
2025.02.12
職員一人あたり52時間の残業削減に成功 kintone導入がもたらした富士吉田市の自治体DX“変革”ハウツー
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カラ・スウィッシャー氏(以下、カラ):それでは質問を受け付けます。
ロジャー・マクナミー氏(以下、ロジャー):Elevation Partnersのロジャー ・マクナミーです。素晴らしいお話をありがとうございます。来年大きな選挙戦が予想されていますが、大統領候補にシリコンバレーから伝えるべきメッセージはありますか? ここではあまりそういう話を聞かないので、もしお二人から何かあればお伺いしたいです。
ビル・ゲイツ氏(以下、ビル):教育は当然ながらひとつの争点ですね。1番重要なんじゃないかな。
ロジャー:技術的に解決できるようなものなのでしょうか?
ビル:もちろん技術は教育に影響を与えるでしょうけど、教員の育成や高校の基準など、技術的な関係はどうしても少なくなってきてしまうことから、もっと制度的な改革が必要かと思います。
スティーブ・ジョブズ氏(以下、スティーブ):大きな問題がたくさんあるのが現状で、シリコンバレーが解決できるような大きさではないものがほとんどだと思います。あと、業界がどれだけ国の安定に依存しているかを我々は忘れつつあると思います。
今は長期的に安定していて、我々も技術発展に集中的に取り組むことができていますがね。それに加えて、エネルギー資源に対する意識は変える必要があると思います。結果的にどうなるかはわからないですが、再生可能エネルギーの投資はすごく増えてきているので、シリコンバレーもそこに影響を与えることができるのではないかと思います。
カラ:お二人は投資しているんですか? 個人としてでも、会社としてでも。
ビル:ちょっとだけね。
カラ:そのちょっとは結構大きいんでしょ。
ウォルト・モスバーグ氏(以下、ウォルト):ざっと数億ドルかな?
カラ:スティーブは?
スティーブ:してないな。
ウォルト:じゃあ次の質問ね。そこの方。
ドン・エクランド氏:Sony Picturesのドン・エクランドです。どの段階で多様化が行き過ぎだと言えるのでしょうか? トークの中で、マイクロプロセッサやメモリの価格が下がり、ソフトウェアも普遍的になってきているとお話にありましたが、コーディングやネットワークの技術規格の制定により個人的にはすごく仕事がしやすい環境になってきていると思います。
しかし多様化が進めば、こうした規格内に収束しきらなくなるのではないかとの危惧があります。今後、医療や交通のように小さくまとまりきらなくなっても、なお人々の生活をシンプルに豊かにする可能性があるかどうかをおうかがいしたいです。
スティーブ:私もビルも2つにまとめることができると思ってますよ。いや、想像や革新を制御することは難しいことで、ちょっと窮屈になっても文句は言わずにイノベーションを目指してる人がほとんどだと思ってるよ。
ビル:経済市場は多様性の制御をすごくうまくしてくれていると思うよ。規格の観点からしてはね。ビデオフォーマットなど、インターネットの規格はすごい影響力が大きくて、収束機能としてはちゃんと機能していると思います。
もちろんワイヤレスなどの新しい規格が増えて、特徴が重なり合ってるものは時々消えたりもしますが、業界としては規格を制定や廃止を上手に行っていると思います。
ジェシー・コーンブルース氏(以下、ジェシー):こんにちは、HeadButler.comのジェシー・コーンブルースです。お二人は若手ではもうないので、遺産についておうかがいしたいと思います。
ビル、あなたが行っている人道支援活動は、もしかしたら本業より世界に影響があり、あなたを嫌いな人でも否定できないほど素晴らしい行いだと思います。もし遺産を残すとしたら、コンピュータと慈善事業、どちらでしょう?
そしてスティーブ、ビルを見て「素晴らしい会社を持っているし、自分で立て直す必要がないからいいな」と思うことは?
カラ:それは答えてくれなさそうね。
ビル:私にとって1番大事なのはパーソナルコンピュータです。それをやって10代、20代、30代を過ごしてきましたからね。後々まで結婚しないほうがいいと思っていたほど天職に尽くしてきました。
そこから生まれたスキルや資産のおかげで、テクノロジーがなかった人たちの為に色々できたと思っています。どちらもできたことに対して恵まれたと思いますが、結局は頭の中はソフトウェアのことでいっぱいで、それは一生変わらないでしょう。
スティーブ:質問は、「毎日会社に行くことを鬱陶しく思っているか」だったっけ?
ジェシー:いや、ビルの第2の天職に羨望することはありますか?
