【3行要約】・AIを進んで活用する人と、使わずに脅威論を語る人。DXが進む職場の明暗は、その変化への姿勢で分かれます。
・伊庭正康氏は、変化を拒む部下の「感情を受け止め、やらないデメリットを聴く」重要性を指摘します。
・周囲を疲弊させる保守的な態度や陰気くさい言動の部下に対し、リーダーが相手を全否定せず解決思考で行動を変えるための対処法を解説します。
前回の記事はこちら 4. DXの足枷となる「保守的で成長意欲が乏しい」人
伊庭正康氏:そして4つ目。こんな人いませんか? 「今のやり方で十分です」。AIに対して「いや、私はあんまりいいと思わないんですよね」という人。1つの意見としてもちろん尊重されることはあったとしても、ただ困る人ではあるんですよ。保守的、成長意欲が乏しいです。
だってこの時代でAIに対して、使ったこともないのに脅威論を「あれってちょっとどうなんですかね」って、「使ったんか?」って話なんですよ。これ押さえてください。脅威論を言うのであれば、使ってから言っているかどうかなんですよ。使わずに言っている人は、成長意欲に乏しい人でございます。

先に使えと。使ってからポテンシャルを見た上で「やっぱりこれは危ない」と語ってくれ、でございます。人が言っていることを鵜呑みにして自分の意見にするとか、自分が変化するのが嫌だからその意見を言うとか、それはちょんまげでございます。
何の意味で言っているかというと、江戸時代は「俺のちょんまげ似合ってる!」。でも明治時代に入って「俺はちょんまげだ!」っていう人もいたんですって。「俺はちょんまげでいくぞ」と。勘弁してくれと。もう国が変わっとんねんという時に「俺はちょんまげ」。AIに後ろ向き、「俺はちょんまげ」状態です。
ぜひこれはご注意ください、ドン! 何が問題なのかというと、これですよ。DX推進、施策展開していくわけですよね。後ろ向きな人がいたらもう周囲は溜まったものじゃありません。「なんでやらないの?」と思うわけですよね。
この間、住友商事のニュース見ました? 全社員、人事考課でAIが指標として入ってきます。全社員、AIのレベルによって人事考課が決まります。
これ、すごいことじゃないですか? 「使えたらいいね」じゃなく「使わないともうダメです」の時代なんですよね。恐ろしいことが起こっております。なのでもうこれは、後ろ向きな人はついていけません。
で、面接での見極め方とマネジメントの対処法を紹介します。面接での見極め方は「仕事のやり方が大きく変わった経験ってありました? その時どう対応されました?」、これを聞いてください。
もちろん人は変化したくありませんから、常に感情は受け止める。でも事実はどうだったかという確認をしてください。そしてもし変化をしたくないという部下がいた場合、感情は受け止めてください。
私の失敗談をお話ししますね。感情を受け止めずに、ただ「今の方向を考えると……」というふうに年上の部下の方に説教したことがあったんですね。「じゃあわかりましたよ」というふうに指示には従われましたが、なんかぎくしゃくしました。
よくよく考えるとそのベテランの方は、今までのやり方に馴染んでいるんですよね。その馴染んでいるものを引っぺがすので、先ほどのちょんまげと一緒ですよ。
「ちょんまげ? いや、もう時代が違うので切ってください。はい、ハサミこれ。切ってください、そのちょんまげを」「でも私、このちょんまげが誇りなんですよ」「時代は変わっております」みたいなことを優しく言っちゃっていたんですよね。
ちょんまげは自分で切られましたけど、ちょっと遺恨を残しましたね。ちょんまげのことをやはり大事に扱ってあげたらよかったなと思います。感情を受け止めながらも、ただ「そのちょんまげを切ることはいったい何が不安なんですか」ということをちゃんと言わないといけないんですよ。
「ちょんまげを切ったら武士としてもう認められないんじゃないか」「ですよね、そのご不安はわかります。じゃあそのちょんまげを切らないことによって、どんなデメリットがあると思います?」。これ大事なんですよ。それをやらないことのデメリットを聞いてください。
タバコをやめる時もこれがコツだと言われておりました。『禁煙セラピー』というベストセラーに書いてありました。タバコをやめるコツとしては「それをやめないことによって何を失っていますか?」。もう失っていることだらけです(笑)。匂いは臭くなるわ、歯は黄色くなるわ、健康は害するわ、まあ失うことだらけでございます。
でも、もしちょんまげを切ったらどんなメリットを得られますか? タバコを吸わなければどんなメリット? 最高ですよね。ということは、おおむねDXなんかもそうですが、やらないことのデメリットとやることのメリットを一緒に考えたらどうでしょう。感情を受け止めながら、ということなんですよね。
ですから成長意欲が乏しい人には、わからせるということをやります。ぜひやってみてください。
5. 職場の空気を重くする「言動が陰気くさい」人
では最後にめちゃくちゃ重要な話をしますね。これね、書くか書かないか迷ったんですよ。今からけっこうギリギリなことを言います、ドン!
