2024.10.01
自社の社内情報を未来の“ゴミ”にしないための備え 「情報量が多すぎる」時代がもたらす課題とは?
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夏野剛氏(以下、夏野):そのとおり。だから、テレビに出ている人間が交通事故を起こすと、大したことない事故でも大々的に報道される。警察は「一罰百戒」なんです。
亀山敬司氏(以下、亀山):抑制効果で、有名人が生贄にされるのはしょうがないと思うんだけど、社会がもうちょっと許容してもいいんじゃないかと。昔より了見が狭くなったのか、ネットで言いやすくなったのかなぁ。
成長をあきらめたやつが、上を引きずり下ろしたり、下が上がらないように叩いてるように見える。そんな暇があるなら自分が前に進めよって思う。
夏野:そうですね。そういう意味で言うと、不満を持っている人はけっこう多いわけです。そういった側面が政治の世界で噴出したのが、トランプだと思うんです。
亀山:オバマさんはここ最近の大統領では一番よかったよね。
夏野:そうとも言えますね。
亀山:いろんな政治家とかいるかもしれないけど。そのときの状態がまあまあいいとしても、世間からはなかなか褒められない。悪くなったときに、「あの頃はよかった」とか言われる。
夏野:そう。悪くならないといい面は言われないんですよね。
亀山:みんなないものねだりじゃないけど、平和な時はちょっと過激なものを求めて、ひどくなるとオバマさんみたいなバランスのとれた人がよくなるのはあるよね。どんな時でもchangeしたがるね。
夏野:ということは、亀山さんが社長の座を譲ったのは、そういうことも計算していたんですか?
亀山:そういう計算って?
夏野:やはり自分がずっと社長をやっていると、自分のありがたみを社員にわかってもらえないとか……。
(会場笑)
亀山:ああ、なるほどね(笑)。でも、「早めにいなくなってよかった」って言われたら辛いよね。ゲームもFXの事業も、俺がいなくてもぜんぜん問題ないからね。
夏野:やれる人に任せているからですよね?
亀山:任せたやつがうまかったっていうのが、それこそラッキーみたいな。
(会場笑)
夏野:でもラッキーが多すぎませんか? それを言ったら、DMMの事業は他もラッキーなものが山ほどあるじゃないですか。
亀山:ラッキーなやつを探すのが仕事みたいな。
夏野:それができるのは素晴らしいですよね。
亀山:うまい具合にやれそうなやつに「よろしく」みたいな。
夏野:そして、ついに「社長もよろしく」って言ってしまったと。
亀山:「よろしく」で済ます会長が一番おいしいよね。
夏野:DMMは何を目指しているんですか?
亀山:んー、何を目指してるかな〜。「なんとなく日々楽しくやってければいい」ってのを目指してるよ。
(会場笑)
夏野:会場にも質問をしたい人がいますので、質問にいきたいと思います。
質問者1:DMMアカデミーについて、今回は若手の育成が目的だと思うんですけども、もう少し上の人を入れる予定とかはないんですか?
亀山:「考える力」っていうのは若い頃につけないと、なかなかつきにくい気がするんだよね。20代より、むしろ10代のほうがいいくらい。若いほうがやりやすいっていうのはあるよね。
夏野:あともう1つは、30歳を超えてから、どん底まで落ちること。僕みたいに会社を倒産させるとか……。
亀山:あはは(笑)。倒産したの?
夏野:倒産しました。でも、そういう状況になると、考えざるを得ない。もうなんか必死になって考えるんです。
亀山:自分の人生をも遡っちゃうよね。
夏野:すべてを否定した上で、ゼロから考えるしかないので。そこから這い上がるのもかなりキツイので、若い頃のほうがいいかもしれない。
亀山:考えるってことはやっぱり、今までを全否定するところから始めないといけない。若いころは否定するものが少ないよね。積み上げた垢みたいなものが少ないから。
例えば、このジュース。ジュースには甘いものも甘くないものもあるんだけど、若い頃からいろいろ飲んでるとどれもうまいよね。
でも、甘いのばかり飲んで「ジュースは甘いものだ」って当たり前に思い込んでる人が、30代になってからトマトジュースを飲んだら、「うわ、なんだこれ! 甘くない! まずい!」ってなる。
夏野:そして、40代になってから、初めてそのまずいものを飲むと、生死をさまようことになるんですよ、身体が。
(会場笑)
亀山:50代なんか、もう即死だからね(笑)。
(会場笑)
夏野:副作用が小さいうちに、小さい差で経験値を積んだほうがいい。インパクトが小さいことで学びが大きいというのは、若い頃の宝かもしれない。
亀山:俺も大学は落ちたんで行かなかったんだけど。その後に別のものを飲んで、それ以外のことを学んだのが、今の考える力になってる気がするよね。
夏野:でも、一番よくないのは、大学に行ったものの、「なんかおもしろくもない」と勉強もせず遊びも極めず、何にもせず大学4年間を過ごしてしまっている人。
亀山:部屋の中で、DMMばっかり見てるやつもね。
(会場笑)
夏野:そういうものは、ほどよく見ることがいいのでは? 次の質問にいきます。
質問者2: NewsPicksで高濱(正伸)さんとの記事をちょっと見させていただいて、大変興味深かったんですが、幼児期から成長していくに従って、親は(子供に)どういう教育の機会を与えていけばいいのか、アドバイスいただけたらと思います。
亀山:幼児期か……幼児期は何してたかな。うちの子が小さい頃、俺はなにかと叱る機会を探してたかな。
失敗をしても怒らないんだけど、明らかに嘘ついた時とかは思いっきりお尻を叩いてたね。そして、泣かした後は「愛してるよ」って見せるため、最後にぎゅーっと抱きしめてやるみたいなことはやってたかな。
娘は利口だから、滅多に怒られるようなことはしないんだよね。だから、年長さんの時に1回だけ機会があったくらいなんだけど、息子のほうは馬鹿だから小6でも尻叩いてたなぁ。
(会場笑)
そういうふうに、興奮しないで怒らないで、「ここは叱るチャンスだ」と思ったら尻を叩いてた。
「叩かない」っていう親もいるけど、やっぱり子供は動物だと思うんだよね。だから、なめられないように親が怖いってことを教えないといけない。でも同時に、愛されてるってことも教えないといけない。って感じかな。答えになってるかな?
夏野:いいパパですね!
亀山:あはは(笑)。あとはまぁ、NewsPicksに書いてあるんで、1,500円払って読んでください、俺にカネは一銭も入ってこないんだけどね(笑)。
(会場笑)
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