スティーブ: ビルが墓地で1番金持ちになるのが目標じゃないおかげで、世界が良くなっていると思うし、すごいことだと思ってますよ。ビルもそうだったと思いますが、僕は中の中、中の下ぐらいの家庭で育って、お金にはあまり興味がありませんでした。
Appleが若いうちに成功したおかげで、若いころもお金に困りませんでした。仕事と家族に集中できました。2人とも、運良く 、タイミング良く居合わせて、ラッキーとしか言いようがないです。
30年以上、才能に溢れている人たちと毎日好きな仕事ができています。これ以上幸せになることはないと思うんです。それと家族がいて、他に求めることはありませんよ。そういうことから、僕は遺産については考えてませんね。毎朝起きて、この人々と仕事をして、自分たちと同じぐらい気に入ってくれる物を作ることだけを考えてます。それだけできれば嬉しいです。
ビル:2人ともそうかと思いますが、やっていることに対する市場価値はあまり把握していませんでした。1975年に「すべての机、すべての家庭にコンピュータを」というスローガンを掲げた時も、どれだけ大きな会社にしなければいけないか、なんて考えていませんでした。
規模が倍増する度に「こんな人数をまとめられるのだろうか」「やりたくなくなってしまうのでは」と思っていたので、毎回これが最後だと思っていました。常に最先端を維持することと、様々な才能を持った人々を沢山集めて働く環境を作ることは、大きな挑戦でした。
最初はやはり難しいことでしたが、時が経つにつれてできるようになりました。会社が今のようになって、本当に良かったです。
スティーブ:自身が取り組んでいることに対して情熱を持たないと、やめてしまうのが普通です。これはとても難しいことです。長期的にやらなければならないため、辞めてしまう人も多いのです。
成功した人と失敗してしまった人の違いは、その取り組みに対する情熱が違うんです。好きでなければやっていられない、というのは普通のことですよ。常に不安は拭えないし、大変だと思いますが、情熱を持ってやることが何より重要です。
さらに、才能を見極めることも大切です。どれだけ頭が良くても、才能豊かなチームが必要です。その感覚を研ぎ澄ませて、自ら成長する組織を作りあげるようにしてください。
リーズ・バイヤー氏:リーズ・バイヤーです。興味本位なのですが、お二人は全く異なるアプローチで同じ分野を攻めました。ビジネスを行うにあたって、先に気づけばよかったことや、相手を見て学んだことをお伺いしたいです。
ビル:僕もスティーブのようなセンスが欲しかったです。本当ですよ。プロダクトと人に対して、直感的に良し悪しがわかるんです。Macのプロダクトレビューを何度も一緒にしてきて、エンジニア観点でどのように物事を進めるかという話になって、スティーブは直感で正しい判断ができていました。言葉にして説明しにくいのですが、これは天賦の才だと思います。
スティーブ:ウォズと私は正直に言って、他の人と一緒に仕事をするのはあまり得意ではありませんでした。実は、Microsoftは互いにきちんと仕事ができた一握りの会社のひとつです。うちと違って、Microsoftは他社と組むことが得意だったからできたことだと思います。Appleがそれをできたら話が違っていたと思いますが、結局、それまでかなりの時間を必要としました。
ウォルト:最後の質問になります。
チャーリー・ブレナー氏(以下、チャーリー):こんにちは、Fidelity Investmentsのチャーリー・ブレナーです。我々の金融業界では、退職を迎えるベビーブーマー世代に焦点を当てています。
ビル:そんなに歳じゃないですよ(笑)。
チャーリー:そういう質問じゃないですよ!(笑) コンピュータ業界から出てくるイノベーションの多くは若者向けの物が多いかと感じていますが、お二人の会社では世代的に上の人たちを考慮しているかをおうかがいしたいです。
スティーブ:それは違いますよ。当社では最近、コンピュータにビデオカメラを搭載させています。お年寄りからの反応はすごいですよ、みんな孫のために購入してくれているんです。孫とコミュニケーションをとれるように購入しているんです。
若い人たちよりビデオ通話機能を使っているんですよ。それは1つの例ですが、独立生活をして家族と連絡を取っているお年寄りに活用されている機能が多数あります。
ビル:マーケットの大きさを考えると当然の疑問だと思います。たくさんの会社がそのデモグラフィックに対してできることを考えていると思います。ここでもナチュラルUIが有効活用できるかと思います。
我々にとっては、最初からキーボードがあったから自然に使えると思います。ちょっと前、CEO数人にSurfaceタブレットをお見せする機会があったんですが、皆さんすごい驚いていました。操作方法がとてもシンプルでやはり従来の方法よりは簡単なんです。僕自身よりも気に入っているように見えました。
スティーブ:もう1つの例としては、今うちの会社は200店くらい小売店があります。ストアではOne to Oneという個人トレーニングをやっていて、1時間ほどのレッスンを年間でおおよそ100万回ほど行っています。
ウォルト:それが始まったのもつい最近ですよね?
スティーブ:そうです。1年ほど前に始めました。そのトレーニングに参加されている多くの方々がシニアです。1時間くらいOfficeの使い方や、ビデオ通話のやり方を学んだりしてます。年間99ドルで何回でも予約して参加してます。
ウォルト:これで最後にしましょう。
質問者:我々は皆、同じ場所にいなくてもコミュニケーションがとれる世界を求めていると思います。お二人にはチャットルームやMySpaceができるようなプラットフォームを作っていただいて感謝しています。ただスター・トレックやホロデッキで見るようなものとはまだ遠いと思っています。今後5~10年で、そのような世界に近づけるようなものはあるのでしょうか?
ビル:スティーブの転送装置はまだ発表しないと思うけど……(笑)。
スティーブ:僕もそれ欲しいよ(笑)。
ビル:転送装置はわからないけど、SFで見るような技術はこの先10年くらいで実現されると思いますよ。仮想再現させる装置とか、バーチャルリアリティとか機械とのインタラクションとかね。開発段階で成されてきた努力は向こう10年で実ると思っています。
スティーブ:分からないね、だから毎日会社に行くのが楽しみだよ。前も話したけど、今現在、いろいろな面白いことが業界で起きています。10年後は本当に想像できないですよ。
ウォルト:今日はどうもありがとうございました。
カラ:ありがとうございました。
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