2024.10.01
自社の社内情報を未来の“ゴミ”にしないための備え 「情報量が多すぎる」時代がもたらす課題とは?
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星野秀太氏(以下、星野):皆さん、ありがとうございました。ここからは、皆で質問したり、考えていきたいなと思っています。
数日前、皆さんに事前質問みたいなかたちで、メールでフォームを送らせてもらいました。いろんな人が、けっこう長い文章を書いて回答してくれたんですけれども。
ちょっと時間がないので、その中から4つだけ。内定者と後藤さんに質問させていただきたいと思っております。最初に、後藤さんに1つ質問させていただきます。
僕もFacebookとかで経済系のメディアを見ていると、ベネッセさんの話がしょっちゅう入ってきたりするんです。
社長が代わられたときもありますし、いろいろと情報漏洩みたいなところでニュースに取り上げられたこととか、多々あったと思うんですけど。
ベネッセコーポレーションという会社が描いている、20年後、30年後、50年後とか、ちょっと先ですけど100年後とか……。
そういうすごく長い目で見たベネッセという会社の未来って、社員の1人として、どういうものを思い描いていらっしゃるのかなという点をおうかがいしたいと思います。そういうご質問をいただきました。
後藤:わかりました。皆さん、「不易流行」って言葉知ってます? 不易というのが変わらないこと、流行というのが変わっていくこと。ベネッセが追求しているのは、「不易」というところです。つまり、子供が育つとか、人が学びたいという気持ちって、100年後もあるんですよ。
100年後に、たぶんFacebookはないです。たぶんスマートフォンもないです。でも、人が学びたいという気持ちは絶対にあります。である以上、私たちは、何か解決するためのお手伝いを絶対にしています。子供が相手じゃないかもしれないけど。
もう少し手前に持ってくると、日本は少子化です。子供は減っていきます。2060年には、生まれる子供の数は48万人と言われています。これは教育産業にとって大打撃です。
どうするのかという話にいくと、海外展開というのが1つ。しまじろうの幼児教育を、もっと海外で展開していきます。また、インドネシアでは個別指導塾型のサービスもスタートしました。
あとは、ベネッセグループでいうと、少子高齢化の「高齢化」のほうに目を向けた、介護ビジネスが広がっていくというのが1つあります。
もちろん、日本での教育を諦めるのかというと、そんなことはないです。今、子供たちの数が減っている分、1人当たりの教育費は昔より増えているんですね。
2人いる子供にかかる教育費を1人にかけられるので、1人当たりの教育費は増えているというのがあって、すぐ教育業界がダメになることはありません。
まとめると、海外と高齢者というところが、これからベネッセが特に力を入れてやっていきたいと考えているところです。
星野:ありがとうございました。
今度は変わりまして、内定者3名の皆さまにおうかがいしたいと思います。
1つ目ですね。皆さんこうしてベネッセという会社に内定して、ベネッセという会社を選んだわけなんですけど、「ベネッセに入ってどういうことを成し遂げていきたいですか? 教えてください」という質問がきています。では、松野さんから順番に。
松野雄太氏(以下、松野):さっきもちょっと言ったんですけど、進路のミスマッチをもうちょっと解決していけたらいいなと思っています。これがベネッセで実現したいことです。
星野:具体的に、進路のミスマッチを解消するには、どういう方法でできるのかというのは、頭の片隅で考えてたりします?
松野:それは、いろんな方向からアプローチできると思っています。(僕が)就職を希望した業界って、広告業界とかも入ってるんですね。
広告業界をなぜ志望したかと言うと、面接では全部「教育変えたいです」って言いまくったんですよ。
教育を変える手段って、別にいろいろあるじゃないですか。広告で教育を変えることもできると思うんですね。電車のチラシ1枚でも人は変わると思っているので、そういったところからの経路でもいいし、進研ゼミみたいな感じの経路でもいいし、何でもいいと思うんですよ。
ただ、根本にあるのは、進路のミスマッチを変えたいとか、教育を変えたいというところだけですね。そこが一番できるのは、ベネッセさんじゃないかなと思っています。
星野:ありがとうございました。
今度は、同じ質問を荻原さんにおうかがいしたいと思います。
荻原氏:成し遂げたいことですね。私は、来住さんがさっきしゃべったことと似ているんですけど、自分の頭で考えられる子供たちを増やしたいと思っています。
私は高校生くらいまで、勉強って言われたら勉強をやる子だったので。親に叱られないように頑張るみたいな。
大学受験の時に1回浪人して……。全部落ちたんですよ、受けた大学。そのときに、「自分って、本当にやりたいことって何だろう?」とか、「皆大学に行ってるけれど、私が浪人して、そのあとやりたいことって何なんだろう?」ってすごく考えたんですね。
