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『ミッション』を語り続けるリーダーが組織を変える~「ついていきたい」と思われるリーダーになるには~(全6記事)

愚痴が減り、指示なしでも自走可能になり、気概が生まれる 「MVVが浸透した組織」で生まれる、思考・行動とは?

多くのビジネスパーソンは、上から「ミッション」が落ちてくるものの「なぜ、今それをすべきなのか?」「その中で自分の活躍がどのように作用するのか?」を考えず、与えられた仕事を淡々と処理しがち。そのような会社では社員に「ミッション」が浸透しません。すると行動是正や行動強化に繋がらず組織文化が根付かないため、「世の中をよくするために会社があり、その一員として自分がいる」と理解するのは難しいと考えられます。そこで、スターバックスコーヒージャパンの代表として業績向上・ブランド定着に多大な功績があり、著書『「ついていきたい」と思われるリーダーになる51の考え方』が35万部を超えるベストセラーとなっている、株式会社リーダーシップ コンサルティング代表取締役社長・岩田松雄氏が登壇したウェビナーの模様を公開します。

「『ミッション』を語り続けるリーダーが組織を変える」

斉藤知明氏(以下、斉藤):みなさん、おはようございます。Uniposの斉藤です。本日は「『ミッション』を語り続けるリーダーが組織を変える」と題したウェビナーを、リーダーシップ コンサルティング社長の岩田さんをお招きして、一緒にお届けしていきます。

本日のプログラムはこちらです。「ミッション」が、今日のテーマにもなるのですが、まず「ミッションってどういうものか? どういう組織を作っていくことができるのか?」について、参加者のみなさんと全員で考えていきたいなと思っています。

続いて岩田社長からお話しいただくパートがあり、ディスカッションに入っていく。そんな流れを想定しております。よろしくお願いいたします。

申し遅れました。私、斉藤と申します。Fringe81株式会社で「Unipos」という事業を運営しています。もともとはスタートアップを起業したり、Fringe81の中で社内創業にてUniposを立ち上げて子会社化したり、経営統合したりしておりました。

その時に、自身が100名近くのチームをマネジメントしてきた経験と、Uniposを通して500社以上の企業のみなさまをご支援させていただいた実績に基づき、組織についてのさまざまな知見者をお招きするウェビナーのファシリテートをさせていただいています。

では、本日ご一緒させていただく、株式会社リーダーシップ コンサルティング代表取締役社長の岩田さんです。よろしくお願いします!

岩田松雄氏(以下、岩田):おはようございます。よろしくお願いします。まずは「はじめまして」という方も多いのかな? 私は日産自動車でいろんな仕事、例えば生産管理、購買、財務など……車のセールスもやりました。途中、アメリカのUCLAビジネススクールも行かせてもらいました。あとは外資系のコンサルティング会社。それから、100パーセント外資系の日本コカ・コーラで購買の仕事をしました。

それから、今はもうなくなってしまいましたが、アトラスというゲーム会社で社長を勤めました。「プリクラ」で一世を風靡して上場までしたのですが、その後70億円の赤字を出していました。RPGの『女神転生』というのはみなさんご存知ですか? 『真・女神転生3』を、ちょうど僕がいた時に8年ぶりにローンチしました。それから、おもちゃのタカラで常務をやりました。

イオンフォレストっていうのは「THE BODY SHOP(以下、ボディショップ)」、イギリスの自然派化粧品会社ですね。そこで4年社長をやり、売上を2倍・利益を5倍にすることができました。

その後、スターバックス。今日はたぶん、スターバックス中心の話になるかと思いますけど、ここで2年社長をやった後、今の会社リーダーシップ コンサルティングを自分で立ち上げました。あとは、立教大学や早稲田大学のビジネススクールで教えたりしてます。今日はよろしくお願いします。

斉藤:よろしくお願いします。スターバックスさん、イオンフォレストさん、アトラスさんを経営されてらっしゃった岩田さんに、なぜミッションが重要なのか? どうやったらきちんとした組織を作っていくことができるのか? などについて、たくさんディスカッションしていきたいと思っています。

ミッション・ビジョン・バリューが“語られない組織”

斉藤:ではさっそく、最初のパートです。「ミッションを語り続ける強いリーダーシップってどんなものなのだろうか?」について、本日ご参加いただいているみなさまに2つ問いかけを用意していますので、ぜひお付き合いください。

