2024.10.01
自社の社内情報を未来の“ゴミ”にしないための備え 「情報量が多すぎる」時代がもたらす課題とは?
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これ、5分あるビデオ(手のひらに茶の間 LINEで娘が介護を応援)なので、今日の30分という短い時間でどこまでお見せできるかわからないんですけれども、私の母親です。これは鹿児島県と宮崎県の県境にある小さな町で、私の母は、老老介護をしています。
老老介護。お聞きになったことがあるかもしれませんが、年寄りが年寄りの介護をする。そういう状態です。うちは私を含め3人子どもがいるんですが、全員東京、あるは名古屋に出てきています。
これが私が生まれた町です。
みなさん最初に東京以外の方って、7割8割手を挙げられたかと思うんですが、結局この東京で私たちが働いている間に、実家のほうはどんどん、どんどん高齢化が進んで、私の父は、自分ひとりでは今歩けない状態になってまして、それを母が見ている。
私は二つの会社を経営しながら毎月3日ほど、2年前から帰っていました。
けれども、30日の中で2日、3日帰ったからといって、母の生活は変わらないし、さらには母が一番欲しかったものは、そういう手足ではなくて孤独の解消だということがわかったんです。
これはちょうど愚痴を言ってるところなんですけど、これ、今年の朝日新聞の新春の特集で取り上げられた動画で、母は父からありがとうなんて今まで言われたことないと。
泣きそうになりながら、排泄の処理をしたりとか、いろんなことをやってるんだけれども、一番欲しいのは、やっぱりコミュニケーション。離れているこどもたちとの、コミュニケーションだと。
その時に私たちが、LINEのグループを作りました。LINEのグループをつくって、私と横浜に住んでいる妹と、私の娘ひとりなんですけど、あと、妹の娘ふたり。
その6人のみっちゃん応援団っていうLINEのグループを作って、母親に頑張れっていうつもりで最初作ったら、おもしろい現象が起きてきました。
それは母親を励ましている会話よりも、私と妹が「野菜がいっぱいあるから分け合おうよ」とか、娘と姪っ子が夏祭りの浴衣の貸し借りとか、あるいは「試験前だけど勉強してる?」 みたいな。
そういう会話が次から次に生まれてきて、実を言うと昔よりも、お茶の間が顕在化、見える化してきたんじゃないかなと。
その時に一番問題になるのが、先ほど言っていた高齢者が触れられない。それであれば、ちょっとした最初背中を押すみたいなことをすれば、どんな人でも使えるんじゃないかなと。
本当に日常はこういう生活で、私はもともと、自分が田舎者であること、あるいは家がこういう状況にあること、そして自分の田舎がとんでもなく廃れていっていること。こういうことを表に出すのはすごく恥ずかしいと思っていた時期もありました。
でも今や、自分が持っている課題というのをこういうところに出すとかがかっこいい時代になってるんじゃないかなと。
自分が子どもをかかえて、すごく苦労していることがかっこ悪いことかというのではなく、苦労を公開することのほうがかっこいい時代になってきたんじゃないかなと思っています。
母親はずっと、こんな中、父親の面倒を見ているんですけれども、やっぱり私たちのITの力に支えられている。
これ、5分あるので、ちょっとこの後がおもしろいんですけど、今日はちょっと見せられないのが残念なんですが、興味がある方はWeb上で「手のひらに茶の間」というタイトルで見ていただくと詳しいことが載っています。
私はそうやって母親を励ましたいと思う気持ちだけで、こうやって高齢者にITを広めるということを始めましたし、それと今あふれる思いと共感で進めていると。
ここまで強いあふれる思いがあるとですね、この真ん中に写っている方は、男性は、以前のLINEの社長です。その方が私たちがやろうとしている徳島に飛んできてくれました。
余談ですが私は母親を励ますために、LINEのスタンプまで作っちゃいました。それも実名で。
LINEのスタンプに奥田浩美ってのがあるんですけれども、はっきり言って実名で通ると思わずに、でも、駄目って書かれてないから出してみようと。お母さんを励ますために出してみようと思って出したら、通っちゃいました。
世の中って、やってみると開けることがあるっていう。ま、このスタンプはどうでもいいんですけど、興味がある方は買ってください。
私が今まで言ってきたこと。そして2冊目の本にそれをまとめたのが、こちらです。『会社を辞めないという選択』私最初から言ってますけれども、何か課題を抱えているというのは、3人よれば社会課題。
