2024.12.02
業務時間外攻撃から守る、侵入を防ぐための最適解 誰も教えてくれない攻撃者目線のセキュリティ対策
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司会:今日はお忙しいところ、今回のパネルにご参加いただきましてありがとうございます。幸運なことに、素晴らしいリーダーの御二方をお招きして、今回お話を伺うことができます。すごく楽しい、ためになるようなお話を聞いて、皆さんにはインスピレーションを感じていただけるような50分にしていきたいと思います。
どんどん話を聞いていきたいと思うんですけれど。まず、おふたりの自己紹介をしていただきたいと思います。まず、吉田さんから。
吉田晴乃氏(以下、吉田): 吉田でございます。本日はお招きいただきまして、誠にありがとうございます。見渡していて、(来場者は)うちの娘に近いような皆様なんでね、緊張するのはこちらのほうかなと思っているんですけれども。本日は、私こそ皆様からエネルギーと元気をいただきたいと思っておりますので、よろしくお願いします。
今、ブリティッシュ・テレコム、BTジャパンの社長をさせていただいております。どこかのメディアでご覧になったかもしれないんですけど、ちょっとここのところニュースになりましたのが、6月2日から女性初の経団連の役員ということで抜擢されまして、これは私含めまして、晴天の霹靂の人事だったわけですけれども。そんなことをさせていただいております。
簡単にBTのご紹介をさせていただきます。
ブリティッシュ・テレコム。おわかりにならない方には、こんなふうにお話しするんですね。「英国のNTTみたいなもんです」と。170年の歴史を持ちます、世界最古の電話会社というふうに言われておりまして、今では世界192カ国、約9万人、ここのところ1つ買収がありましたので、10万人ちょっとぐらいの体制で、ICTサービスというものを提供しております。
「ICTってなんだよ?」ってことなんですけども。データ音声の通信、電話はもちろんですね、それからクラウドであるとか、セキュリティであるとか、ユニファイド・コミュニケーションであるとかっていったものを、世界192カ国に提供させていただいております。
直近のハイライトと言いますと、ロンドンのオリンピックというものがございまして、夏のオリンピック初の1社で全てのITのプラットフォームを提供させていただくという、大事業をやり遂げまして。今は、グローバルで多少のアテンションをいただいております。
もう1つ、これですね。若い皆さまには、「ICTってなんだよ?」ってことで、こんなふうにご説明すればいいのかな。
この前記者会見をして、これもハイライトされているところなんですけれども、世界初のノイズイレイサー付き、ノイズリダクション付きの音声会議システム。電話会議ですね。電話会議システムというのを、かの有名なドルビー社。皆さん、音響の老舗のドルビーわかりますか?
ドルビーと一緒に開発しまして、6月4日でしたっけね、ローンチが。日本から世界初のサービスを開始いたしました。これ、何が素晴らしいかというと、働く女性の、特にお母様方の応援ツールでありまして。
要は、家から電話をしますと「会社から電話かかってくるからね。ほら、ちょっとちょっとテレビ消してちょうだい!」とか、犬がワンワン吠えたりとか、しょっちゅうあるじゃないですか。あれの、バックグラウンドを全部消してくれるんですよ。1番近い声だけを拾うんです。
地下鉄で、お客さんからのクレームの電話がキーンッと鳴っちゃうことありますでしょ? あれを、全部消してくれて、まるでヴァーチャルに会議室から電話をしているように。そういう優れものでございます。ご興味がございましたら、今日営業を連れてきてますので(笑)。
BTジャパン.comに行っていただけると、商品の説明がございます。何卒よろしくお願いします。
司会:続きまして、石谷さんお願いします。
石谷桂子氏(以下、石谷): 石谷桂子と申します。本日はどうも お招きいただきまして、ありがとうございます。もうすでに私、吉田さんからたくさんのパワーを頂戴して、本当に50分間楽しみなんですけれども。私はP&Gとうい消費財メーカーで執行役員、現在日本のマーケティング部を統括する立場におります。
P&Gの会社、皆さんご存知かと思うんですけど、恐らく会社名よりは商品のほうをご存知なのかなと思います。「アリエール」とか「パンパース」それから「ファブリーズ」。化粧品では「SK-Ⅱ」なども持ってまして、米国のオハイオ州シンシナティを本社にしております。世界最大の消費財メーカーになります。
我々も170年以上の歴史を持っておりまして、1837年にシンシナティで創立をされました。現在は12万人くらいですかね。全世界に社員がおりまして、日本では神戸に本社がございます。本日は本当によろしくお願いします。
私は1990年に入社しまして、それからずっとマーケティング部に所属しています。実際、今のテクノロジーのお話をお聞きして、まさに私も家から電話会議に出ることが多いんですけれども、実は私の家にも犬が3匹いてですね、時々ワンワン言って、急にクッと口を閉めたりすることがあるんですけど。
吉田:申込み用紙差し上げます!