1つ目。「ミッション」、それに付随するものとして「バリュー」ないしは「パーパス」と呼んでる会社さんもいらっしゃると思います。それが“語られない組織”の従業員は、どのような思考・行動を取ると思いますか? あえてネガティブな聞き方をしています。みなさまのご意見を、チャットでお送りください。

「向かう方向がバラバラ」「ダラダラと作業する」「見ている方向がてんでバラバラになってしまう」「言われたことだけをこなす」「個人主義」「自分勝手な行動をする」「言行不一致」「受身的な行動になってしまう」「部分最適」。

「ことなかれ主義」という声も出てますね。岩田社長、ここが気になるなという部分はあったりされますか?

岩田:いや、まずみなさんの反応の早さに驚きましたね。今、参加者が500人を超えてますが、これだけの方が早朝から参加して。ミッション・バリューという重たいテーマに対して、こうやってバーっと答えが出てくることに驚きました。

ミッション・ビジョン・バリューというのは難しくて抽象的な概念なので、この後に説明したいと思います。まずは、皆さんが今日のオンライン研修に対して真摯ですばらしいなと思いましたね。

斉藤:ありがとうございます。そんな中、いろいろとご意見が出てきていますね。「タコ壺化」「モチベーションがわかない」「会社として統一性のない意思決定がされがちになってしまう」。

「『売ればいいでしょ』という、好き勝手な行動が許されてしまう」、これはけっこう難しいテーマですよね。

「『一人ひとりの自律性』というところとは、どう兼ね合いで進めていくんでしょうか?」についても、ぜひ今日話していければと思っています。

「つまらない」っていうひと言もありますが「会社がつまらなく感じてしまう」というのも、まさに出てくるのかもしれません。

MVVが“浸透した組織”で生まれる、思考・行動とは?

斉藤:では一転して、問いの2つ目に移ります。「ビジョンやミッション、バリューが浸透した会社組織では、日常的にどのような思考・行動が一人ひとりから生まれると思いますか?」という問いです。

以前、同じような問いかけをした時に出た「指標があるので自律的に行動できる」「共通の目的に向かってチームワークが生まれる」という例を持ってきていますが、みなさまいかがでしょう。

「イノベーティブな提案・行動、自律している人が増える」「考える」「気概が生まれ、エンゲージメントが高くなる」「働く意義を見出すことができる」。

「IではなくWeで語れる」という言葉もいいですね。「私は」ではなくて「私たちはこうするべきだ」と語れるっていうのは、すてきですね。

「具体的な方法について、目の前の方向が違っても目指すものが同じなので、一体感がある動きになる」という表現をしてくださった方もいますね。ありがとうございます。

「ゴールが一緒だから権限移譲もしやすくなるので、どんどん組織もスケーラビリティが上がります」という声もありますね。

まさに、今日お話しするテーマにも近いことも出てきますね。

岩田:そうですね。言い方が失礼かもしれないけど、すごくみなさん、ちゃんと考えておられるなって思っていてですね。答えのレベルが高いので、ちょっと今、緊張感が走ってるんですよ。

斉藤:(笑)。

岩田:「中途半端なことしゃべれないな」みたいな。あるレベル以上を超えた答えが出てきてるので、今ちょっと緊張して手が震えちゃって(笑)。一所懸命、お話しをしたいと思います。

斉藤:このウェビナーにお集まりのみなさんが「こういうことを考えて、組織を変えていきたいんだ」という思いを持って集まっていただけてるのかな? というのを、ひしひしと感じられる時間だなと思っております。

「愚痴が減る」「指示がなくても適切な方向に向かって自走できる」。なるほど、たくさんの声いただいてますね。ありがとうございます。

まさにこの、ミッションについて。今、自分がチャットに発言した意見以外に、他の方が書いていただいたものも「確かにこういう課題もあるんじゃないか」というところは、ご確認いただけたかなと思います。

では、これを通して今日は「ミッションを語り続けるリーダーシップはなぜ強いのか? それをどうやって作っていくことができるのか? リーダーシップってどういうものなのか?」について、さまざまな企業の経営者を歴任されている岩田社長からご講演いただければと思います。

では、よろしくお願いします。

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