2024.10.01
自社の社内情報を未来の“ゴミ”にしないための備え 「情報量が多すぎる」時代がもたらす課題とは?
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司会者:ここからは質疑応答に入りたいと思います。この会場で直接質問していただけたらと思います。
質問者1:福田さんに質問なんですけれども、サッカーの監督コーチはライセンスを持っているんですけれども、野球の監督コーチはライセンスなしで、プロ野球経験者が主になられるんですが、福田さんはキャプテンをやってああいう苦労をされたと。そういう時に個人を大切にしたらいいんじゃないかと言うお話をされましたけれども、そういうのを含めた中で野球というのは個人スポーツなんでしょうか。
なぜかと言うと、サッカーはシステムや戦略を教えることによってチームを勝利に導くためにライセンスが必要で、野球は個人スポーツだから教えるというかそういうことがないから、ライセンスなくプロ野球はやられているのかなと思うんですけれども、監督のキャリアだとか色々あると思うのですが、当然指導者は最終的には目指されると思うのですがそういう点についてどう思われますか。
高校は有名な監督さんがけっこういらっしゃいますが、小学校とか中学校とか下手になる練習をけっこう見受けるもんですから、その点含めてプロ野球の選手として少年野球を教えられる時にどうやってらっしゃるかなと思いまして。
福田:そうですね。まずライセンスが必要かどうかというところですかね。考えたこともないですけれども。ただ野球は個人のスポーツではないですけれども、個の力が大半を占めていると僕は思っているので、そこに関しては個の力が野球は大きいと思っています。
福山:福田くんの思う、いいコーチと悪いコーチの違いってありますか。野球は今ライセンスがないと思いますので、プロ選手目線で。
福田:正直合う、合わないはあって、選手の間でも人によって意見はバラバラで、そこについてはなんとも言えないですけれども、僕の偏見かもしれないですけれども、背の低いコーチはいいコーチが多いです。
(会場笑)
福田:本当です。本人も言ってるんですけれどもやっぱり体力差が大きいので、背が低い人って体全部を使って本当に頭を使ってやっている方が多いですね。現役の選手もそうですけれども。体が大きくて力がある人はあんまり考えていない人が多いです。
(会場笑)
福田:これ本当なんですよ。僕もどっちかというと考えていないほうだと思うんですけれども。ああした方がいいんじゃないか、こうした方がいいんじゃないかっていう意見をどんどんもらうので、難しいですけれども。今のはただの僕の偏見です。
福山:大切ですね、プロ野球選手じゃないとわからないこともあるので。あとはオーダーメイドというか、福田くんには福田くんの指導というか、人によって違うんじゃないかっていう。
福田:それは人によって全然違いますね。上から打つっていうのも、イメージが人によって違うので、コーチになって上から打つっていう指導を始めても、実際現役の時は全然下から打っていたりとか。本人感覚では上から打っているんでしょうけれども。極端に言えばですけれども。そういうのが正直多いので、人の感覚っていうのは難しいですね。
福山:補足しますと、僕がビジネスでコーチング研修みたいなのをやっているんですけれども、1つ大切にしているのは「セルフコーチング」という自分で自分を教えるということを練習としてやっています。これ野球もそうなんですけれども、自分が人に教えるときに、初めて言語化ができて、教えるほうがどんどん学んでいくということがよくあると思うんですけれども。この理屈を使って「教えること」自体を目的としたトレーニングすること、ペアを組んだりとかして定期的にやったりとかするといいと思います。
質問者2:福田選手に質問です。今年あの満塁ホームラン(プロ入り後初となる阪神戦での満塁ホームラン)見ました。先ほど声援の話があったのですが、例えばマツダスタジアムのカープファンとか、甲子園のタイガースファン、声援とかすごいじゃないですか。ビジターで当然どの球場も行くと思うのですが、選手はすごいとか感じるものなのですか。
福田:感じますね。今どこの球場もすごいですからね。僕が初めて3年目に1軍上がった甲子園ではベンチで見ているだけだったんですけれども、正直涙が出てきて、感動して。檜山さんが代打で出た時にやばいと思って。野球を自分がしてるのにそれどころじゃなく感動していたことがありますね。本当にすごかった。今はマツダもそうですし、甲子園もそうですし、ベイスターズの横浜スタジアムもすごいですね。楽しいですね。
福山:相手の応援のほうが見える?
