2024.12.19
システムの穴を運用でカバーしようとしてミス多発… バグが大量発生、決算が合わない状態から業務効率化を実現するまで
ミドルの転職編集長・岡田康豊氏インタビュー(全1記事)
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──雑誌や新聞で、最近「35歳転職限界説は崩壊した」とよく目にします。これって本当なのでしょうか?
岡田:はい。実際そうなってきています。ミドルの採用枠は増加していますね。私たちのサイトで実施したミドルに関する調査でも、コンサルタントの8割以上が「今後ミドルの求人が増えていく」と答えました。
企業側へのアンケートでも、「積極的に採用したい」「いい人がいれば採用したい」という回答が80%を超えています。
また、一般社団法人の日本人材紹介事業協会が、転職に成功した人の年齢分布を公表しているのですが、2015年は2010年に比べて、36歳-40歳は208%。41歳以上は233%にもなっています。これは全体平均である160%よりもいずれも高く、20代よりも高い伸長率となっています。
私たちが運営する「ミドルの転職」は多くが35歳以上の方なのですが、直近の登録状況でみると、35歳以上49歳という方々の登録は、昨年の2倍以上に増えています。
──では、そんな中、どのような人材が求められてるのでしょうか?一部の優秀な層だけなのでは……?と思ってしまうのですが。
岡田:確かに、過去にはそうした「優秀なミドルだけが転職できる」という時期もありました。企業側が採用の枠を本当に絞っていた時代です。でも、時代は変わりました。一部の限定したミドルだけの話ではなくなってきている。
ただ、求められるミドルには傾向があります。1つ目は「明確な仕事観」を持っている。2つ目は「自分自身の経験からくる強み」を持っている。3つ目は「環境に応じて自分を変化させる」ことができるです。
それぞれ説明しますね。1点目の「明確な仕事観」を持っていること。私は現在38歳なのですが、私も含めたミドル世代は、年齢的にこれまでのキャリアや人生を振り返る時期にあたります。そこで市場から評価をされるのは、自分は何に対して「やりがい」「成長」を感じ、また誰のために仕事をしているのか自らはっきりと語れる人材です。
2点目の「自分自身の経験からくる強みを持ち、その認識ができていること」。これは、自身の身につけたスキル・強みなどをしっかり把握していること。ミドルとしての経験の豊かさを整理して話せること、そして、それをポジティブに表現できることが重要です。
3点目、「環境に応じて自分を変化させることができる、傲慢にならないこと」という点。いくらミドルで経験があっても、新しい企業に入ったらその企業では新人なんですよね。そうでなくても企業側は、ミドル世代に対して新しい環境に馴染みにくいのではないかという懸念を持っています。
だから、それを払拭する必要がある。みずからが持っている経験や知識を柔軟に活かし、予測不能な事態や課題に対して対応していくことが求められているのです。
転職で大事なのは、まず「How to Live」と「How to learn」なんです。「新しい組織に馴染むこと」と「何が評価されるのか、何が大事にされているのか」を知ることがまず最初です。転職先での実績を急ぐのではなく、まずは、その新しい場所に馴染む。組織の成り立ちや組織の特性、あるいはキーパーソンが誰かということを学ぶ。
そして、その後に「How to work」、「How to influence」です。「どう成果を出すか?」「どうやって周囲に良い影響を与えるか?」が大事になります。
でも、多くの人が、この順番を間違えてしまうのですよね。最初から「成果」や「周囲への影響」を意識してします。勢い、「前の会社でこういう風にやったらこういう大きな成果が出た、だから、こうしよう」なんて鼻息荒くやってしまう。でも、それでは周囲はついてきてくれません。
ミドルの転職って、このように空回りしてしまう方が多いものなんです。ここはミドルの方で転職を考えてる方は、本当に注意していただきたい点です。
──確かにそういう方いますね。思い当たるケースがあります。
岡田:当社は以前から、「転職は慎重に」といってきましたが、ミドルの転職こそ慎重に、です。
実は私自身も4回の転職をしています。その中で、1回だけ失敗したと感じる転職があります。30代前半の年収アップを目的とした転職でした。当時急成長していた業界に、目的とかをあまり考えず、年収アップだけを考えて転職してしまったのですよね。
お恥ずかしいのですが、結果はわずか3ヶ月で、また別の会社に転職するということになりました。その経験を通して、やはり社風や仕事の目的といったことは、しっかり考えないといけないと痛感しました。このインタビューもそうですが、いろいろなところで言われてることなんですが(苦笑)
それと、自分自身の転職活動を通じて、ミドルの転職では、すごく大切なことがあると思いました。
──それはなんですか?