ひとりが子どもの病気で困っているのは、自分の問題です。あるいは、夫とか、家族ぐらいの問題です。
それをシェアしてどうにかしたいねっていうのは、ある意味井戸端会議かもしれません。
でも、3人集まって3人が何かを訴え始めたら、社会課題になると思っています。特に女性は強いです。女性は今、たくさんの課題を抱えているはずです。
ですから、3人集めて発信する。これが巻き込んで社会を動かす。そういうことをできる時代です。
今日は女性が多いということで、いくつかこの本の中から「会社を辞めないという選択」という本の中から、もうひとつ選んだ言葉が、この言葉です。
「VS」となっている部分をすべて「共に」というふうに発想を変えてください。私は女性だから、男性社会の中で戦っていけるか、みたいな、そういうVSの時代は終わったと思っています。
女性が働きやすい社会にするためには、男性が働きやすい社会にするべきっていう発想から、今日ちょうどこの講演の前に日経の方とお話をしている時に、女性を励ましてあげてくださいみたいなことを言われて。
あの、ごめんなさい、私はもう2周くらい女性の背中を押して、すでに男性を応援したくなってるんですよね。もう女性は大丈夫です。走り続ける人は走る続ける、昔の価値を守る人は守り続ける、ちゃんと多様さが出てきています。
ですので、VSを無くして、働きたい人は働ける、働きたくない人は、働かずに社会貢献をする、そういう風に選べる時代なのに逆に男性のほうが選べない。もう2周、駆け足でまわって、最近は男性の背中を飛び蹴りして、背中を押したいくらいな感じです。
話を戻します。このVSと考えているところを、個人と会社、自分が働いている人間だと会社で働いていると、必ず対会社っていう風に考える人が多いと思うんですが。
今日はたくさんのことはお話できないんですけれど、この本の中に一番書かれているものは、会社とともにどうやって社会を変えていけるかということが書かれています。先ほどのVSっていうところ。
そしてこのページに移ります。
みなさん会社の中で不満もいっぱいある人って多いと思うんですけれども、それははっきり言って、会社をすでに完成品と思ってるからではないかなと。
会社はみなさんとともに作りあげる器です。ともに作っていけば、ともに何か社会を変えられる。そういう思いで働いてみる。自分が会社の中で対会社に不満がある方。そういう方がこの本を読んでいただくと、会社は完成品ではないということがわかると思います。
それはなぜかと言うと、社会のほうが次々と変化を起こしてきています。大きな会社でも、その社会の変化に大きくなればなるほどついていくのが大変になってきています。
ついていくのが大変になった時に、みなさんまでが対会社っていう重石になるんじゃなく、会社を後押しするような存在、ともに会社を走らせていくっていう発想を持つ、そういうことが必要だと、私はこの本の中で書きました。
そして3冊目の本。「ワクワクすることだけやればいい」これは実をいうと、先ほど亀の卵の絵がありましたけれども。
あの時代から、私は実は鹿児島で22才まで過ごして、その後インドのムンバイに行きまして、ボンベイ大学というところを出ていますが、そういう子供時代を含めた自叙伝です。
ボンベイ大学で社会福祉の修士を出て、何をやっていたかというと、マザーテレサの施設研究であるとか、北のほうから売られてくる8才とか12才くらいの売春の子どもたちを集めて更正プログラムをするといったような、そういうことをやってきました。
そういう生活をしながら、22才から25才までをインドで過ごして、そして東京に帰ってきて、今や東京で25年ほどITのカンファレンス、そういう情報発信をするような会社をやっています。
3回起業しました。そういう中で出たことをこの『ワクワクすることだけやればいい』という本に書いてるんですが、これは決してサクセスストーリーではありません。
どちらかというと半分が劣等感とか、どうしようもないところまで落ちた経験。
人間、やってもやってもできないことがあるんだと。そういうことをひたすら、百数十ページ書いたような本で、そこから見いだしたことをこの中で書いています。
さて、今日はみなさんの中で、どうやって自分の仕事を満足いく、自分の軸が持てるかっていうようなことをお話したいと思います。
ここで書いている、自分の軸を自分だけで決めるなと。その話をちょっとしていきます。よく、社会で自分の軸を持てって言うけれども、そうやって自分の軸を持ててる人はどれくらいいるんでしょうか?