福田:僕は相手の応援が大きい時も頑張れるので。逆に「やったろう」みたいな。「沈めたろう」みたいな。そういうのはいつも思っていますね。すごい応援いつもありがとうございます。
質問者2:もう1つ聞きたいことがあるのですが、来年はどこのポジションでレギュラー取りたいとかありますか。
福田:試合に出られるならどこでもいいですね。ただ、ファーストでレギュラー取りたいってずっと言っているので、どうなるかわからないですけれども、試合に出ることが最優先なので。
福山:新聞に「もうレフトはない」って書いてあったけど。
福田:球団に言われたんです。レフトはもういいよって。理由は聞いていないです。外野の守備用グラブも作ったのですが。まだわからないですけれどもね。隙あらば外野の練習も、もちろんしておこうかなと思っていますよ。
質問者3:私、秋季キャンプから春季キャンプまですべて見に行っていて、この10年間で監督が3人変わっていますが、それぞれの監督のやり方とか、指導方法とか、それぞれの選手の目の色を見ていると落合監督には選手の目が鋭かったのですが。谷繁監督になりますとちょっと微妙に変わりまして、今、森さんに変わりまして、選手のほうも変わってきているなと思いますけれども、選手目線ではどんな感じかと思いまして。
福田:監督についてですか。どうですかね。とりあえず最下位なので、上がっていけるとは思いますけれども。
福山:それぞれ違う?
福田:全然違いますね。
福山:例えば、落合さんの時はどうだった?
福田:どうだったというよりは、あの頃はレギュラーがいたので、ここ何年かとは状況が違うので。ファームから上がって隙あらばレギュラーを取ろうっていう状況とは違うので、監督がどうということではないんですけれども。
福山:ちなみに僕は20年前から谷繁監督に似てる(顔が)って言われていました。
(会場笑)
福山:監督って意識しますか。
福田:意識しないとは言えないかもしれないですね。したところであんまり変わらないと思うのですけれども、意識しちゃう部分はありますね。
福山:1軍、2軍をいったりきたりするときに、1軍の監督、2軍の監督どちらを意識するとかありますか。
福田:そこの監督の違いはないですけれどもね。上がったからには絶対いいかたちで、試合でいい結果を出さなきゃダメだっていう思いはありますね。2軍の監督が推して僕を上げてくれるパターンが多いので。なんとかそっちの期待に応えたいなという思いはありますね。
質問者3:お二方に質問なのですが、立てた目標より下のほうで結果が出てしまうことが多いと思うのですけれども、目標の立て方は高めにしますか、それとも「これは無理だろう」っていうくらいまで高くしますか。例えばビジネスマンでしたら月に100万くらいしか売上がないのに、月に1億と設定するとか。プロ野球選手でしたらホームランシーズン60発にしてしまうとか。そういうのってどうでしょうか。
福山:目的を最初に定めます。目的が一番大事です。目標は正直、低く設定できていれば達成できてしまうので、目標の達成自体にそんなに価値はないと思っています。意味はありますが。ビジネスで言えば、前年度より成長させることが目的なのか、そのマーケットの中で何番手でいることが目的なのか、シェアを何パーセント取るのか、というところから定めて、そのために必要な目標とはなにかを定めてマネジメントするようにしています。
達成できない目標を課してしまうと自分も疲弊しますし、メンバーも閉塞感を感じる。達成しないということが普通になると、それはリスクだなと思っているので「達成によって組織に勢いをつける」ことを目的として、目標を定めていることもあります。僕の場合、その目的設定・目標設定に多くの時間を割いています。
福田:僕は数字の目標はあんまり好きじゃないので、あんまり数字の目標は立てないようにしていますね。
福山:どんな目標を立てるんですか。
福田:ただ試合に出たいっていう。そのためにはもちろん数字もついてこないといけないんですけれども、僕は野球をしたいので、そこですね。
福山:数字を残す以外で試合に出るために必要なことってありますか。試合に出ることが目標だとした時にやれることはあるのかなと思って。例えば亀沢選手とかは盛り上げるということも価値になって、それも選ばれる理由の1つなのかなっていう。
福田:自分の長所ですね。
福山:長所というかバリューというか。1軍にいる理由と試合に出る理由。それをどこで担保するのかなっていうのが気になる。
福田:当たりがでかいっていうのが僕の持ち味ですよね。それだけじゃ残っていけないですけれども。
福山:当たりがでかい福田……そろそろキャッチコピーとかも決めたいね。
福田:4番手捕手!
(会場笑)
福山:やるんだ。(笑)
福田:もちろん準備はしてる。キャッチャーは守るぞと言って守れるポジションじゃないので。だから全員怪我したら僕が出ます。
福山:すばらしい!
福田:準備はしています。
福山:話を戻すと目標の立て方は数字じゃなく、試合に出たいとか。
福田:そうですね。数字の目標はあまり立てたことがないですね。
福山:あえて聞きますけど、来シーズン何本打ちたいですか。
福田:20本ですね。
福山:え、20本ですか。前半戦で?(笑)。
福田:ホームラン王になっちゃうよ。
福山:え、なりたくないの?
