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老害と呼ばれる上司・呼ばれない上司、たった一つの違い(全1記事)

「老害」と思われる人と慕われる人の4つの違い 30代後半が分岐点になる、年下への振る舞い方

【3行要約】
・年齢を重ねても絶対に老害と言われず、周囲から慕われてチームを牽引するリーダーが実践する「4つの行動」とは。
・伊庭正康氏は、アドバイスのタイミングや承認欲求の向きなど、「矢印を相手に向ける」ための具体策を解説します。
・自分の経験をどう伝え、相手の可能性にどうスポットライトを当てるのか。明日から職場で使える実践的な手法を提示します。

老害と思われる年上は、矢印が「自分」に向いている

伊庭正康氏:35歳以降は要注意! 老害と言われる人と言われない人の差はどこにあるんでしょう? 違いは1つです。

こんなことはないでしょうか? よかれと思って言っているのに、なぜか相手に伝わらない。アドバイスをしているのに、言えば言うほど心が離れていく。自分は老害ではないと思っているが、ひょっとすればヤバいかもしれないとどこかで思っている。これらがすべて解決できる動画になっていますので、最後までお付き合いよろしくお願いします。

では、老害の人の特徴はいったい何でしょうか? たった1つのその差とは? 実は「矢印の向き」がすべてを決めている。老害と思われる年上と慕われる年上は、実は「矢印の向き」が違うんです。

老害と思われる年上は矢印が自分に向いています。慕われる年上は相手に矢印が向いている。



矢印が自分に向いているというのは、自分の考え方が起点になっています。ですから相手を説得しようとします。ところが、矢印が相手に向いている人は、相手の考え方を中心に置くので、納得してもらえる情報として渡します。

つまり矢印が自分に向いている人は説得をしようとし、矢印が相手に向いている人は、納得してもらえるような情報の渡し方、伝え方をしているんですね。

老害と思われる人の4つの行動

じゃあ、何が具体的に違うんでしょうか? 4つ今から紹介しますので、絶対に知っておいてください。

では、1つ目。自分の経験をどのように使うか。これが大きなポイントです。老害と思われる人は、「私の時代はこうだった」「私のやり方はこうだ」「私はこれが正解だと思っている」。もちろんそれでいいんですが、その正解を振りかざして、「あなたもこうすべきですよ」と言い始めると、これは納得でしょうか、説得でしょうか?



説得ですよね。自分の考えを起点に伝えているから。「こうしたほうがいいよ。しなさいね」ということなんですよね。ですからこれは、「もう勘弁してよ」と思われます。

慕われる年上は違うんですね。「こんな選択肢もあるけど、どう思う?」ぐらいの伝え方をします。つまりヒントとして渡すんですね。

まず、こう考えてください。自分が正しいと思っていることは、相手に押しつけるとか、「これをやりなさい」ではなくて、ヒントとして渡しているか? ですから「選択権は相手にある」になります。これが1つ目のポイント。

相手が求めていないのに答えを言いたがる

では、2つ目。アドバイスをするタイミング。ここも要注意なんですね。アドバイスのタイミング、求められる前にやると、それは老害だと思われます。だって、お腹いっぱいの人に、「これ、やれ。これ、食べなさい」。嫌ですよね。見ていきましょう。

老害と思われる年上の行動は、相手が求めていないのに答えを言いたがる。これ、多いですよね。答えを押しつけちゃうんですね。

「あ、それはね、こうしてこうしてこうしたほうがいいよ。ちょっと伊庭さん、いい? 伊庭さん、これさ、これさ、これさ、私の時はさ……」と、すぐに答えを言いたがる。よかれと思っているんですけど、それはなかなか難しいですね。だって、相手は求めていませんから。

慕われる年上のその一手は、聴くだけでいいのかアドバイスが必要なのかをまず確認をするんですね。じゃあ、どうすればいいかというと、アドバイスをするのであれば、まず先に相手の話を聴きながら、必要かどうかを察する。その上でヒントとして、あげる。これでいいんですよね。

会話の鉄則は「後出しじゃんけん」

ですからまず、私、これも動画で何度も言っていますが、会話は後出しじゃんけんであることが鉄則です。つまり「相手が話してからこちらが話す」になります。相手が話す前に話すと、相手が求めていないのに、あたかも営業で言うと押し売り営業みたいになっちゃいます。いきなり求めていない人に商品を案内するようなものですよね。

 

相手が何を求めているのかをちゃんと察してから情報をヒントとして渡す。だから先に話を聴くのがポイントになります。

これね、プライベートでもまったく一緒ですからね。だいたい経験がだんだんとできてくると、話を聴く前に自分のことを言いたがるんですよ。困ったもんです。そういう習性なんです、人間はね。

これね、「世代継承性」っていう、これ、何度もこの動画で言っているんですけども、なんかいいことを伝えて残していきたいという本能があるんですよ。だからね、そこをね、ちょっと間違えると押しつけがましくなります。注意が必要です。

反論されると「素直でない」と思ってしまう

3つ目は、これ、よくありますね。「反論されると素直でないと思ってしまう」です。よくいますよね、「いやぁ、最近の若い人は素直じゃない。すぐに『自分はこうしたい。こうありたい』って言ってくる」。

「ちょっと待ってくれ」ですよね。「ちょっと待ってくれ」ですよ(笑)。考えていきましょう。老害と思われる年上の、こんな瞬間、実はあるんです。違う意見を言われると、もしくは否定されると、表情が曇っちゃう人がいるんですよね。

うーん。この表情ですよね(笑)。「うーん。でもさぁ……」みたいな表情。もうこの時点で、もう相手は「本音を言うのはやめておこう」と思います。なんで反論に対して表情が曇るんでしょうね? 素直でないと思っているんでしょうね? 何をもって、自分の言っていることに対して素直に受け取らない。めちゃくちゃ嫌な構造になっていますよね。



