
2025.02.18
「売上をスケールする」AIの使い道とは アルペンが挑む、kintone×生成AIの接客データ活用法
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司会:「CMOを目指すマーケティング人材のための『キャリアの磨き方』」というタイトルです。それでは皆さん、よろしくお願いいたします。
小野進一氏(以下、小野):それではセッションを行っていきたいと思います。西井さんから自己紹介よろしくお願いします。
西井敏恭氏(以下、西井):株式会社warmthの代表とオイシックス株式会社という食品宅配のECをやっている会社のCMOをさせていただいている西井と申します。よろしくお願いします。
私はもともとマーケティング畑とは全然違うところの仕事をしていました。2001年、ブログもない時代に自分でホームページを更新しながら、2年半ぐらい世界一周旅行をしていました。
旅行記を出版して、その後2013年までドクターシーラボという化粧品会社でデジタルマーケティングの責任者をしたあとに、自分の会社warmthを作りました。現在はオイシックスと2つの会社を股にかけながら、というお仕事の仕方をさせていただいております。
『世界一周 わたしの居場所はどこにある!?』という本を出しまして、これはamazonランキング1位をとったんですけれども、このレビューに「特におもしろくも何ともないです。どうしてこんなブログを書いたりするんですか?」というレビューがありまして、自分のなかで作家として生きていくことはないなということで、Webのマーケターをやっています。
warmthという会社の代表取締役としてもやっているんですけれども、クライアントさんはスタートアップから数百億の規模まで様々です。こちらは戦略支援をしている会社になります。まだ7人ぐらいの会社なんですが。
もう1つ、きょうはCMOということで、食品宅配のオイシックスという会社がどういうことをやっているかというお話をさせていただきます。全国各地の生産者のところから商品をセレクトしまして、有機や無農薬の野菜など安全安心な食品を集めて、お客様にご注文をいただいて、それを毎週届ける、そういうEコマースをやっています。こちらのCMOをやらせていただいています。よろしくお願いします。
小野:よろしくお願いします。
安部泰洋氏(以下、安部):自己紹介をさせていただきます。株式会社フロムスクラッチ代表取締役社長の安部と申します。簡単にプロフィールをご紹介させていただきます。
ビジネスキャリアで申し上げると、大学2年生からビジネスの世界に飛び込んで、大学生活の3年間で約15社の会社でフリーランスで営業をフルコミッションでやっていました。1つの会社で営業トップをとったら次の会社に行く、その会社でトップとったら次の会社に行くみたいな感じで、どうどうめぐりみたいなことをしていて。
新卒で人材系ベンチャー企業に入社をし、その後、リンクアンドモチベーションという組織人事コンサルティングをやっている会社からヘッドハンティングを受けて入社をしました。
この会社では、組織人事系のコンサルティングと、企業のブランドイメージをどう上げていくかというブランドコンサルティングの事業に携わっていた流れから、2010年の4月にフロムスクラッチという会社を設立し、現在はマーケティングの事業をやらせていただいております。
具体的に、どういうビジネスをやっているかをご説明できればと思うんですが、「B→Dash」というマーケティングのプラットフォームサービスの開発導入支援を行っています。
テーマは、「次世代型マーケティングプラットフォーム」で、コンセプトは「一気貫通」と「ALL in one」。簡単に言うと「to B」のビジネスだろうが、「to C」だろうが、オフラインだろうがオンラインだろうが、企業はマーケティングを行う上で、集客、販促、売上、顧客管理という、この3つのステップを必ず踏みますと。
今日がまさにそういうテーマだと思いますが、集客で言えば、デジタルマーケティングなどでユーザーを獲得し、獲得したユーザーに対してメールアプローチなどの販促をし、最終的に契約に至ったユーザーの売上と顧客管理をしていくと。
