“ハリボテ起業家”が陥る悪循環
木下:ベンチャーキャピタルから資金を引っ張ってきて、実績も出ていないのに立派なオフィスを構えて、高い給与で経歴のきらびやかな社員も集めてきます。でも、肝心の会社には実績はまったくない状態です。で、中身ができていないです。
こういうハリボテ起業家は、時間が経てばすぐに化けの皮がはがれてきます。土台のない見栄は長くは持ちません。いつまでも「どこそこ出身です」って名前を言っています。ベンチャー起業家が1年以上経っても「どこそこ出身」って言っているっていうことは、まだ会社として実績が出ていないっていうことなんですね。
なので、社長自身が今の自分の会社ではなく前職に誇りを持っている会社に、優秀な人材が就職しようと思うと思いますかっていう話ですね。優秀な人が、「うちの社長はね、前の会社ではこうだったんだよ」っていうところに誰が行きますかっていう話ですね。こういう会社に優秀な人って来ないですよ。ということは、いつまで経ってもこの企業は成長しない、悪循環ですね。
ということで、競技が変わったのに前の競技のルールのまま優位性を維持しようとする人は、これ以上成長しなくなっちゃいます。
役職がついたら「管理職1年目」
木下:管理職も同じです。役職が付いたからといって中身まで一気に管理職として完成するわけではないんです。役職が付くと、人はちょっと勘違いしやすくなります。名刺に肩書が入ったりとか、会議の席順が変わるとか、部下が付くとか、接し方も変わってきます。
そうすると、人によっては無意識に「あ、自分は偉くなったな」と思う人がいるんですけども、でも違うんですね。役職が付いた瞬間に中身まで管理職として完成するわけではないです。むしろ最初は肩書だけ先に来て、中身はこれから作る状態なんです。

つまり管理職1年生なんですね。この感覚を持てない人ってかなり危ないです。部下からすると、中身がないのに肩書だけ付いている偉そうな人に見えちゃいますよね。
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