石谷:是非! ちょっと使ってみたいな、というふうに思いました。
(会場笑)
石谷:本日はどうぞよろしくお願いします。
吉田:売れたよ(笑)。
司会:ありがとうございます。
司会:次に、今までのキャリアについてお話をしていただきたいと思います。お2人順番にですね、これまでのキャリアを。
吉田:キャリアって言ってもね、四半世紀ですからね。皆さん、5時間くらいございますか?(笑)
私が卒業した時期というのが、ちょうどバブルの真っ盛りで、男女雇用均等法によって初めて、女性にも総合職という男性と同じように働いていいですよ、っていう枠が与えられたとんでもない年だったんですけども。
この枠っていうのが、日本中の優秀な女性のほんのひと握り、っていうくらい。大学の成績で言ったら全部Aみたいな。優とかAとか。私は、「クリスチャン・ディオールの吉田」って言われていたんですけども、ちなみに。私は全部CとDなんですね。
(会場笑)
吉田:そういう意味で「クリスチャン・ディオール」なんですけれども。とてもそんな枠には入りはしないと。「いい加減な制度だな」と思ったんですけど。
その時代って、四年制の大学を出ると、女性は親のコネクションがないと就職できない、っていう時代だったんですよね。
吉田:しょうがないからうちの親が、最初はお見合いとかでいろいろ写真を回すんですけど、全部御断りの丁寧なメールがついて返ってくる。
「これはしょうがない、就職させるか」ということで、ある大企業に親から押し込んで「もらう」わけなんですけれども。
そこから、これで何とかこの子も就職して。親に言われたのは「これはエリートの大企業だから、あなたはここで2年間働いて、旦那さん見つけて、子どもを産んで、それがあなたの人生よ!」ちゃんちゃん! みたいなこと言われたある夜の夕食会っていうのを覚えてます。
「これで自分の人生、終わったんだな」なんて、21とか20とかですよね。衝撃的な気持ちがあるわけですよね。いろんな気負いに満ちて、とんがって生きてきたほうだったので「こんなもんなんだ」と。
吉田:それから間もなく私、大病するんですよ。これが3年間の死ぬの生きるの、っていう大病で。今から考えると恐らく、自分での最後の反抗だったと思うけれどね。
そこから完全にオフトラックになる。これは自分で元気になった頃に「自分で人生を切り開いていくしかないんだな」って思って、女性があるところのレールに乗れなくて、結婚するわけでもなく、就職もできなかった。
そこで、受け入れてくれたのが外資だったのね。英語はちょっとしゃべれたので。それで、モトローラに勤めます。
その時に出会ったカナダ人と結婚して娘が1人生まれて、娘が1歳になった時に「カナダに渡ります」って言ったのが、1990年ほんとに初めのほうですか。
そこからカナダの会社に勤めて「だいたいカナダでこの市場制覇したな」って思う頃に、アメリカに日本企業が進出してきます。ドットコム・バブル、ITバブルってのがアメリカでピークになった頃、NTTがオフィスを開設するということだったので、1990年後半に娘を連れてニューヨークに渡ります。その時にはシングルマザーになっていました。
市場とマーケットとそれから自分の昇給、キャリアパスを狙っては、国も変わったしということで、気が付いたらここにいた、ということなんですけどね(笑)。「ブルトーザー人生」なんて、どこかの雑誌に書かれましたけど。まあ、そんな感じでございます(笑)。
司会:ありがとうございます。
司会:では、石谷さんお願いします。
石谷:先ほども申し上げたんですけど、私は少しだけ後輩なんですね。やはり、私が卒業する何年か前に、男女雇用機会均等法っていうのが施行されて、私の卒業した1990年というのも、総合職・一般職というふうに分かれていた時代だったんですけど。
私も就職をしなければいけないと。親がそこまでお嬢様として囲ってくれていたわけではなかったので、就職するとなった時に、いろいろな会社を見ていったんですけど、総合職・一般職というふうに分かれていますと、その女性の中でも「何が本当に総合職と一般職の基準なのか?」というのがわからずに、企業が採っていらっしゃることとかもあったりとか。