市場の現状で言うと、ツールもベンダーもプレイヤーもデータもすべて縦で切られてしまっている状況がゆえに、どこからのどの施策からのCPAが安いとかは、当然どの企業様も追われているんですが、どの施策だったりチャネルからのLTV(Life Time Value)が高いかみたいなところを追求しようとすると、それぞれのツールからデータをはき出して、アクセス組んでドッキングしてなど圧倒的情報量が生まれるなかで、それを縦に切るのではなく、横でデータ管理をしてプラットフォームに載せましょうというのが、「一気貫通」の世界です。
2つ目のコンセプトの「ALL in one」は、読んで字のごとくなんですが市場に出回っているあらゆるマーケティングのファンクションを、すべて実現できるというものです。
最近の流行として、「マーケティングオートメーション」とか、そこから派生する「ビッグデータ」、「レコメンド」、「A/Bテスト」、「LPO」等々、いろいろなキーワードがありますが、普段仕事をするなかで、このような複雑なことを「B→DasH」1つでできて、業務構想削減のお手伝いしていくというものです。
普段私がビジネスに接しているお客様が、マーケ担当などCMOの方とお仕事をする機会が多いので、本日はそういう観点でいろいろお話ができればなと思っております。
小野:よろしくお願いいたします。
川上智子氏(以下、川上):株式会社JIMOSの川上智子と申します。
私は、JIMOSで執行役員をさせていただいております。JIMOSは化粧品の通信販売している会社です。100億円ほどの規模の会社ですが、左側のマキアレイベル、右側のcoyoriという自然派のブランド、この2つで化粧品を販売している会社です。
私が主に担当しているのが新規集客の部分で、こちらはオンラインもオフラインも、広告のクリエイティブの開発からメディアのバイイングだったりプランニングなど全般を担当しております。
coyoriというブランドに関しては、事業部長をさせていただいておりまして、現在20億円ぐらい売上規模があります。こちらは2010年、5年前に立ち上げて、今年ようやく黒字化したブランドなんですが、それに関わる全般の意思決定をさせていただいております。
JIMOSは、メーカーではないので工場は持っておらず、製品開発に関しては、こちらで企画したものを製造委託(OEM)で作っていただいております。製品開発から広告、販促、販売までを一気通貫で行っている会社になります。
ビジネスキャリアでいうと、私は、大学卒業後からずっとJIMOSにおりまして、現在12年目になります。はっきり言ってしまうと、JIMOSのなかでどう成り上がるか……という感じでここまで来たので(笑)、そんなに華があるものはないんですけれども、粘り強さということでお話しできればと思います。
小野:よろしくお願いします。川上さんは一児のお母さんですよね。
川上:実は、1歳ちょっと過ぎた息子がいて、役員と母親の両立に日々苦しみながらやっております。
小野:ありがとうございます。よろしくお願いします。私は今回主催させていただいておりますホールハートという会社で、代表をして約6年ほどたちます。
新卒から10年間は数千人規模の会社でサラリーマンをしておりまして、その後、宣伝会議という会社に入社をしました。その後、事業を立ち上げて、子会社のマスメディアンという会社の代表を7年ほどやりまして、宣伝会議に戻って1年だけ役員をやりまして、今の会社を立ち上げたという経歴です。
今までのキャリアのなかで一番長くやっているのは、職種でいうと営業です。領域でいうと人材ビジネスで、新卒で企業に入りたいという就職活動中の学生さんや、転職をしたいという方を含めると、おそらくこれまで2万人ぐらい面接をしてきてました。そのなかで、いろいろな方のキャリアを見てきました。
特に女性はキャリアを考えていく上で、今日みなさんがいらっしゃるような業界は労働時間が厳しい環境なので、そういう方たちがどういうふうにこの先キャリアを磨いていったらいいのかとか、将来どういうふうに仕事と家庭との両立を考えていったらいいのか、みたいな話もよく出る話題だったりします。
小野:本日はCMOを目指す人のためのテーマなので、マーケティング人材にフォーカスをしたいとは思っています。