福田:なりたいよ!
福山:なりたいでしょ。なってよ! みんな思ってる。
(会場拍手)
福田:ありがとうございます。
福山:改めて来シーズン何本打ちますか。
福田:えー42本。
(会場拍手)
福田:レギュラーを取るっていう一番の目標がありますから。
福山:ちなみに40本でなく42本の心は。
福田:今年筒香がそれくらい打ってたので。
福山:筒香選手は、44では?
福田:じゃあ45っす(笑)。
福山:確かに後輩だもんね。筒香選手とも話したりするの。
福田:いや挨拶だけですけれども。去年バットもらって。2本もらいました。
福山:それでホームラン打ったの?
福田:いや、それは使ってないです。去年の夏ですかね。打てなさすぎて基本バットってあまり変えないんですけれども、人のバット握ったりしないんですけれども、どうしようと思ってバットをいろいろもらって。握って練習で1回くらい使って、ああこういう感じなんだっていう。村田修一さんからももらいましたし。で、去年のオフに自分のバットを変えたっていう。全然違います、バット。
福山:気候によっても重さ変わったりしますもんね。
福田:重さめちゃくちゃ変わりますよ。
福山:バットケースとか入れるんですか?
福田:ありますね。入れてないですけれど。でも外に干したりとか日に当てて。1週間遠征に出て帰ってきたらバットが20~30グラム重くなっていたりとか。なので、気づいたら量るようにして、なるべくそのなかで軽いのを試合用にしていますね。
福山:イチロー選手は乾燥剤入れてみたいなことをしているみたいですが。
福田:ジュラルミンのケースね。
質問者4:(横浜高校の)後輩に筒香選手がいるじゃないですか。年俸がめちゃくちゃ上がった報道ありましたよね。福田さん以外にも中日自体が年俸がちょっと厳しいじゃないですか。年俸等の話は選手間でなにかおもしろい話はありますか。「あいつもらいすぎじゃねえか」とか。
福田:言えないでしょ、それは。
(会場笑)
福田:めちゃくちゃしますよ。契約更改を一気にみんなやらないで何日かずつやるので、情報を交換したり、こうやったらいいんじゃないかっていう話をしたり。今年は僕2日目だったんですよ。早かったんです。契約の場で代表としゃべるんですけれども、なるべく僕はしゃべらないようにしていて、めちゃくちゃしゃべる人ももちろんいるんですけれども、とくに今年は絶対なにも言わないって決めてやったので。それだけです。
福山:査定ってあるじゃないですか。打率とかが関わるって聞いたことがあるんですけれども、連れてきたファンの数とかビジネス的に考えるとファンをどれだけ連れてきたかとか、グッズがどれだけ売れたかとかって入っていいんじゃないかなと思うんですけれども、入ってます?
福田:よくわかんないですね。それは選手会に言ってもらって。僕はノーコメントです。
質問者4:最終的にはどれくらい狙ってますか。
福田:それはもう筒香越え、4億。5年以内に。
(会場拍手)
質問者5(少年):プロに入団してから見た目だけで一番怖そうな人は誰ですか。
福田:見た目だけで、それは監督じゃないですか。森監督。実際は優しいです。正直あんまり話をしたことがなくて。ピッチャーとはよく野球の話をしていますけれども、僕はナゴヤドームですれ違う時に「お前まだいたんだ」っていう言葉をいつも頂きます。
(会場笑)
福山:どう捉えるの? それは。
福田:「誰だ?」っていつも言われますね。「福田です!」っていつも言ってます。1回今年7月のナゴヤドームで阪神戦で能見さんからホームラン打った時に、(ベンチの並びが)加藤さん、森さん、佐伯さん、田尻さんだったんですよ。完全に興奮して森さんと加藤さんのハイタッチをシカトしちゃったんですよ。
(会場笑)
福田:気づいてないんですけど、しかもそのあとファールチップが加藤さんに当たったっていう。あの時はマジでびびって謝ったんですけれども。次の試合かその次かでホームラン打ってその時は「うぉーい」みたいな感じでしたけれども。
福山:(質問者5に対して)怖そうな監督に対してなにを聞きたいかな? その対策を知りたい? 来年どう立ち向かえばいいか?
