2024.12.19
システムの穴を運用でカバーしようとしてミス多発… バグが大量発生、決算が合わない状態から業務効率化を実現するまで
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則武里恵氏(以下、則武):こんにちは。パナソニックの則武と申します。
松井:これから100BANCHの紹介をしたいと思います。
則武:実は今日、朝起きてびっくりしたことがありました。松井さんはロフトワークのプロジェクトリーダー、私はパナソニックのプロジェクトリーダーでやらせてもらったんですけど、今日が松井さんとFacebookでお友達になって1周年の記念日でした(笑)。
松井:(笑)。
則武:改めてこのプロジェクトを本当にこの1年怒涛のように進めてきて、「まだ1年なんだ」という気持ちと、「まだ3ヶ月なんだ」という気持ちと、いろいろな思いが蘇ってきて、そんな日にこのイベントできるのを非常にうれしいです。
これが100BANCH。今日みなさんがお入りになったときは、ちょっとエントランスのところの雰囲気がまた違う感じになってたと思うんですけれども。開業した時はこのような風貌で、2階と3階に私たちの活動を展開するかたちでスタートしました。
次の100年を豊かにする100のプロジェクトが集う場所ということで、「短期集中・同時多発。野心的な若者の活動とともに一緒に未来を創造していく、いまだかつてない実験区」を目標にして立ち上げています。
この「100BANCH」というネーミングについて少しご説明したいんですけれども。これは「次の100年」という意味の100もありますし、「たくさんのプロジェクト」という意味の100。よく「hundreds of」とか、そういう表現を英語でもすると思うんですけど、その100という意味です。
そしてこの「BANCH」には、何番地という場所という意味もありますけれども、bunchで英語で「束」という意味がありまして。
たくさんの若い人たちのエネルギーとか、渋谷に集まる多様な人たちのエネルギーを束にして未来につなげていく思いを込めたネーミングとなっております。
則武:100BANCHの1階はもうすぐオープンをいたしますカフェ。2階が若者の野心的な活動を推進するプロジェクトスペース。3階がこのフロア、未来創造のためのコラボレーションスペースとなっています。
こちらのプロジェクトは、私たちパナソニック、来年創業100周年を迎えるエレクトロニクスカンパニーであるパナソニックと、1階でカフェをされるカフェ・カンパニーさん。
こちらはカフェ文化と都市のライフスタイル・コミュニティ創出のパイオニアでいらっしゃいます。あとロフトワークさん。オープンコラボレーションを得意とされているクリエイティブエージェンシー。
このぜんぜん違う強みを持っている3社の共同プロジェクトとして推進しています。3社で次の100年につながるコトづくりを行っていこうという取組みです。
発端は、パナソニックが来年2018年に創業100周年を迎えるというところの、100周年プロジェクトの一環として検討を進めてきました。これはまだロフトワークさんと出会うというか、このプロジェクトがスタートする前の話なんですが。
私たちは次の100年どういう会社になっていきたいのか? パナソニックの内部の言葉だと思うんですけど、「お役立ち」という言葉がありまして、やっぱり社会にどうやってお役に立っていくのかを考えていくよい機会なんじゃないかなということを思いました。
次の100年、お役に立つということを真剣に考えたときに、自分たちだけでやるということは考えるだけでもけっこう限界があるなと。
次の時代を作っていく世代の人たちと一緒にそのお役立ちについて考えて挑戦できるような場や取組みをやってみたいなというところが検討のスタートでした。
則武:「なぜ若者なのか?」というところなんですけど、今となってはすごく大きな会社となって、いわゆる大企業というイメージで見られるパナソニックだと思うんですけれども、もともとは松下幸之助が23歳で起業した会社です。
ソケットの設計図がありまして、「このソケットを作って売ったらめっちゃ儲かるんちゃうか」とたぶん思ったんだろうと。その設計図を片手に、前の会社を辞めてしまって、「これで独立するんだ!」という感じで起業したと聞いています。
そんな無謀な挑戦だった。たぶん当時の人にとってもけっこう無謀な挑戦に映ったんじゃないかなと思うんですけれども、奥さんは質屋通いをして幸之助さんを支えたりとか、そういう起業の仕方をしたベンチャー企業だったというところをまず私たちも今思い出して、もう一度その挑戦者魂みたいのを持つことが大事なんじゃないかなと思っています。
250年計画というのがパナソニックの中にありまして。それは25年というのが1代の人が、1人の人が活躍できる期間が25年ぐらいだとしたら、それを10代繰り返して、250年かけて世の中をよりよくする、壮大な目標であり思想と思うんですけれども、それぐらい長期のスパンで幸之助さんは未来のことを考えていた。
だとしたら、私たちもこの100周年という機に100年度の未来のことまで展望してなにかプロジェクトを進められたらいいんじゃないかなということで、長期の視点で若者たちとともに豊かな未来を作るところにコンセプトを置いています。
則武:若い人たちとともに一緒に挑戦していこうと作ったのが「GARAGE Program」です。幸之助さんが23歳で起業していますので、そこから100年かけてこの今の社会を作り出してきたとするのであれば、100年後に当たり前になっているような次の時代というのも、23歳とかそのぐらいの年代の人たちが作っていくんじゃないかなと思います。