ここでみなさんに、ちょっとだけ、高く挙手しなくていいので、私に見えるように手のひらをパーで広げてください。
そこで、ノーだったらグーに閉じていってください。自分の考えられる選択肢の中で、今好きなことをやっているという方は、そのままパーでいてください。好きじゃないなと思った方はグーでいいです。
他の人に見せなくていいです。その好きなことは、得意なことですか。得意だったら、パーのままでいてください。得意と思えないなは、グーに下げちゃってください。
そしてそれは、向いているって思ったら、パーでおいててください。あと、社会から求められているなと思う人はパーでいてください。その人たちは今そのまま、その軸をまだやっていけばいいと思います。
さらに続けます。パーだった人。低くていいのでおいててください。その自分がやっている仕事が、社会に貢献できてるなと思う人はそのままパーのまま。それを通して成長できてるなと思う人はそのまま。それに仲間がいるなと思う人、そのまま。
そして最後、今までの軸は、自分が満足できているかということですけれども、これは社会にとってどういうことなのか。それは社会から感謝、あるいはちゃんとお金が自分のところに充分まわっているなという人は、パーのままでいてください。
はい。わかりました。私がこれまで言う中で、ほとんどの人がパーがすごく少なくなっていくんですね。ところで、パーの人。あなたはもう悩まなくていいです。今日このまま、そのまま立って、そのまま生きていけと。もう私の話を聞かなくても、そのまま生きていってください。
でも、ここに100人くらいいる中で、パーのままでいられるってのはすごく難しくって、実は私も、今やっていることは決して好きで始めたことではないです。
好きなことで始まったのではなく、自分が考えられる選択肢の中で、好きなことじゃなく、最終的には、社会から求められるところで始めていることで。
じゃ、軸を持てって言われた時に、この表をみてわかるように、どこに軸を置いたら良いんだろう。でも、私は社会から求められている。でも、人生何十年かかって、おそらくグラグラしているものを、ユラユラしながら、ここかな?
でもやっぱり求められていて、最終的にさっき言った感謝と、感謝かお金。それは感謝だけでも駄目だし、お金だけでも駄目。それは人それぞれのバランスでいいと思うんですけど、そこに軸を持つのは最後でいい。
なので、みなさんここに書いてある、好きなこと、得意なこと、向いていること、求められてること。
どれでもどの順番でもいいので、何かがあったらちょっとずつのせていきながら、ユサユサ、ユサユサやりながら、私はやっと今、今年51になるんですけれども、数年前にやっとそれが見えてきました。
なので、一生見えないかもしれないし、見えてきたつもりで揺らいで、転ぶかもしれない。でも私が今こうやって自信を持ってあれかっこいいんだってお話できているのは、やってきた行動と経験だけが自信になってるから。それが軸になっている。
なので、軸を持とうというよりは、ひたすら行動と。私が何か行動を起こすときに、この三つ、とても自分に言い聞かせていることがあります。
素直であることと、他人に頼れること、そして変われること。
この三つの条件は、会社の経営者向けのセミナーでもこれを言います。女性向けのセミナーでもこれを言います。若い人のセミナーでもこれを言います。
ですから、普遍的にこれがあれば世の中だいたいのことは上手くやっていけるんじゃないかなと思います。
女性のことに振り返って考えると、子どもが熱を出しました。帰らなきゃいけない。帰りたい、素直に言えない。頼りたい、頼れない。でも自分の意見、働き方変えられない。
でもそれって、ちゃんと素直に言えて、人の協力が仰げて、他人に頼れて、変われる。そういうことを心がけていれば、私はちゃんと何かが作りあげていけるんじゃないかなと。
でも先ほど言った、その3点に対して常に私の心の中にあるのは、この「あいうえお」です。あきらめ、言い訳、後ろめたな気持ち、遠慮、思い込み。
これがほとんど何かを邪魔しています。でもこれが現れたときに、私はチャンスだと思っています。でもなんとか、とか、だけどなんとかなんていった時に、でもの後ろに本音が隠れていると思っているので、これ諦めたことを言ってるな、じゃあ、本音は。でも、本音は。
っていう風に、対話をするちょうどいいきっかけとしてやっています。そういう会話を、やるべきことと、自分が諦めていること。そして最後に贈る言葉です。
私が『ワクワクすることだけやればいい』っていう本を書いてますけれども、このワクワクっていうのは、自分がワクワクすることではなくって、みなさんは、会社に社会に家族に、どんなワクワクを与えることができますかと。
そういう風な発想で、常に好きなこと、自分がワクワクすることだけを考えていても、社会は変わらないし、本当のワクワクは得られません。
いつもこの言葉を講演の最後に言うんですけれども、これはガンジーの言葉です。
「見たいと思う世界の変化に、あなた自身がなりなさい」と。
これはどんな講演の時も言うんですけれども、今日は女性がほとんどだということで。これを置き換えて、みなさんこそが、変化の過程であれと。
女性の問題としていろんなことがあるでしょう。でも、ある時は自分の変化の最先端じゃなくても、過程にいるってことを考えながら生きていけば、私は今、女性であることにとてもワクワクしています。
それは女性が変化していくスピードがどんどん早まっていて、その最中に、この時代に生きてるってことが、女性として誇らしい。ですので、みなさん。私たちともに、ワクワクしていきましょう。
今日はありがとうございました。
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