キャリアパスというものは非常に見えにくかったな、という中で、その当時本当にP&Gっていうのは小さい会社だったんですね。しかも外資系で、もしかしたらいつ引き上げるかもわからない。本当に私の卒業した1990年っていうのはバブルの絶頂期で、この2年後くらいに崩壊していくんですけど、ほとんどの友人たちというのは証券、銀行、それから商社ですよね。
そんな中で「なんで、そんなちっちゃなメーカーに入るの?」というような話はされたんですけど、私自身が社員の方と会っていて、まずもって男女の差ってものが全くなかったです。その当時から。女性のマネージャーの方もいましたし。だからといってその方たちが結婚したりとか、子どもを産んでらっしゃったということは、あんまりなかったんですけど。
男女をマネージャーの候補として一律に採用する、っていうような方針を取られていて。全世界でトレーニングをしっかりしてくれるという会社だったので「こういうところに入ろう」と。ということで選んだというのがきっかけです。
もう1つユニークだったのが、日本の会社ですと割と最初は営業から入って、経理も担当して、マーケティングとか人事とか担当をしてから役員職に何十年かかけて登っていく、っていうやり方が多いと思うんですけど。
P&Gは部門別採用っていうのを取ってまして、最初から営業だったら営業のエキスパートになっていくと。私はいろいろと聞かせていただいた中で、マーケティングに非常に興味を覚えて、「じゃぁ、マーケティングで突き進んでいこう!」ということで、それもあってP&Gに入社しました。
石谷:そういう意味でいうと非常に恵まれた環境の中で、あまり男女の差とかを感じずに、育ってきたんですけど。1997年に結婚をしまして、今は2人子どもがいるんですが、結婚して18年かな? 経つんですけど、半分は実はスプリット・ファミリーをしているんですね。
結婚して1年後に主人が転勤になってしまいまして。神戸から東京に転勤になったんですね。その当時は、全然東京自体にマーケティングの部門がなかったんですよ。全て本社機能は神戸というところで。
でもそれによってキャリアを断たれるというのはあまりしたくはなくて、非常に仕事がおもしろかったので、辞めたくないという中で、会社がいろいろと考えてくれまして。たまたまなんですけれどもそれから1年くらいして妊娠をして、子どもを産むことになるんですが。さすがに子どもを産んでからは、若干スプリット・ファミリーをするのは不安があるな、ということで「東京に行きます!」と。
ちょうど戻ってくるときに、ペットフードの会社を買収しまして、そこは東京に本社があったので、「そちらのほうに出向しなさい」と。結婚と子育てとキャリアというのを両立させてもらうような形になれたかな、と思って感謝しています。
そこからキャリアを積んでいく時に、ディレクターに昇進したんですけど。そうなるとやっぱり、立場っていうのが限られてくるんですよね。ポジションの数が限られてくるので、そうなると本社のある神戸に行かなきゃならないと。
そうなるとまた、スプリット・ファミリーをしなきゃならないという話の中で、どうせスプリットしなきゃならないんだったら「海外に行かせてください」という話をしまして、会社も結構びっくりしたんですけど、それなら行かせてあげようということで、2006年から米国本社のシンシナティのほうに赴任になりまして、子ども2人を連れて行きました。
2年で帰ってくる予定だったんですけど、組織変更とかがあって、結局7年アメリカのほうにおりまして、2年半前に帰ってきて、現職に就いています。
実を言うとこの7月から、アジアパシフィック担当のリーダーになることになりまして、シンガポールのほうに、また娘2人を連れて赴任することが決まりましたので、また主人はかわいそうなんですけど、お留守番。
吉田:正しい生き方ですよねー!
司会:そうですね。
吉田:石谷さんのお話を、深めていきましょう!
司会:いやいや。
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