私たちはそういう人たちを応援できる企業でありたいし、そういう人たちと一緒に未来をつくっていける活動になるといいなということで立ち上げているプログラムです。
松井:ここから私、ロフトワークの松井がそのプログラム、GARAGE Programの具体を紹介したいと思います。
GARAGE Programは、35歳未満のヤングリーダーにフォーカスを当てて、彼らの野心的な創造活動を支援してくプロジェクトです。
このプロジェクトの活動内容には、もちろんビジネスでもいいですし、例えばアートを作りたいとか、なにか特定の研究をしてみたいでもいい。
もちろん、ものづくりでなにか起業してみたいのも含めて、自分が本当にやりたい活動というのを提案してもらう。その提案がおもしろいと思えば、ここの場に集まってもらって実行してもらおうというようなプログラムです。
松井:例えばどんなプロジェクトがあるかというと、みなさんから見てスライドの一番左手には、高校が起業して株式会社立ち上げて、コンピュータ、コミュニケーションロボットを作っているプロジェクト。実際に全家庭に普及させたいというパッションを持ってやっているプロジェクトであったりとか。
スライドの真ん中は、ふんどしを改めて日本の文化として世界に発信していきたいというプロジェクトです。
右側が、日本の文化である漫画にインスピレーションを受けて、海外の人とコミュニケーションをとるときの翻訳機のデバイスのかたちが実際に吹き出しのかたちになっています。
例えば、図書館とかカフェとかで海外の人とこの吹き出しを通じてコミュニケーションできるような翻訳機を作りたいとか。実際に応募をしてきて、ここの2階のスペースに入居してプロジェクトしています。
入居してくると、最初は別々のテーマで集まってきたメンバーたちでも、共通のテーマみたいなところがあるチームはコラボレーションが始まっています。
例えば左側は、昆虫を実際に食べる。人が食べる。昆虫食というプロジェクトをやっていて。しかも昆虫をおいしく食べたい。おいしく食べるデザインをするというようなプロジェクトが立ち上がって進めていたり。
真ん中は、その昆虫を、人が食べないけれど、魚に食べてもらうという。魚の養殖に昆虫を使おう。いずれも未来の食糧問題を起点としていて。ただ、今、具体的になにが自分たちが実践できるかという活動をしている。
右側は、野菜と魚を一体に育てることができるアクアポニックスという装置を、世界中で今ムーブメント起こっていて、それをこの東京から発信していきたいというようなプロジェクト。
共通項としては「未来の食」というのがテーマになっていて、この3つのプロジェクトがコラボレーションしたりしています。
松井:彼らのプロジェクトを推進しているのが、このラインナップ、21人のメンターたちです。もう顔写真でみなさんきっとご存知の方多いと思うんです。この各界のトップリーダーたちが「自分はこのプロジェクトはすごいおもしろいから推進したい」と思ったら、即採択。
審査委員会は設けるんですけれども、審査委員同士の合議をとったり、審査員で審査をしたり、共通のチームを決めたりではなくて、もう1人のメンターが「自分これ支援する」と決めたら即採択というような独特の審査をしています。
実際に、入居OK、プログラム採択となりましたら、3つの大きな特典があります。まずは、その2階のGARAGEというスペースで、そこにフリーで入居できます。まず限定3ヶ月なんですけれども、3ヶ月期間フリーで入居できて、さまざまな道具を使えたりとか設備環境が使えます。
次にメンタリング・アドバイスですね。先ほどの21人のメンターから、主に代表の1人がそのプロジェクトに対してのメンタリングを行ってくれる。
月1回ミートアップ交流会というのを設けて、ここで自分の活動の進捗を紹介して、メンターからのアドバイスをもらうというような機会が受けられるようになっています。ときには1人のプロジェクトに対して複数のメンターがつくようなものもあります。
3つ目が情報発信ですね。彼らのプロジェクト、まだまだ若くて誰も認知が少ないものを我々が持っている情報ネットワークにつないで取材を受けられるようにしたりとか、自分たちがプレゼンテーションする機会というのを、イベントなどを企画して発信していくお手伝いをするというような3つの特典があります。
松井:現在のところ100件以上、120件ぐらいの応募がありまして、31プロジェクトが採択されました。ちょうどその3ヶ月ごとにプログラムが入れ替わっていきます。3ヶ月に経ったプロジェクトが卒業したばかりというような状況です。2年間で100プロジェクトを目指していて、毎月締め切りを設けています。
それが2階のGARAGEというスペースで行われている主な活動で、3階は彼らの活動の情報発信の場。今日のようなイベントのようなことを開いて発信するであったり、パナソニックさんと外部の人の未来創造拠点となっています。
例えばこの場で、今日はこういったトークイベントというか、100人ぐらいのゲストを招いてのイベントですけれども、ワークショップみたいなかたちで開いたりとか。
プレゼンテーションをして、自分のプロダクトのピッチをして外部の人にデモをする場になったりとか。ときにはダンスホールになったり、アーティストのパフォーマンスの場になったりしています。
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