それから、すごく勉強も伸びたし、自分がやりたいことも見つかってきたので、自分の頭で考えられるような子供たちを増やしたいなと思っています。
星野:ありがとうございます。
次、来住さんお願いします。
来住美里氏(以下、来住):私がベネッセでやりたいこと……まだぼんやりしていて、具体的にお話できないんですけど。
教育業界って会社だけがいるんじゃなくて、学校もいれば、カタリバのようなNPOもいるし、学生ボランティアもいるし、文科省とか、いろんな組織のいろんな人たちが、いろんな立場で入り組んでいるのがおもしろいなと思っていて。
それぞれの人たちや団体がいろんな思いを持ってやっているけど、それがたまに、2つの団体が同じ思いを持って活動しているのに、一緒にやってないということがあるんじゃないかなと思っていて。それをつなげることができるのは、もしかしたらベネッセかもしれないなと思っています。
私が今思っているのは、学校って生徒と先生しかいないような気がしているので、非常にクローズドな世界だなあと高校生のときの自分は感じていたので、それをもっと地域に開きたいとか、会社が入り込んでやりたいとか……。学校に、先生以外の大人がいたっていいじゃないか! という思いがあるので。
そういった、皆が教育の中で課題に思っていること、問題に思っていることを、いろんな人たちと一緒に協力して解決いくというのを、ベネッセでやりたいと思っています。ぼんやりとしていますがそんな感じです。
星野:ありがとうございました。
では、2つ目の質問に移りたいと思います。
サマーインターンをふくめて1年かかったかもしれないけど、就活が通常通り解禁してから、短いと2〜3ヶ月で終わっちゃった人もいるかもしれません。「就職活動の中で、一番苦労したことって何でしょうか?」という質問がきています。
今度、来住さんから、よろしいでしょうか。
来住:私は10人前後の人にOB訪問したんですけど、私がOB訪問した人は全員初対面で、面識がない人と話しました。忙しい人はお昼の1時間だけ。
その1時間の中で、まず自分の紹介をして、自分のことを理解してもらって、相手の話を聞いて、私の聞きたい部分を抽出するという。限られた時間の中でそれをできるようになるのにけっこう苦労しました。
1つ考えたのが、自己紹介と質問シートみたいなのを作って持っていくことです。それを渡して「これが私です」というのを一目でわかるようにして。あと、「これが聞きたいんです」というのを書き出しました。
星野:ありがとうございます。僕もOB訪問を1回だけしたことがあって、某自動車メーカーの人だったんですけど、それが最初で最後のOB訪問で、何をしたらいいかわからないというふうになったんですが。
1つだけ言えることは、社会人の方たち、貴重な休日とか昼休みを皆さんに割いてくれるわけなので、別に変な話じゃないんですけど、ひよこのお饅頭みたいな、簡単なお菓子とかを持っていくと気に入ってもらえたりします(笑)。
今度、荻原さん、同じ質問をお願いします。
荻原:苦労したことですね。さっきも話したんですけど、自分のペースをつかむのがすごく難しくて、OB訪問とかで大人の人とか就活した人の話を聞くと、「何十社受けたほうがいいよ」とか、「エントリーシートはこういうふうに書くんだよ」みたいなことを言うんですけど。
それって本当に私のために言っているのかもぜんぜんわからないし、私がやったところで受かるのか、すごく疑問に思ってしまって。それで、自分はどういう就活をしたらいいのかなって、ペースをつかむのがすごく難しかったです。
なので、自分の家にこもって自己分析というか……。悶々と「自分は本当は何をやりたいんだろう?」みたいなことを、けっこう悩んでいました。自分のペースを見つけるまでが、すごくつらかったです。
星野:ありがとうございます。今度、松野さん。同じ質問、よろしいでしょうか?
松野:僕は就活中に苦労したこと、あんまりないんですけど。強いて言うなら、朝起きるのがめちゃめちゃ苦手なんですね。「どうやって起きるか?」みたいなところに、めちゃめちゃ苦労しました! 絶対面接で寝坊できない。本当に。
3つ目です。内定者へ向けての、最後の質問に移りたいなと思います。「ぶっちゃけ、インターンってしたほうがいいですか?」とか「インターンっておもしろいですか?」という感想とか。良いか悪いかというところと感想と。2つを教えていただきたいなと思います。松野さんからお願いします。
松野:僕はあまり就職活動していなくて、5社くらいしか受けてないんですけど。5月くらいに就活始めたんですね。インターンも1回も行ったことなくて。
でも、この間ベネッセのインターンに内定者として行かせてもらって、空気とか雰囲気とか見たらめっちゃ楽しそうなんですよ。
なので、絶対インターンは行ったほうがいいと思います。そこで得られる友達とか、その子たちと結婚式まで行けるような関係性になったら、それはそれですばらしいことだなと思うので。
僕はそういうコネが作れなかったんですけど、皆さんはまだ待っているので、ぜひ作ってもらいたいなと思ってます!