ただ、(日々関わっている)転職活動の8割はマイナスのスタートです。プラスでこういうことをしたいからと転職するよりも、今の環境がいやだからという理由がすごく多くて、そういう方たちの相談にのることも多いんですが、本日は前向きな話をしたいと思います(笑)。皆さん、よろしくお願いします。
まず、皆さんそれぞれ、マーケター、社長、執行役員、いろいろな肩書きがあるかと思いますけれども、「マーケターというくくりの仕事は?」ということで、伺いたいのですが。西井さん、まさしくマーケターですが。
西井:そうですね。私は十数年マーケティングの仕事だけに携わってきて、オイシックスに転職したのはちょうど1年ちょっと前です。今、自分の会社もやっているので、週に2日ぐらいがオイシックスの社内にいるCMOです。何か変なポジションなんですけれども。
社内での私の仕事は、オイシックス自体が元々Eコマースの会社なので、デジタルマーケティングのレベルはまあまあ高くてやっていることは多いんですが、私が一番やっていることとしては横断プロジェクトのプロジェクトオーナーとして仕事をしていることが一番多いです。
例えば、サイトのUIを改善しましょうとなったときに、元々、新規の獲得やリピートのCRMなどの仕事って、社内で部署ごとに分かれていてそれぞれの組織で確立されていたりします。
そのときに、「サイトのUIを改善するのって誰がやるの?」というときに、宙に浮いちゃう仕事だと思うんです。そういう仕事のプロジェクトオーナーとして、いろんな部署から人をピックアップしながらチームを作って、という仕事をしています。
UIだけではなくて、例えば私はよく「マーケティングってプロモーションだけの話じゃないよ」という話をするんですけれども、プロダクトだったりプライス、4Pと言われているプロダクト、プレイスみたいなこともすごく大事な要素で。
商品名1つとっても、野菜は名前によって売れ方が全然変わりますよね、というときに、じゃあ、その商品名をどういうふうにマーケティングしていくのかというと、意外に宙に浮いちゃうんです。そういう宙に浮いた仕事をやっているというのがオイシックスのなかでの私の一番の仕事です。
小野:ありがとうございます。宙に浮く仕事をやるのがCMOの仕事ということなんですか。
CMOってそもそも何なんですかというのが、日本ではまだ確立されていない。西井さんは業界内でCMOとして有名なので、そもそもCMOって、どこからCMOでどこからがCMOじゃないのかみたいな、そこを最初に伺ってもいいですか?
西井:オイシックス自体は、元々マーケティングカンパニーなんです。社長がすごくマーケティングが好きで、もともとはマッキンゼーでマーケティングをやってたりして。
マーケティングのリテラシーはすごく高くて、みんながマーケティングをやろうという意志がすごく高いんですが、僕が社長から言われているのが「CMOって上からものを言う人じゃない」と。「上からものを言うのは俺だ、社長だ(笑)」と。で、「CMOの仕事は、逆に底辺だ」と。
僕、一番底辺なCMOと言われているんですけれど(笑)。例えば、現場と接しているスタッフさんが、お客様の声を集めていたり、商品を作ってそのフィードバックをもらったりする、まさに現場に一番近いところの声が経営に届かないことってたくさんあると思うんですね。
僕はどちらかというと、トップダウンでモノを下ろす仕事をしているわけではなくて、現場からそういう声をうまく拾い上げるんですね。「経営者に言っても、なかなか声が届かない」とか、「自分たちの権限では言っても仕方ない」みたいなことって結構あったりするんですが、僕はその辺を、いろんな方とお仕事をしながらどんどん取ってきて、プロジェクト化をしている、というのが僕のCMOの仕事です。
小野:社内でコミュニケーターとか、トランスレーターのような感じ。
西井:それもよく言われます。エバンジェリストでもありますし、例えばサイトのUI、オイシックスのUIって、すごく悪かった時期があって、みんなそれに気づいていて改善したいと思っているんですど、どこがやるとか、誰がやるとかが決められない。そういうことを僕が発言して、社内でこういうことが大事だという話をし、それを経営として決定してチームを作り、みたいなことです。
小野:なるほど。西井さんありがとうございます。
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