岡田:転職活動がうまく行かない時に、他責にしてはいけない、ということです。
岡田:ミドルの大半の方は、何らかの役職に付いています。部下に細かい仕事を任せ、裁量やある程度の決裁権を持って仕事をしている。会社では、ある程度思い通りに仕事をしているのですよね。
そのような状況で転職活動を開始します。すると、どこかで気づくんです。「あれ?転職活動が、思い通りにいかない……」って。
その時の思考ってこうなってると思うのですよね。「何が悪いんだろう」「自分は会社でそこそこの地位にいる」「自分のやって来た道が間違ってるとでもいうのか」「自分が悪いんじゃない」「頼んでいるエージェントがわるいんだ」「自分を評価しない企業が悪いんだ」って。これ、私がそうだったので、わかるのですが(笑)
例えば、「ミドルの転職」には多数の方の「転職体験レポート」を掲載してるのですが、レポートを見ると、もがき苦しみながらもそれを受け止め、素直な人が転職成功しています。声を大きくして言いたいのですが、転職は、そんな簡単なことではないです。思い通りならないことが沢山あります。
自分が転職市場という中で、ミドルという年代で「審査」「オーディション」をされているのを自覚する。プライドが邪魔するようでは転職できないですよ。それと、エージェントのせいにしない。いまの企業のせいにもしない。もちろん、面接先の企業のせいにしない。
ミドルこそ自分自身に向き合って、これまでの経験、意思、考え方、スキル、求められていること、そんなことを自分の言葉に昇華させられる人が転職で成功するんだと思います。
転職活動は孤独です。断られることも多い。書類で落ちることなんて普通のこと。自分を否定された気にもなり、辛いこともたくさんある、落ち込む日もある。心が折れそうな時はある。自分も経験したのでわかります。ただ、その時に、他責にしないことが本当に大事なんです。冷静におこった事象を振り返ることができる人だけがチャンスをつかめるんだと思います。
──ところで、ミドルの転職って成功したら年収はあがるものですか?
岡田:もちろん、転職で年収が上がる方も大勢います。ただ私は、転職時に年収をやみくもに上げない方がいいと思っています。
私もそうだったのですが、転職のタイミングで年収は落としています。そして、意図的にそうした方がいいと考えています。LINEの元社長もインタビューでもそういうことをおっしゃられていました。年収を落としてでも新しい経験をとりにいく。戦略的というと大袈裟かもしれませんが、転職時に年収を落とすという選択肢は有効だと思いますよ。
採用を通りやすくすることはもちろんですが、新しい職場での期待値調整という意味もある。5年とか10年スパンで考えて、年収がトータルで上がってるというふうに考えたほうがいいと思うのですよ。
ユーザーの方へのアンケートでも、こんな結果が出ています。30代以降のミドル層の61%の方が「転職においては、100万円以上下げても良い」と答えているのです。また、7割以上のユーザーが「年収は重要ではあるが一番ではない」と答えている。じゃあ、何の重要度が高いか?というと、何よりも「仕事内容の重要度が高い」とあります。
「経験・能力が活かせるポジションに就けば、入社時、一時的に下がっても、後に上げられる自信があるから」という回答も見受けられました。企業側もミドルを採用するには、年収が折り合わないのではないかと懸念を持っています。しかし、お互いが歩み寄ればマッチングは可能なんです。だから、お互い何が重要なのかを明確にして採用活動、転職活動を行ってほしいと思っています。
年収に話を戻しますが、もちろん、年収が上がることにこしたことはありません。しかし、プライオリティは年収とは別のものにおいたほうが、結果的に満足度の高い転職ができると私は考えています。
──岡田さんご自身もミドルです。最後に、このサイトを通じて実現したいことをお聞かせください。
岡田:ミドル世代が持っている可能性をひろげたいと思っています。「ミドルの転職」は、転職エージェントの集合サイトなのですが、多くのエージェントの力を借り、私たちミドル世代の知見や経験をひろげるサポートをしたい。
時代は、ミドルを求めている。いま強くそう感じます。ミドルだからこそ培われた経験による強みを、いかんなく発揮できる機会を最大限提供したい。これからの日本を作っていく、変えていくのは我々ミドル世代だと思っています。
「ミドルの転職」は、ミドルの方々に最大限の機会が提供できると信じています。その機会を掴めるか掴めないかは、一人一人の意思次第。経験のあるミドルの方こそ、自分に素直に向き合い、これまでの経験や得た知識、自分になにができるのかを考えていただけたら、と思っています。
(この記事は「ミドルの転職」提供によるPR記事です)
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