福田:目を合わせない(笑)。
質問者6:小中高と全国大会に出場されたということで、全国まで出るということの陰によき指導者がいるとよく聞くんですけれども、指導方針のところで指導者の間で考え方の違いがあった場合にどうしますか。指導を100パーセント聞いて中学、高校時代を過ごされたか聞きたいです。
福田:どちらかというと僕は100パーセントに近いくらい、監督とかコーチの指導に乗っかるかたちでやっていました。これ違うんじゃないかなと思いながらも。それは選手からしたら絶対失敗ですね。ここ2、3年くらいで聞き流せるようになって、それで自分で考えられるようになったので。
今までは聞くばっかりで、言われたことをずっとやっていたので。それはそれで聞くのはいいですけれども、あんまりよくないと思いますね。考えようと思わなくても、考えなきゃできないという状況になってきて。
福山:横浜高校の時とかはどうだった? 考えさせる指導だった?
福田:いや、そんなことないんじゃないかな。部長が野球を教えていて、正直プロよりもレベルが高いくらいの細かい細かいプレーをやっていたので、その時点で僕はついていけてなかったんですけれども。聞き流すっていうのは大事ですね。その時はもちろん聞きますよ。聞きますけど試して「なるほどな、これは合っていないな」って理解していかないとプロではやっていけないです。
福山:補足しますと小、中は(福田氏と福山氏が)同じチームでやっていたんですけれども、よき指導者はいましたか?
福田:中学校の時は正直あんまり教わっていないです。
福山:高校は明確に指導者の力が出ますよね。2年半しか同じ選手がいないなか、毎年強いのは確実に指導者の力があるなというふうに感じますよね。
福田:プロでもバッティングコーチ何人もいるので、みなさん意思疎通をきっちりやって選手が迷わないようにというかたちでいつもやってもらっていますね。
福山:僕は、慶應義塾高校だったんですけれども、当時、上田監督からの指導は、今非常に役立っております。彼は「監督って呼ぶな」「上田さんと呼んでくれ」とずっと言っていて。1人の人間として教えるから、監督として全部従うっていうスタンスはやめてくれと。俺も間違っていることがあるから、間違っていたら言ってくれっていうことをずっと言っていて、監督の意見に反論したりとか普通にありました。
その成果がいろいろなところで出ていました。今日気づいた方、いるかもしれないですけれども福田選手って一言も言っていなくて福田さんって言っていました。それもあってか、僕もメンバーに「社長」と呼ばせないようにしています。同じ志を持つ同志として、立場こそ違えど、なるべく対等な関係でいたいと考えております。
立場が上だから言うこと従うというのはせず、常に自分の頭で考えるっていうことを、高校野球のときに、すごく養われたと思います。どうしても野球って軍隊教育から来ているって言われているように、上下関係というところをずっと引きずってしまい、思考を停止しちゃう1つの原因かなと思います。
冒頭で話した「精神力と忍耐力」の忍耐の部分、言われたことをやる力は抜群につくんですけれども、自分でどういう大人になりたいかとか、どう生きていきたいとか、野球でも「どんな選手になりたいか」などを考えるきっかけを与えるっていうことは一流の人材を育成、輩出する指導者として大切なポイントなのかもなと思います。
質問者7:今年の5月にファームの試合で出待ちをしている私にサインをいただいたんですけれども、試合でお疲れの時に子供の分と色紙2枚いただいたんですけれども、その節はありがとうございました。お疲れのなかサイン書いてくれる選手と書いてくれない選手といるなかで、福田選手はすごい気さくにファンの方に対応していただいたりとか、ファンを大切にされているなというのがすごいあるのですが、人と接する際に心がけていることやコミュニケーションで大切にしていることはありますか。
福田:チームの中で、正直僕はしゃべるほうではないので、コミュニケーションは下手くそなのでなんとも言えないですけれども。
福山:愛されキャラだよね。けっこう意識してない? 人付き合いとか。
福田:嫌われたくはないでしょ。
福山:ファンサービスを積極的にする選手、しない選手いるでしょ?
福田:まぁ確かにあんまりサインとか書かない選手もいますが。僕は書いたほうがいんじゃないかなって普通に思いますね。サイン書いてくださいって言って、書いてくれたら嬉しいですもん。コミュニケーションはわからないですね。
福山:SNSをやろうとした時に、InstagramとかFacebookとか、それがファンサービスだと思っているんじゃないかって言われちゃうこともあるかもしれないんですけれど。
福田:そういうコメントもあるっていうふうに聞きましたけどね。僕に直接来たわけじゃないですが。「これがファンサービスって思っているんじゃねーよ」っていうコメントを。
福山:だから(SNSを)やらない? 福田くんの日常見たい人たくさんいると思うけど。
福田:僕の日常興味ありますか? なにもしてないですけれども。
福山:ブログをもっと更新してほしいなっていうのはありますよね。
(会場拍手)
福田:わかりました、やります!
福山:ファンのみなさんが今も今後も応援してくれるはずだから。
福田:そうですね、頑張ります!
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