にいろいろなことが起きているからか、1回の記者会見でサラッと「あと10年延ばします」ということで(笑)。一気に10年延びたというのが背景としてありますので、ここから女性活躍推進への取り組みが本格的になるの、というのが、この法律の社会的な背景になります。

トップがコミットしていない、日本の女性活躍

垣畑:全体の流れを、石原さん的にはどうお感じになっているんですか? 

石原:「ああ、またやったな」みたいな感じですよね。

垣畑:(笑)。

安藤:(笑)。

石原:これ、本当に気がついたら「3歩進んで2歩下がる」というか。後退しているという感じなんで、世の中がいろんなことでパニックになっている間に、たった1回の記者会見で10年先延ばし。本当にトップがコミットしていないなというのは、あらためて感じました。

垣畑:日本ってもともと(女性活躍が)すごく遅れている部分で、なんでこんなに進まないんでしょうね? いつも、すごく忸怩たる思いを語っているじゃないですか。

石原:(笑)。よく言われるのが、経済・ビジネスのところで「ジェンダーギャップ指数」は156カ国中120位と。年々下がっているんですけど、先進国ではもう完全に最下位ですね。政治の分野においては147位なんで、さらに低い。たぶん大学に行っていたら留年ですよ。

(一同笑)

石原:というくらい「成績が悪い」という意味では、さっきの指導的立場、もしくは意思決定する立場の人たちが、やはりその本質的な目的・意味を見出していない。必要と思っていない、というのが根っこには大きくあるんじゃないのかな。

もしくは、錯覚しているという感じですね。という結果が、30年経っても「3歩進んで2歩下がるか」「大して進んでないか」という状況かなと感じています。

安藤:今日の本題に出てくることだと思うんですけど、識学の立場からすると、やはり「長時間労働をよし」としているところに問題があると思っています。要は成果で評価するんじゃなくて、プロセスで評価するという日本の文化というところが、長時間労働を誘発していると。

今日の話にも出てくると思うんですけど、女性はライフステージによって長時間労働ができないことがあるので、「長時間労働をよし」の部分で一気にチャンスを失わさせてしまっている。僕の立場からすると、やはりプロセス評価というか、そういった感情的な評価をしているところが、前に進まないことの大きな理由の1つじゃないかなと思いますよね。

垣畑:なるほど。ちょうど今、安藤さんに振ろうと思ったところに、思い切りカットインしていただいたんですけれども。

安藤:(笑)。

石原:フライングです(笑)。

安藤:我慢しきれずに。

女性にとっても働きやすい環境を生む、識学の考え

垣畑:そんな安藤さんに。逆に識学さんって、もともと経営マネジメントを提供されているんですけれども。

さっき僕も前フリで「男性的なイメージがする」とか、そういう一般的な見え方がもしかしたらあるのかな? という前提で。識学を今日初めて知る人がもしかしたらいるかもしれないので、そのへんの“そもそも論”と、逆に女性活躍へのお考えを聞ければと思うんですが。

安藤:そうですね。識学というのは簡単にいうと、社内から誤解や錯覚をなくしていって、組織内における無駄な時間をなくしていきましょうと。そうすると、組織の生産性が高まって成果が上がるという仕組みなんですけれども。

「識学が女性活躍とどう絡むか?」という話にいっていいですかね。誤解や錯覚をなくしていこうと思ったら、社内上はちゃんとルールで運営していかなきゃいけないということを、徹底していかないといけないということなんですけれども。

ルールで運営していくことによって「男性・女性」をあまり大きく分けるつもりもないんですけど、やはりルールがしっかり決まっていないような会社だと、それぞれが感情的に接し合ったり、人間関係でちょっと揉めたりするところがあると思うんです。

どちらかというと、女性のほうがそういう「『人間関係や感情に基づく問題発生』の部分で集中力を失うことが多い傾向にあるのかな」と思っているんですけど、ルールで運営していくと、そういったところに変に気を使わなくていい。だから女性のみなさんにとっても、すごく集中して働ける環境になるというところで、識学によって女性も働きやすい職場を作れるんじゃないかなというのが1つあります。

実際、うちの女性社員も「今までの会社では非常に人間関係が面倒くさくて悩んできたけど、識学ではそこがないので非常に働きやすいです」という声も複数聞いています。

あともう1つは、先ほど言いました「成果で評価するということを、識学ではしっかりやっていきましょう」と言っていますので、そういった意味では、長時間働くとかそういうことで評価されるという職場環境じゃなくなります。「やることさえやっていれば早く帰る」ということを、まったく否定しない文化になっています。

先ほど言ったように「女性がライフステージによっては早く帰らなきゃいけない」という状況は、どうしても男性と比較するとまだまだある社会だと思いますので、そういった意味でも識学は女性にとっても働きやすい環境になるんじゃないかなと思います。

経営者や幹部の「良かれと思って」は、だいたい裏目に出る

垣畑:石原さん、なにか女性側の立場からの補足などはありますか?

石原:そうですね。私たちも識学を3年前に導入しまして、それまではよくある「フラットな組織」。「ファミリーのような組織」というか、今でも仲のよさとかは残ってはいるんですけど。ルールとか明確なものもそんなになかったり、本当に「社長がルール」みたいな感じを、女性が7~8割でずっとやってきていました。

ある一定の人数まではよかったんですけど、30人超えて50人、80人となった時に、私自身、マネジメントの限界を感じました。それを機に識学を入れました。

経営者とか幹部の「良かれと思って」がだいたい裏目に出るのが、ここにいるお三方含め、これを聞いていらっしゃるみなさんもご経験されていると思うんですけど、上司は部下が「自由が一番楽」とか「自由を望んでいる」と、思っていたと思うんです。

女性の場合、特にお子さんがいて時短勤務の方の場合も、会社としての方向性やルール、マニュアルがしっかり明確になっているほうが、時間内に自分自身がやるべきことが明確になるので、ある程度自分の仕事に自信を持てるようになるまでは楽なんです。

「ルールやマニュアルが明確である方が迷いがなくなるんだな」というのを、この2年間、男女問わず数名のメンバーのものすごい成長を見ていて実感しました。「ルール不足・マニュアル不足」が今までの機能不全の原因だったんだと体感しました。

識学を持ち上げているわけではなくて、それは事実でした。識学を導入して「100人の壁」を突破できたということでは、トップが思う「いい組織」って、けっこう錯覚の部分があるんだなということ。これは実際に自分の組織を通して痛感しているところです。「女性に識学って合うんですか?」とよく聞かれるんですけど、さっきの安藤さんのラガーマン的なことも含めて、発信が強めなので(笑)。

垣畑:キャラクターが(笑)。

石原:だけど、最初は拒否反応を示していた女性のほうが、意外に「識学入ってから働きやすくなった」という人が多かった。。これは本当に私も目からウロコ。最初は、半信半疑で実は始めたんですけど、実際は「今のほうが力を出しやすい」という人が増えていきました。

垣畑:それはどのへんがですか?

石原:いちいち社長に聞かなくても自分で判断できるとか、共通言語と共通ルールがあるので、イレギュラーなものがあった場合だけ話し合えば済むようになったりという意味では、生産性は上がっていると思います。

垣畑:そうですね。『優しい社長が会社を潰す』って、なんかドキッとしますよね。優しいと錯覚していた自分が恥ずかしい、みたいな(笑)。

石原:本当ですね。

垣畑:これからまだ間に合いますかね。安藤社長。

安藤:いつでも大丈夫です。

石原:(笑)。

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