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Actionable Ikigai: Career Planning in the age of AI(全4記事)

好きだけでも、稼げるだけでも続かない AIで「生きがい」を言語化する方法 [1/2]

【3行要約】
・「好きなこと」だけで生計を立てるのは至難の業です。しかし、情熱・得意・目的・利益の4要素をAIで掛け合わせる「実践的生きがい(Actionable IkigAI)」を使えば、迷走するキャリアに明確な航路を描けます。
・未来学者のマイク・ベクテル氏は、キャリアの成功を「偶然の生きがい」に委ねる危うさを指摘します。自ら開発したAIツールを通じ、単なる理想論ではなく、現実的な「中継地点」と「収益化の制約」を直視するワークを提案します。
・「時間が飛ぶほど没頭できること」と「他人が認める自分の強み」をどう接続させるか。AIを敵ではなく、自分だけの「真北」を探し出すパートナーとして活用し、持続可能な人生の設計図を手に入れましょう。

前回の記事はこちら

情熱と得意と目的と利益を結ぶ「生きがい」の考え方

Mike Bechtel(マイク・ベクテル)氏(以下、ベクテル):でも本当のオチはそこではありません。大事なのは、華やかな経歴そのものではなく、その裏で何が起きていたかなんです。とはいえ、それはただの気まぐれな寄り道ではなかった。私は知らず知らずのうちに、自分の情熱と得意なこと、そして目的を、しかも利益が出るかたちで結びつけようとしていたんです。



ここでいう「利益が出る」というのは、大金持ちになるという意味ではありません。マリオの例えを使うなら、そういう話じゃない。自分らしくやっていくことを、持続可能なかたちで続けられるだけのお金がある、ということです。

だって、引退したあとにすごく落ち込んでしまう人を、私たちは何人も知っています。本当に充実している人たちは、残りの3つのシリンダーが動いていて、その上で、人生の最後の日までそれを回し続けられるだけのお金がある。

だから、まだ若いみなさんに向けて私が作りたいもの、そして今日一緒にやりたいことは、偶然の“Ikigai(生きがい)”を一歩超えることです。

ちなみに「Ikigai(生きがい)」というのは、日本の13世紀にまでさかのぼる「生きる理由」の概念で、フランス語でいう“raison d’être”にも通じる言葉です。ただ、ここでのポイントは、その言葉が少し変質してしまっていることです。

もともとこれは、21世紀のビジネスパーソン向けキャリアアドバイスとして作られたものではありませんが、“Ikigai(生きがい)”の図式、つまりこの4つのシリンダーが全部そろえば最高だ、という考え方には意味があります。私自身、それを生きてきました。

ただ、偶然そこにたどり着くより、もっといいやり方があるのではないかと思ったんです。

4つのリストで自分を組み立てていく

ベクテル:そこで、この8年ほどでしょうか。私は、中学生からMBAの学生、あるいはクオーターライフクライシスに直面した30代のチームメンバーまで、さまざまな人にこんなワークをしてもらってきました。

「4つのリストを作ってください。まず、自分が何を愛しているかを書いてください。そして、それは引き出しにしまって忘れてください。次に、自分が何を信じているかを書いて、また引き出しにしまって忘れてください。他の2つも同じようにやってください。最後に、それらを組み合わせて、“自分”を組み立てていくんです」。



要するに、紙とコーヒー、そして数週間の内省があれば、みなさんにもできる作業です。ちなみに私はテーマパークの歴史が大好きなんですが、それをどうお金につなげるかはいまだによくわかっていません。

でも、そこでふとひらめきました。だったら、このいまいましいロボットたちを、敵ではなく味方として使えないだろうか、と。

AIを敵ではなくキャリア設計の味方にする

ベクテル:ロボットに追いかけられるのではなく、ロボットに持ち上げてもらうことはできないか。

そこで今回、みなさんのために作ったのが、私が「実践できる生きがい(Actionable IkigAI)」と呼んでいる無料のAIツールです。今みなさんのスマホが一斉に上がっているのを見ると、すごくうれしいですね。

もう一度言います。あらゆる意味で無料です。ベータ版なのでプレゼントみたいなものです。



仕組みはこうです。AIの組み合わせの力を使って、“ダグウッド・サンドイッチ”の中身を組み立ててもらえたらどうだろう。私たちの役割は、自分自身の役割や目標、希望、夢、制約、願いをできるだけ率直に言語化することです。そうすることで、何が中心で、何が脇役で、何に時間を使う価値があり、何はそうでもないのかを、機械が組み合わせて導き出してくれるのです。

このツールでは、楽しいので“航海”のメタファーを使っています。ついでに言うと、マルチタスクしても大丈夫です。

みなさんがスマホに目を落とし始めたら、それは不具合ではなく、むしろこの仕組みがうまく機能している証拠です。どうぞ画面を見ながら、でも話も聞いてください。

最初に名前を入れる。役割を入れる。できれば住んでいる場所も入れる。率直に言うと、同じ数字でもトピカとサンタバーバラでは意味が違うからです。そして、そのあとに目的、情熱、利益について答えていくと、ツールは2つのものを返してきます。


真北と中継地点を示すツールの使い方

ベクテル:1つは“真北”です。いわば宝箱ですね。たしか今の設定では、候補を3つほど出すようになっているはずです。「考えられる行き先はこの3つです。どれを選びますか」というかたちです。それだけでも十分に役立ちます。

ただ、航海をしたことがある人なら早い段階で学ぶことですが、たとえ行き先が決まっていても、風に真正面から向かって進むことはできません。物理的に無理なんです。ではどうするのか。45度ほど角度をつけて進んでいく。“風上へ切り上がる”とか“タッキングする”というやり方です。

だからこのツールは、その一歩先までやります。「あなたが目指す丘の上の輝く街はここ。そして、その宝箱に向かう途中で立ち寄るとよさそうな現実的な中継地点はこれです」と示してくれる。



普通、生きがいの話をすると、「何が好きですか?」で終わってしまう。でもそれではあまりに曖昧です。私がこの5年、8年、人を相手に紙ベースでこのワークを続けてきてわかったことは、ツールでも同じですが、問い方を変えたほうがいいということです。

「何にワクワクしますか?」でもいい。でももっと具体的に、「何をしていると時間を忘れますか?」と聞くべきなんです。ありきたりな言い回しには、それなりの理由があります。楽しいと時間が飛ぶ。あなたにとって、時間が飛ぶのはどんな時か。それが情熱です。



もう1つは、「無償でもやったことがあり、これからも好きだから続けたいと思えることは何か」です。

私は20年間、世界でも有数なくらい、無償で書き、話してきた人間です。最初はただ「人の役に立てるならうれしい」と思っていただけでした。中西部育ちですからね。

でもそのうち、「なんだか損をしている」「正当に評価されていない」と感じるようになった。そこで気づくんです。いや、違う。大事なのは、自分がやっていることを自分で主体的に収益化していくことなんだ、と。

そういうものを3つから5つ考えて、入力してください。

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