「言動が陰気くさい人」。これね、注意が必要なのは「性格が陰気臭い」とは私、言っていませんからね。言動が陰気臭い。陰気臭いのはまあダメですわ。やっぱり広まります。
……ということを言うか言わんか迷ったんですが、このチャンネルは実践のスキルを紹介するので、きれいごとなしで「言動が陰気な人はダメ」ってことを力強く言わせていただきます。
ただし性格ではない。ここは押さえておいてください。性格の話は一切していませんので。「でも○○だし」とか「どうせ今更やっても」とか「だって無理ですよね」。なんでこれが問題なんでしょうか。めちゃくちゃ問題なんですよ。

ドン! 「周囲に移る」からです。で、周囲も疲れるんです。私もこういう部下の方が正直いました。困りました。何を言っても「でも」「どうせ」「だって」……陰気だなぁと思いましたよ。
でもね、絶対にこうやらないでください。「性格が陰気」ってしちゃうと、その人の全否定になっちゃうんですよ。そこはダメです。じゃなく、その言動が憎い。これです。あなたの人柄やあなたの存在は大事です。でもその言動は憎い。この構造にしてください。じゃないとうまくいきません。
面接の見極め方は表情。目を見ずに話す、無表情。これは本当はタイプの問題なんですけど、チームで仕事する上で目を見ずに会話をするということが許されると思っているところが、ちょっと私どうなのかなと思うことがあるんですよ。努力しているかって話なんですよ。
前提ね、障害を抱えている方はまったく別の話で言っていますからね。努力をするべき人の場合ですからね。障害を抱えている方で、それはできないって方はいらっしゃるじゃないですか。それは個性として私は見ます。ただ努力もせずに「私そういうタイプなんです」っていう人は、やはり僕はダメだと思うんですよ。
で、言葉。「でも」「どうせ」「だって」って言う人いるじゃないですか。これもダメなんです。雑な言い方ですけどダメなんです(笑)。それはやはり、言うと周囲が疲れるからですね。
そしてマネジメントでもこれは使ってください。「でも」「どうせ」「だって」とか陰気臭い表情をしている人は、性格は絶対否定しません。見た目も否定しません。「陰気臭い顔してますね」って最悪でございます。それはもうパワハラですからね、絶対ダメですよ。
あくまでも解決思考で考える。なので「でも」「どうせ」「だって」ということがあれば、それはこちらのアプローチで変わるわけですね。さっきと一緒です。「今から思うと何ができた?」「できるとすればどんなことができた?」。あれと一緒ですので、ぜひ使ってください。
そして見た目を変えるということは、これはもういったん横に置いてください。例えば表情が出ません、とかね。これは鏡のようなもので、やはり笑顔を出しにくい何かがあるし、それって本人の問題なんです。なのでもうこれはいったん問題としないでけっこうです。
ただ言葉遣いについてはちょっと気にはしておいていただきたいなと思います。「じゃあ何があれば?」ということでいいと思います。ただ笑顔かどうかはちょっと横に置いておいてください。
今日の内容はお役に立ちましたでしょうか。もし今日の動画がいいなと思っていただけましたら、チャンネル登録と高評価ボタンをぜひよろしくお願いします。