星野:ありがとうございます。
何よりも友達ができるというか、人間関係が幅広くなるというところで、自分の知見や視界も広がってくる気がするのが、インターンとか会社説明会とかでいろんな人と出会うことによって得られるものなのかなと、僕も共感するところがありました。
今度荻原さん、お願いしてもよろしいでしょうか。
荻原:私はベネッセのインターンに参加していて、ビジネスプランセミナーの高校事業部というところに2日間お世話になりました。
私は教育学部で、大学でも先生サイドの勉強をしているので、お金にならないことが多いんですね。教育の価値って、こういうふうにお金になっていくんだということをすごく感じたのがインターンで、仲間もできました。3月に行ったんですけど、そこからスイッチが入ったなと思っています。なので、インターンはすごく貴重な経験だったなと思います。
星野:では、来住さん。
来住:私もおぎーとは違うテーマだったんですけど、そのビジネスプランセミナーに去年の3月に参加して。私は仲間を見つけることはできなかったんですけど(笑)。
でも、会社の社員さんと、私たちの1個上になる当時内定者の方、今1年目の方が、私たちのグループに2日間ずっとついていてくれたんです。
こんなに近い距離で、社員さんと内定者というベネッセの方と一緒に「ああでもない、こうでもないと」話し合ったりという機会が、ベネッセのインターンのいいところです。社員さんと内定者を通じてベネッセを感じることができます。
あとは、インターンシップ全般で言うと、たくさんの就活生が集まってくるんですね。参加者にも刺激を受けるんです。「こんな学生が同い年でいるんだ」みたいな。焦りもありつつ、刺激になるので、インターンには参加するといいんじゃないかなと思います。以上です。
星野:ありがとうございます。
最後に、ご登壇いただいた4名の皆さまより、今日参加してくれた皆さんにひと言エールをいただけたらと思っております。では、松野さんからお願いします。
松野:就活の中で僕が一番大事にしてほしいなと思っているのが、いろんな人の人生を聞いたりとか、軸を聞くみたいなこと。それが一番重要なんじゃないかなと思っています。
こんなふうに、ガチで会社について研究したり、いろんな人としゃべる機会ってなかなかないと思うし、それが今この時期なんじゃないかなと思っています。なので、自分のやりたいこととか、どんどん相手に伝えてもいいし、逆に相手もそれだけしゃべってくれると思うし。
そこの違いであったり、共感できるところは、この期間しか学べないことだと思っているので、それをぜひ就活を通して学んでいただけたらなと思っています。今日はありがとうございました!
(会場拍手)
来住:私も、最後に皆さんにお話ししたいことが1つあります。皆さん、今就職活動している方が大半だと思うんですけど、「なぜ、来年皆さんは働こうと思うんですか?」「どうして今、就職活動しているんですか?」
実はこの質問は、私が就活中中盤6月くらいに聞かれた質問なんですけど。それまでは周りがしているから、何となく就職活動していたんですね。
だけど、よくよく考えてみれば、来年院に進学する人もいるし、留学や旅行行っちゃう人もいるし、自分で起業しちゃう人もいる。
いくつかの選択肢がある内の1つが就職活動に過ぎない。いろんな選択肢がある中で、どうして皆さんは来年から働くんでしょう? 今がすごくいい時期かなと思うので、ぜひ「なぜ私は来年、再来年から企業で働こうと思うのか?」を考えてみてほしいなと思います。
以上です。どうもありがとうございました。
(会場拍手)
荻原:「就活は恋愛だ」みたいな話を聞いたことある人はいますか? いま本当にそうだなというのを思っています。
説明会に行った時の空気を読むことだったり、話している時の雰囲気を感じることは、意外と大事なもので、直感というのは、今までの経験の積み重ねだと思っているので。その恋愛の感覚、「あの人かっこいい!」みたいな、そういう感覚を大事にしてほしいなと思っています。
あともう1個は、フラれたときにどう考えるかというのもけっこう大事で。たくさんお祈り(不採用通知)されると思うんですけど。フラれたときに「自分ってどうだったんだろう?」ってちょっと考えてみてほしくて。
私は、フラれたときに「何で私みたいな人をフったんだろう?」って思うタイプなんですね。だから、終わったあともけっこうモチベーション高めでいけたんですけど(笑)。
でも、落ち込む人も絶対いると思うんです。そのときにどうやって解決してきたのか、友達に相談したのか、誰かに話を聞いてもらったのか、1人でじっくり悩んだのか、飲みに行ったのかとか……。そういうリフレッシュ方法を自分で考えておくのは、すごく大事だなと思っています。このあとも話を聞くので、一緒に話しましょう。ありがとうございました。
(会場拍手)
後藤:就活ばっかりしないでほしいんです。就活マニアみたいな子が出てくるの(笑)。「大学3年生は、就活に捧げてます!」みたいな。
やっぱり自分が大切にしている活動、カタリバだったらカタリバの活動を続けてほしいし、そういうことをやりながらの人のほうが活き活きしているし、面接も正直楽しいです。就活どっぷりにはならないでほしい。
体育会の子なんかは、面接のときにラクロスの道具持って来る子もいて。「何!?」「試合っす!」「そうか! 座って」みたいな(笑)。
(会場笑)
そんな感じで、自分の大切にしていることは、大切にしながら就活してほしいなと思います。就活どっぷりにならないでください、皆さんの人生ですから。というわけで、ありがとうございました。
(会場拍手)
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