じゃあ、慕われる年上はどうしているんでしょうね? 違う意見を言われたら、「まぁまぁまぁ、自分とは違うけど、まぁ、それもあるのかな」。おもしろい視点としていったん受け止めて、聞き返すんですね。「え、それってどういうこと?」。で、相手がまた自分と違う意見を言うわけですよ。「そういうこともあるのかな。どういうこと?」ってまた聞くんですよね。

するとね、何があるかというと、質が高まっていくんです、考え方の。お互いの関係の質もそうですし、自分の考え方の質も高まっていきます。

「歓迎する姿勢」が、関係性や考え方の質を高める

この間、こんな動画を見ました。私、たまに洋服の動画を見るんですけども、若手の部下の方と社長の方の対談があって。

社長はファッションのスペシャリストなんですよ。もう「御大」ですよ、言ってみれば。でも若い、どう見ても20代の(部下の)方が、「いや、それはおかしいと思うんですよねぇ」って言った時に、社長が「えぇ、マジかぁ。それ、言っちゃう?」って感じで、(部下の方は構わず)「そりゃ言いますよ。世の中の人はこう言っている」と、「こうだ、こうだ」って言うんですね。社長と考えが違うんですよ。

でも、(社長は)「うーん。まぁ、それもあるか」。こんな感じなんですよね。聴いているうちにちょっと調べてみようかって調べたら、若い方のほうが正解だったんですよ。「あ、間違えていた!」というような動画だったんですね。

(簡潔に)言いますね。ファッションの御大が、20代ぐらいの若手の部下から「違うと思うんですよね」(と言われた)。「違うかぁ」と受け止めて、「あ、確かめたらあなたの言うとおりだった。勉強になるわぁ」と。こういう動画があったんですよ。

私は御大ではありません。あなたは御大かもしれませんが(笑)、私は御大じゃありません。でも御大の方がそういうスタンス。そりゃ慕われるなと思いました。

ということは、反論はやはり、もう我々はこうしていきませんか? 「歓迎する姿勢」「質を高めるもの」。これでもう絶対にもう老害と言われることは絶対にありませんので、ぜひやっていきましょう。

承認欲求はどちらに向いているか?

4つ目が、承認欲求はどちらに向いているか? もらうほうか、与えるほうか? これ、私のある先輩が老害でした。完全に老害でしたね(笑)。完全に老害でした。じゃあ、その人を思い出しながらしゃべると一発で私も整理ができます。

老害と思われる年上の根っこにあるものは、「俺、すごいでしょう?」「私、すごいでしょう? もっと認めてよ」という人ですね。20代はいいでしょうね。もっと認めてほしいという……。

でも、30代半ばになって「認めてほしい」は、もうやめてくれですよね。違うんですよ。慕われる上司は、相手とか周囲に対してスポットライトを当てていくんですね。相手を承認しないと駄目なんですよ。



ですから、慕われる年上は、「あなたの考え方や今後の可能性、素敵だよね」っていうスポットライトをポーンと当てて、相手の考え方を承認していく、能力を承認していく。「あいつより私のほうがすごい」、それはもうやめてくださいっていうことですよね。「承認の矢印は相手に」です。

プレイヤーとして天才でも、リーダーにはなれない人

だから、先ほどの私の先輩でも「老害です」って言った方、いるじゃないですか。プレイヤーとしてはもう抜群なんですよ、もう。1人のプレイヤーとして、確かに職人として、もう天才ですね。天才なんだけど誰も慕わないんですよ。

誰も慕わないので、1回課長になられたみたいなんですけども、もちろんね、慕われず、「俺のこのやり方でやってくれ!」「俺のこのやり方はすごいだろう!」「いや、違うんだわ!」。はい、部下はバーンと離れていきましてね、もう課長に一瞬なられましたけど、もうすぐにプレイヤーに戻っていらっしゃいましたけどね。

それは適材適所で、課長がすばらしいわけではなくて、その方は課長の役割として1つ必要な、慕われるとか尊敬されるということができなかったんですよね。プレイヤーとしては尊敬されていましたけどね。ということで、ずっとプレイヤーをなされていたように私は記憶しています。

いいプレイヤーでいいんですよ、別に。いいんですけども、その方はマネジメントをしたいっていう方だったんですけども、やはりできなかったということなんですよね。

ということで、承認欲求が自分に向いている人は、やはり慕われませんのでチームのリーダーにはなれないっていうことですね。ですから、もう35歳ぐらいからは、もう相手の承認のほうにスポットライトをポーンと当ててください。

30代半ばからは「輝」ではなく「照」

これね、私、感じている漢字がありまして。漢字ですよ。「輝く」って「輝(てる)」って言うじゃないですか。これもいいですね。自分が輝くんですよ。ピカーッてね。

もう1個。「照らす」っていう「照(てる)」もあるじゃないですか。どちらも「てる」なんですよね。「てる」っていうのは同じなんですけども、自分が輝くのか、相手を照らすのかで言うと、ある年齢からは相手を照らしたほうが自分も輝くという構造になりますね。それは、私は30代半ばぐらいかなと思っております。多くの企業を見ていてもそんな感じがしております。

では、まとめていきましょう。老害と呼ばれる年上に共通する特徴としては、1つ目、自分の経験を自分の正しさの証明に使おうとする。2つ目、アドバイスを求められる前にしちゃう。3つ目、反論を自分の攻撃だと思ってしまう。4つ目、承認欲求が自分に向いている。



つまり、この4つに共通することは、矢印の向きは相手にすべてを向けるということになります。ぜひこのあたりを注意していきましょう。

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